セビーリャ幻想曲 ヒラルダの調べ [ロドリーゴ ギター協奏曲]
ある宴のための協奏曲 [ロドリーゴ ギター協奏曲]
第一楽章
★★★★★★★☆☆☆
ラフマニノフのピアノ協奏曲第三番の主題に似た、暗いながらもロマンティックな主題が提示され、その主題を様々に変奏させながら曲が展開される。途中カデンツァ的な部分もありかなり聴き応えのある楽章。
第二楽章
★★★★★★★☆☆☆
第一楽章に似た暗いながらもほのかに甘い、息の長い美しい旋律がゆったりと奏でられる。弦のピチカートの伴奏も美しい。ギターの音色が甘く切ない。非常に文学的な楽章。
第三楽章
★★★★★★☆☆☆☆
悲劇的な主題で始まり、それが時に華やかに悲しげに対話的に奏され、最後は「えっ」という感じであっさり終わる。
どの楽章も主題が魅力的で結構聴きやすい協奏曲。
アランフェス協奏曲 [ロドリーゴ ギター協奏曲]
第一楽章
★★★★★★★☆☆☆
さわやかな草原をイメージさせるギターのソロで始まる。鳥たちのさえずりを模したようなオーケストラが入ってきて、その後壮大な自然が目の前に現れてくるような世界が広がる。その後若干人間の内面を描いたような雰囲気となり最後は爽やかに終わる。
第二楽章
★★★★★★★★☆☆
Jazzも含め様々なところで用いられるあまりにも有名な哀愁漂う美しい旋律をオーケストラとギターが対話をしているような雰囲気で奏で合う。非常に幽玄な世界がひたすら続く。
第三楽章
★★★★★★☆☆☆☆
高貴な雰囲気の舞踏会の始まりを告げるかのようなギターソロのあと、優雅なオーケストラ演奏が続く。その後楽しげなパーティーを描いたようなゆったりとした優美な音楽が流れる。最後は結構あっさり終わる。
ある貴紳のための幻想曲 [ロドリーゴ ギター協奏曲]
第一楽章 ビリャーノとリチェルカーレ
★★★★★★★★☆☆
舞踏会の始まりを告げるかのような高貴で美しい雰囲気で始まる。その後実際の舞踏会のような流れるような美しい音楽が続き、はじめのメロディが回帰される。その後若干哀愁漂う若いふたりの淡い恋を描いたようなロマンティックな雰囲気になって終わる。
第二楽章ー1 エスパニョレータ
★★★★★★★★☆☆
ロマンティックで美しい短い伴奏で始まり、秋を感じさせる哀愁漂う美しいメロディをギターが優しく奏でる。男性と女性がお互いの苦しい心の中を打ち明け合うようなやり取りも非常に美しい。最後の流れるように主題が奏でられる部分も美しい。全てが美しい。
ー2 ナポリ騎兵隊のファンファーレ
★★★★★★☆☆☆☆
一転してユーモラスな明るい雰囲気となる。ファンファーレがところどころで聞かれる。段々とシリアスさが混じって来て高貴な雰囲気となっていく。後半はエスパニョレータの美しい旋律が回帰され終わる。
第三楽章 たいまつの踊り
★★★★★★★☆☆☆
堂々とした高貴で始まり、若干引いた雰囲気で同じメロディが繰り返される。この高貴なメロディが変奏曲風に繰り返される。最後は堂々と終わる。
第四楽章 カナリア
★★★★★★★★☆☆
解放感に満ちた明るく優しい雰囲気で始まる。途中物悲しい部分、スピード感のある部分、ギターソロのカデンツァ的部分があり、最後は高貴な雰囲気で終わる。
高貴さをまとった非常に美しいメロディが次々と登場する素晴らしい名曲。