SSブログ

Family Voices [文学 イギリス Harold Pinter]


Complete Works : Four : Old Times, No Man's Land, Betrayal, Monologue, Family Voices (Complete Works)

Complete Works : Four : Old Times, No Man's Land, Betrayal, Monologue, Family Voices (Complete Works)

  • 作者: Harold Pinter
  • 出版社/メーカー: Grove Pr
  • 発売日: 1990/11/01
  • メディア: ペーパーバック



Harold Pinter Complete Worksの最後の作品Family Voicesをついに読み終わった。
これはBBCのラジオ放送が初演らしい。

Voice1:若い男(息子)
Voice2:女性(母)
Voice3:男性(父)

それぞれが手紙を声に出して読んでいる、といったような設定。基本的にVoice1は母に手紙を出しているような感じなのだが、Voice2の母は息子から手紙が全く来ない、どうしているのか連絡が欲しいという手紙をひたすら息子に出している感じなのだ。どこでどのようになぜ食い違っているのか結局わからないまま終わる。そしてVoice3の父はもう死んでいるらしいのだが、墓場から息子に対してコメントを発している模様。
Voice1の手紙の中で、彼が住んでいる下宿先の人々の模様がもう一方で描かれる。
Mrs. Withers:お婆さんで宿主
Jane:(Voice1)はMrs. Withersの娘だと思っている
Lady Withers:赤い(ピンクの)ドレスを着た女性
Mr. Withers:年老いた禿げたお爺さん
もうひとり大きな男がいるっぽい。
このメンバーそれぞれとVoice1は仲良くなり部屋に呼ばれ家族扱いされるのだが、結局この4人(5人?)の関係性は最後まで見えない。Mr.Whitherは親戚であることをほのめかすのだが、はっきりしたことはわからない。
Family Voicesという題名が二つの家族(?)を示唆しており、どちらも微妙な関係で最後まで読み手(観客)を引き付ける。
これも素晴らしい作品だと思う。

これでこのComplete Work集は全部読んだのだが、このあと、他にもHarold Pinterは作品をいくつか発表しているらしい。しかもその内容をみるとどれも居壬生かそうだ。ほかの全集の4がこの後期作品を色々と収録しているらしいので、それを買おうかどうか今迷っているところだ。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0