スラブ舞曲第一集 Op.46 [ドヴォルザーク 管弦楽曲]
管弦楽バージョン
第1番 プレスト ハ長調 4分の3拍子。フリアント、複合三部形式。
★★★★★★★☆☆☆
オーケストラの音が分厚く結構華やかな雰囲気で始まる。ピアノバージョンよりも明るく楽しげ。
第2番 アレグレット・スケルツァンド ホ短調 4分の2拍子。ロンド風のドゥムカ。
★★★★★★☆☆☆☆
ピアノバージョンよりも暗く重い感じ。メロディの美しさや切なさはこちらのほうが際立っている気がする。中盤楽しげになるところはかなり盛り上がる。
第3番 ポーコ・アレグロ 変イ長調 2分の2拍子。ロンド風、ポルカ風の曲。
★★★★★★☆☆☆☆
かなり優雅で牧歌的な感じ。スピードが上がり盛り上がる部分はピアノバージョンよりも楽しげ。途中の少しおどけた部分は、オーケストラの豊かな音色が良い味を出している。
第4番 テンポ・ディ・ミヌエット ヘ長調 4分の3拍子。ソウセツカー風、複合三部形式。
★★★★★★☆☆☆☆
非常に高貴な雰囲気で始まる。中間部のおどけた感じの部分もピアノバージョンよりも色彩感豊かで綺麗。途中出てくるヴァイオリンのソロも民族色豊かで哀愁漂う美しい部分。
第5番 アレグロ・ヴィヴァーチェ イ長調 4分の2拍子。スコチナーとヴルタークによるロンド形
式。
★★★★★☆☆☆☆☆
躍動感に満ちた曲。ピアノバージョンだとつまらないが、オケバージョンだと心弾む楽しげな曲になる。
第6番 アレグレット・スケルツァンド ニ長調 4分の3拍子。ソウセツカー、複合三部形式。
★★★★☆☆☆☆☆☆
優雅な感じの曲。若干退屈。
第7番 アレグロ・アッサイ ハ短調 4分の2拍子。テトカ(モラヴィアの舞曲)、クヴァピーク(チ
ェコの舞曲)などの組み合わせ、自由なロンド形式。
★★★★★★☆☆☆☆
哀愁漂う異国情緒漂う雰囲気と楽しい雰囲気が音色豊かに奏でられる。ピアノバージョンよりも楽しめる。
第8番 プレスト ト短調 4分の3拍子。フリアント、複合三部形式。
★★★★★★☆☆☆☆
かなり情熱的で迫ってくる感じがある。
ピアノが原曲の場合、基本的にはオーケストラアレンジよりもピアノバージョンの方が良いことが多いのだが、この曲集はオケバージョンの方が良い。
序曲 謝肉祭 [ドヴォルザーク 管弦楽曲]
弦楽セレナード Op.22 [ドヴォルザーク 管弦楽曲]
第1楽章 Moderato
★★★★★★★☆☆☆
優しく滑らかな旋律が、音程を変えながらひたすら繰り返される高貴な最初と最後の部分にはさまれて、優雅な舞曲が流れる。優しさに満ちた美しい楽章。
第2楽章 Tempo di valse
★★★★★★★☆☆☆
若干物悲しい旋律で始まるが、段々と光がさしてくるかのように明るさを増していく。
高貴さあふれるメロディが流れ美しい舞曲となる。
一度曲が止まった後、愛の語らいが始まったかのような若干哀愁漂う流れるような旋律が流れる。
はじめの若干物悲しい旋律が回帰され終わる。高貴さに満ちた楽章。
第3楽章 Scherzo; Vivace
★★★★★★★☆☆☆
高貴さに溢れた心躍る美しい始まり。すぐにゆったりとした穏やかな雰囲気となり、夢見るようなたゆたうような揺れた感じとなる。堂々とした壮大な雰囲気となった後、はじめの高貴さに溢れた美しい感じとなり、ゆったりとした高貴な雰囲気で終わる。雰囲気のコロコロと変わる遊び心に溢れた楽章。
第4楽章 Larghetto
★★★★★★★☆☆☆
天上の音楽のような、ひたすら穏やかで心休まる息の長い旋律を持った美しい雰囲気。
第5楽章 Finale; Allegro vivace
★★★★★★★☆☆☆
開放感に満ちたフィナーレにふさわしい、新しいことを予感させる始まり。緊張感に満ちた躍動感あふれる第一主題の後、少し壮大な感じの第二主題が現れる。諧謔的な展開部を経て、最後はゆったりと高貴に終わる、かと見せかけ最後は激しく壮大に終わる。
ものすごく心に残るフレーズはないが、全体的に聴きやすい。
スケルツォ カプリチオーソ [ドヴォルザーク 管弦楽曲]
管楽セレナード Op.44 [ドヴォルザーク 管弦楽曲]
第1楽章 モデラート・クワジ・マルチャ
★★★★★★☆☆☆☆
バッハを思わせる高貴な雰囲気の主題で始まる。第二主題は少し鄙びた平和な雰囲気。これが繰り返される。
第2楽章 メヌエット:テンポ・ディ・メヌエット
★★★★★☆☆☆☆☆
平和で優しいメロディで始まる。途中、運動会を思わせる速く緊張した感じとなる。最後は平和な雰囲気で終わる。
第3楽章 アンダンテ・コン・モート
★★★★★★☆☆☆☆
非常にゆったりとした穏やかで平和な始まり。途中若干の感情の高まり、陰りのあるメロディが混じるが、基本は平和な雰囲気。
第4楽章 フィナーレ:アレグロ・モルト
★★★★★☆☆☆☆☆
少し緊張感のある、激しい雰囲気で始まる。バレエのフィナーレのような楽しく華やかな雰囲気となった後、悠々とした高貴な雰囲気となる。最後は第一楽章の高貴な主題が回帰されスピード感のある楽しげな雰囲気で終わる。
管楽器の音が柔らかく鄙びた感じで全体的に平和な雰囲気が漂っている。