二十億光年の孤独 [文学 日本 詩集]
『二十億光年の孤独』という詩集を読み終わった。
『サラダ記念日』と同じく、詩にしては読みやすかった。
が、『サラダ記念日』よりも難解で、なかなか共感できる部分が少なかった。
とはいえ、筆者がこの世界に対する違和感を持っていることはなんとなくわかった。
この集英社バージョンは詩の英訳や筆者自身の解説なども載っておりとても良かった。
谷川俊太郎という人は、スヌーピーやマザーグースの翻訳者だ、というくらいの認識しかない人(私もこの詩集を読む前はそれくらいの感じだった)は一度読んでみてもよい詩集かもしれない。
サラダ記念日 [文学 日本 詩集]
サラダ記念日 (河出文庫―BUNGEI Collection)
- 作者: 俵 万智
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 1989/10/01
- メディア: 文庫
『サラダ記念日』を読み終わった。
この作品の単行本が出た当時私はまだ小学生だったっぽいが、「革命的な歌集」ということで、その衝撃が社会のもたらした影響のようなものをいまでも何となく覚えている。そして本のタイトルにもなっている歌
p.127
「この味がいいね」と君が言ったから七月六日はサラダ記念日
という作品は頭に残っている。なので、読んでいる途中この歌に出会ったとき少し感動してしまった。
短歌界において、口語を用いて若者の感覚を描いた作品集ということで衝撃的だったんだと思う。
短歌や詩といったものが苦手の私も、一首一首に情景が意外と簡単に頭に思い浮かべることが出来、そこに込められた感情などもある程度共有できる、という意味で、確かに素晴らしい作品集だったのであろう、そして素晴らしい作品集なのであろう。
一人の女性の美しい視点から観た様々な世界を味わい、楽しむことが出来た。
とても良い作品集だった。