ピアノと管弦楽のためのロンド イ長調 K.386 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノと管弦楽のためのロンド 二長調 K.382 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第27番 変ロ長調 K.595 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★★☆☆☆
モーツァルト最後のピアノ協奏曲。最後と言うだけで何となく良い曲に聞こえてしまい、もしかしたら★6つくらいなのかもしれないが何となく7つにしてしまった。
第一楽章:澄み切った清廉なオーケストラの前奏で始まる。ピアノ・ソロもオケと対話しながら穏やかに進んでいく。モーツァルトの晩年に作られたオペラ「皇帝ティートの慈悲」を彷彿とさせる清らかさのあるメロディと雰囲気がひたすら続く。
第二楽章:ゆっくりとした非常に素朴なメロディをピアノがソロで弾き、同じメロディをホルンの序奏の後オーケストラが奏でる。最高に美しい瞬間だ。オケとピアノの対話がとても美しい。
第三楽章:さわやかな春の日を思わせるとても美しい曲。少女が草原で楽しく遊んでいる様子が浮かんでくるかのような曲。
とても印象的な曲はないのだが、全体として美しさに満ちておりとにかくその世界観にどこまでもひたっていたい曲。目立ったアリアはないが、全体の雰囲気が美しいフランス・オペラのような曲。
ピアノ協奏曲 第26番 ニ長調 K.537 戴冠式 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★☆☆☆☆☆
第一楽章:チェロ(コントラバス?)の刻むような伴奏に支えられ、ヴァイオリンが優雅なメロディを弾き始まる。力強さの中に優美さのある不思議なバランス感のある楽章。展開部の転調を繰り返しながら暴れまわるピアノソロが印象的。
第二楽章:素朴な優しいメロディをピアノがソロで弾き始まる。同じメロディをオケが優しく奏でる。途中物悲しくなる部分がある。心休まる楽章。
第三楽章:最終楽章もピアノ・ソロで始まる。高貴な優しい雰囲気で曲は進む。途中少し陰りのある部分もあるが、基本優雅な楽章となっている。
全体的に悪くはないがよくもない。普通の曲。
ピアノ協奏曲 第25番 ハ長調 K.503 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第24番 ハ短調 K.491 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★☆☆☆☆
第一楽章:激情的で悲劇性に満ちた主題で始まる。ピアノは、嵐の中を吹く風のようにひたすら鍵盤場を動き回る。確かにただ明るいだけの曲よりは聴けるのかもしれないが、そこまでの名曲か?と思う。
第二楽章:ピアノ・ソロで始まるのだが朴訥この上ないこどもの練習曲のような主題で正直魅力が薄い。オケが始まるとそれなりにメロディも流れ出しキレイになるがやはりそこまでではない。
第三楽章:こちらも不安げな不安定な始まり。変奏曲形式らしいがメロディがあまり心に残らないので変奏曲とはいえもう一歩心に残らない。少しは盛り上がるが、悲劇的な短調のままで曲は閉じられる。
20番と並ぶ短調のピアノ協奏曲として名曲と言われているが、個人的にはもう一歩の曲。
ピアノ協奏曲 第23番 イ長調 K.488 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第22番 変ホ長調 K.482 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第21番 ハ長調 K.467 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★★★☆☆
第一楽章:長めの序奏のあと、ありきたりな第一主題が奏でられる。この辺までは普通の曲であまり面白くない。しかし、「ソミレドソミレドドラソファファ~」と優美極まりないとびきりのメロディが流れて曲の雰囲気は一新する。その後展開部になりこれも美しさ極まりない短調のメロディが流れる。後半が非常に素晴らしい。
第二楽章:映画にも使われたらしい、優しいいつまでも聴いていたい美しいメロディが奏でられる。後半部の感情が高まっていく雰囲気もとても素晴らしい。
第三楽章:最後は元気な気分爽快!といった雰囲気になり、ピアノもスピード感があり超絶技巧満載の曲となる。
結構演奏会で人気の曲らしいが、それもわかる、美しいメロディと聴き応えのあるピアノテクニック満載の曲だ。
ピアノ協奏曲 第20番 ニ短調 K.466 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★★★☆☆
実はこの曲の二楽章を、叔父さんが指揮する市民オーケストラの伴奏で弾いたことがある。第一楽章と第三楽章も常に練習するのを聴いていたので結構馴染み深い曲だ。
第一楽章:ショパンの協奏曲を思わせるようなドラマティックで哀愁漂う楽章。第一主題の物悲しい短調のメロディと、美しい伸びやかな長調の第二主題の対比もドラマティックで素晴らしい。
第二楽章:美しいメロディを持つ、ゆったりとした最初の部分と最後の部分に挟まれた波が打ち寄せてくるかのようなドラマティックな展開を見せる激しい中間部の対比が美しい。特に中間部は同じメロディを転調を繰り返しながら畳み掛ける部分が素晴らしい。
第三楽章:短調の劇的な激しいメロディをピアノが奏でて始まるのだが、途中から全く想定できないような印象的な長調の心惹かれるメロディが繰り出される。最後は盛り上がって圧倒的に終わる。
自分も弾いたということもあるのだろうがとにかく心に残るメロディ満載の名曲だ。
ピアノ協奏曲 第19番 ヘ長調 K.459 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第18番 変ロ長調 K.456 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★☆☆☆☆☆
オーストリアの盲目のピアニスト、マリア・テレジア・フォン・パラディスのために作曲されたものらしい。彼女は、美しい旋律を持つ「シチリアーノ」という有名な曲の作曲者ともいわれているが、この曲は実は彼女の作品でもないとも言われている。
第一楽章:非常に平和な感じのオケで始まり、長い前奏の後ピアノが同じように平和なメロディを奏でる。途中少し盛り上がりを見せるが基本優しい平和な感じがずっと続く。
第二楽章:物悲しい短調で始まる。短調と長調が入り混じる不安定感のある綺麗なメロディの変奏曲。
第三楽章:楽しい最終楽章。うきうきした感じがある。
全体的に悪くはないが目立った部分も特にない曲。
ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★★☆☆☆
第一楽章:とても優雅にゆったりとした雰囲気のオーケストラで始まる。森の朝をイメージさせる。段々と色々な動物や植物が目を覚まし世界が動き出す。ピアノも優雅にソロを奏でるが、突然嵐が来たかのような短調の激しい劇的な音楽が始まるところが非常に格好良い。
第二楽章:とても優しい映画音楽のような雰囲気のオーケストラによる長い前奏のあと、同じ美しいメロディをピアノが奏でる。その後短調になり物悲しい雰囲気が支配する。幽幻といった言葉がぴったりの感じの曲。
第三楽章:8分ほどの曲なのだが、とにかく物語性に富んでおり、さすがオペラ作曲家のモーツァルトという感じの楽しいメロディが満載の曲。
ピアノ協奏曲 第16番 ニ長調 K.451 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第15番 変ロ長調 K.450 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★★☆☆☆
モーツァルトは、この曲から、ピアノ協奏曲のあり方を刷新したらしい。
第一楽章:すごく平凡なのどかなメロディをオーケストラが奏で、ピアノ・ソロが同じメロディを奏でる。その後ピアノとオーボエ、ピアノとオーケストラが対話をしながら音楽を進める部分がとてもキレイ。
第二楽章:夜明け前の霧がモヤっとしている感じで始まる。その後ピアノが優しく美しいメロディを奏でる。曲は段々劇的になっていき、泣きのメロディが奏でられる。変奏曲のような感じで感情を揺さぶるメロディがひたすら奏でられる。とにかく美しい楽章でこの曲の白眉であり、モーツァルトのピアノ協奏曲の中でも随一の美しさを持つ楽章と言えるのではないだろうか。
第三楽章:解放感に満ちた美しい主題をピアノが奏でオケがそれを受ける。別の雄大なテーマをオーケストラが奏で、一通り落ち着くと、ピアノが流れるようなソロを奏でる。その後、最初のメロディが回帰され凄まじい超絶技巧が繰り広げられ圧倒的な雰囲気でフィナーレを迎える。
とにかく綺麗なメロディが目白押しの曲。第二楽章の美しさは絶品。
ピアノ協奏曲 第14番 変ホ長調 K.449 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第13番 ハ長調 K.415 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★☆☆☆☆☆
こちらもウィーンで作曲された曲らしい。11~13は基本、予約演奏会のための曲らしい。
第一楽章:高貴で優雅な曲。特徴はなくBGM。
第二楽章:穏やかなアンダンテ楽章こちらもBGM。
第三楽章:リズムが民族臭を感じさせる、若干珍しい感じの出だし。第二主題(?)が突然短調になる。雰囲気がガラッと変わるので結構意外性がある。その後再び優雅な雰囲気に戻る。カデンツァらしい華やかな部分を挟み、このまま優雅な感じで終わるのかと思いきや、後半再び短調のゆったりとした雰囲気になる。最後に初めのメロディが回帰されこれ以上ないほどそっと終わる。
第三楽章だけが特色ある面白い曲。
ピアノ協奏曲 第12番 イ長調 K.414 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第11番 ヘ長調 K.413 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 K.271 ジュノーム [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★☆☆☆☆☆
ジュノーム嬢のために作曲されたためこの名が付いたらしい。
第一楽章:モーツァルトにしては非常に短いオーケストラの前奏の後、ピアノがソロを奏でる。この曲を何の予備知識もなく聴いたとき、非常に優しい感じで女性的な雰囲気を感じたのだが、ある令嬢のために作られたと知り、少し納得した。
第二楽章:短調の絶望感あふれる曲。幸せいっぱいだった女性が、結婚直前に相手の男性の不義を知り絶望にくれる場面のような感じか。しかし周りの人に支えられ段々と自分を取りもどす。
第三楽章:最後は、幸せいっぱいの結婚式という趣のスピード感と幸福感の溢れた曲。
女性的な雰囲気に満ちた優しい曲。
ピアノ協奏曲 第8番 ハ長調 K.246 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
ピアノ協奏曲 第6番 変ロ長調 K.238 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★★☆☆☆☆
とても優しい雰囲気に満ちた佳曲。
第一楽章:とても優しいオーケストラの伴奏に続いてピアノも優しい雰囲気で音を奏でる。カデンツァなども最後に用意されており、超絶技巧的な部分ももちろんあるのだが全体的に華やかな感じはなく、穏やかなお花畑をイメージさせる雰囲気に溢れている。
第二楽章:この楽章も優しい。チェロ(コントラバス?)の「ポン、ポン」というピッチカートで弾いているのか、優しくはねる感じがとても良い。ピアノもこの上なく優しく、全体的に高貴な雰囲気に満ちている。
第三楽章:最終楽章もスピード感が有り若干華やかではあるが、こちらも優しい楽章。最後は盛り上がり派手に終わるのかと思いきや、とってもひっそりとそっと終わる。
モーツァルトの優しい側面が出たホッとする曲。
ピアノ協奏曲 第5番 ニ長調 K.175 [モーツァルト 協奏曲 ピアノ]
評価
★★★★★☆☆☆☆☆
モーツァルトの実質的な最初のピアノ協奏曲らしい。
第一楽章:何かが起こりそうな感じが漂う前奏の後、綺麗で伸びやかな縦横無尽に鍵盤を動き回るピアノのソロが始まる。とにかくワクワクするような若々しい気分に支配されている。
第二楽章:牧歌的なゆったりとしたアンダンテ楽章。こちらもオーケストラの長い前奏の後、ピアノ・ソロが優しい音を奏でる。
第三楽章:高い弦の長い音で始まる元気な楽章。若干の緊張感があるものの第一楽章同様若々しく楽しさに満ちている。
モーツァルトの若さが溢れている曲。悪くはないがそこまで特徴ある曲ではない。