ピアノ・ソナタ第十八番 ニ長調 K.576 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
非常に鄙びた感じのメロディ。対位法を活用した面白い音楽ではあるが、楽しんで聞くにはそこまで魅力的ではない。
第二楽章 アダージョ
★★★★★☆☆☆☆☆
ゆったりとした始まり。中間部が悲し気な雰囲気になり厳かさが漂う。音楽が動き出し、右手と左手の追いかけっこのようになる部分がきれい。
第三楽章 アレグレット
★★★★★☆☆☆☆☆
第一楽章に似た鄙びた感じ。右手と左手が交互に動き回るのが面白い。
全体的に対位法を強く意識している感じがする作品。何度も繰り返し聴きたい音楽ではない。
ピアノ・ソナタ第十七番 変ロ長調 K.570 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
ピアノ・ソナタ第十六番 ハ長調 K.545 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★★★★★☆☆
ハ長調の楽しく優しいメロディを持った第一主題で始まり、すこし動きのある伸びやかな第二主題が続く。展開部は短調になり、対位法を用いた激しさのある曲となる。多くの人が耳にしたことのある曲なのではないだろうか。
第二楽章 アンダンテ
★★★★★★★★☆☆
優しく穏やかな楽章。そこまでゆったりとした感じはなく結構スピード感のあるミドルテンポで淡々と進んでいく。中間部のはじめのテーマを利用した展開も面白い。しみじみとした憂いのある後半部もとても良い。最後ははじめの優しく穏やかな雰囲気に戻る。
第三楽章 ロンド・アレグレット
★★★★★★★☆☆☆
跳ねる感じの楽しい楽章。途中の哀愁漂う対位法を用いたメロディもとても良い。短いながらも佳曲。
楽しく優しいメロディ満載でとにかく楽しめる。
ピアノ・ソナタ第十五番 ヘ長調 K.533&494 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★★★☆☆☆☆
穏やかな優しいテーマで始まる。対位法を使用した結構音楽的に聴き応えのある音楽となっている。展開部の短調が混じる美しい物悲しい旋律も魅力的。
第二楽章 アンダンテ
★★★★★★☆☆☆☆
こちらも穏やかな心休まる音楽。ゆったりとした第二主題も美しい。展開部の淡々としていながらも内に込めた密やかな情熱のような部分がほとばしる部分も綺麗。この部分も対位法的な手法を用いている。非常に霊感に満ちた楽章。
第三楽章 ロンド・アレグレット
★★★★★☆☆☆☆☆
開放感のある若干スピード感のある楽しい楽章。
全体的に優しさのある曲。
ピアノ・ソナタ第十四番 ハ短調 K.457 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 モルト・アレグロ
★★★★★★★★☆☆
非常に劇的な始まり。不安感を抱かせる美しい第一主題の後、平和な伸びやかな右手と左手の対話が楽しめる第二主題が奏される。展開部は不協和音から始まり心をかき乱すメロディが流れる。バッハとショパン、そしてリストの音楽を混合させたような凄まじい音楽。
第二楽章 アダージョ
★★★★★☆☆☆☆☆
美しい旋律のアダージョ楽章で、ベートーヴェンの「悲愴」の第二楽章を彷彿とさせるようなメロディも登場する。
第三楽章 アレグロ・アッサイ
★★★★★★★☆☆☆
緊張感のある美しい楽章。激しさと美しさの共存する素晴らしい曲。
モーツァルトの中で珍しい短調曲だけあり素晴らしい。
ピアノ・ソナタ第十三番 変ロ長調 K.333 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
ピアノ・ソナタ第十二番 ヘ長調 K.332 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★★★★★☆☆
非常に優雅な伸びやかな落ち着いた第一主題の後、不意にドラマティックな激しい音楽になる。この対比が非常に面白い。しかも激⇒穏ならわかるのだが逆なのがまた面白い。展開部の緩やかで途中短調になるあたりも聴いていてアクセントになっており楽しい。
第二楽章 アダージョ
★★★★★★★★☆☆
歌心に満ちた美しい楽章。非常に穏やかに始まるのだが、すぐに物悲しさを秘めたメロディに変わる。その後美しいメロディ満載の楽章。
第三楽章 アレグロ・アッサイ
★★★★★★★☆☆☆
スピード感のある楽しいメロディで始まる。第二主題の劇的な雰囲気との対比も面白い。途中不穏な雰囲気を漂わせる展開部もあり、とにかくコロコロと雰囲気の変わる楽しい楽章。
全体的にドラマを感じる曲となっている。
ピアノ・ソナタ第十一番 イ長調 K.331 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アンダンテ・グラツィオーソ
★★★★★★★★★★
すべてが完璧すぎる素晴らしい変奏曲。テーマの優しさに満ちた美しい旋律。それぞれの変奏の美しさ。人類の宝のような楽章。
第二楽章 メヌエット
★★★★★★★☆☆☆
二つの偉大な楽章に挟まれた優雅な曲。次々に美しいメロディが繰り広げられる。後半、次のトルコ行進曲を盛り上げるために置かれたようなドラマティックな箇所が感動的。
第三楽章 アレグレット
★★★★★★★★★☆
有名な「トルコ行進曲」。スピード感、メロディの楽しさ、美しさすべてが素晴らしい。
超・名曲。トルコ行進曲があまりにも有名だが、他の楽章も素晴らしいのでぜひ聴いてもらいたい一曲だ。
ピアノ・ソナタ第十番 ハ長調 K.330 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
ピアノ・ソナタ第九番 ニ長調 K.311 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
ピアノ・ソナタ第八番 イ短調 K.310 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ・マエストーソ
★★★★★★★☆☆☆
緊張感と緊迫感に満ちた短調のドラマティックな旋律で始まる。優美になる第二主題も非常に美しい。第一主題をもとにして展開した展開部も非常に劇的。聴いていてかなり面白い。
第二楽章 アンダンテ・カンタービレ・コン・エスプレッシオーネ
★★★★★★★☆☆☆
第一楽章の高い緊張感から解放されて、ホッと出来る出だし。しみじみとした旋律が美しい。淡々と進む第二主題も悪くない。展開部のかなり低音を用いた左手が印象的でもある。この部分は秋の寒さを感じさせる。最後はゆったりとしたはじめの部分が回帰しホッとする。
第三楽章 プレスト
★★★★★★★☆☆☆
緊張感に満ちた素晴らしい楽章。ベートーヴェンの「テンペスト」の最終楽章に似ていなくもない。
全体的に緊張感がありつつも美しいメロディに彩られた名曲。
ピアノ・ソナタ第七番 ハ長調 K.309 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ・コン・スピリート
★★★★★★☆☆☆☆
the Mozartといった感じの堂々たる作品。オペラの序曲のようなドラマティックさと、ピアノ・ソナタ特有の高貴さの入り混じった聴きやすい曲。展開部にパンチの効いた短調も混じってきたり変化にも富んでおり聴きやすい。
第二楽章 アンダンテ・ウン・ポコ・アダージョ
★★★★☆☆☆☆☆☆
普通の緩徐楽章。正直特徴もなくあまり面白くない。
第三楽章 アンダンテ
★★★★★☆☆☆☆☆
何かが吹っ切れたような爽快感と、清明な雰囲気がある非常に美しい楽章。
全体的に普通の感じの曲。
ピアノ・ソナタ第六番 ニ長調 K.284 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★★★☆☆☆☆
オペラ『フィガロの結婚』序曲を彷彿とさせるワクワク感と高揚感のある雰囲気で始まる。第二主題の若干静かになる緊張感がある部分も面白い。展開部のまさに「展開しています」という風情の第一主題を用いた巧みな感じも悪くはない。
第二楽章 アンダンテ(ポロネーズ風ロンド)
★★★★★☆☆☆☆☆
しみじみとした易しいメロディ。どこかポロネーズ風ロンドなのかよくわらかない。第二主題の少し流れる感じも悪くはない。展開部の哀愁漂う感じも変化があって面白くはある。とはいえ全体的に、若干普通で退屈。
第三楽章 アンダンテ
★★★★☆☆☆☆☆☆
変奏曲。主題があまり魅力的ではなく際立った特徴もないので、そんなに心に残る変奏曲ではない。15分を超える楽章だけにかなり飽きる。
全体的に悪くはないのだがもう一歩。
ピアノ・ソナタ第五番 ト長調 K.283 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
端正な整った音楽。主題も美しいのだがあまり特徴はない。第二主題、展開部も意表をついたような展開にはならず、常に同じ雰囲気で曲が流れていくので飽きる。
第二楽章 アンダンテ
★★★★☆☆☆☆☆☆
子ども用の、ピアノ練習曲に入っていそうな、ゆったりとした優しく易しいメロディで始まる。第一楽章同様あまり雰囲気が変わることなく楽章が終わるので飽きる。
第三楽章 プレスト
★★★★☆☆☆☆☆☆
最終楽章らしい、開放感のある雰囲気で始まる。若干展開部でドラマティックにはなるものの、基本的には、この楽章も雰囲気は変わらず退屈なまま・・・。
全ての楽章がソナタ形式で書かれているらしいが全体的に単調で退屈。
ピアノ・ソナタ第四番 変ロ長調 K.282 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アダージョ
★★★★★☆☆☆☆☆
意表をつく、まさかのアダージョ始まり楽章。第二楽章のような全く華やかさのない落ち着いた音楽。
第二楽章 メヌエット
★★★★★☆☆☆☆☆
ベートーヴェンの「月光」の第二楽章、K.331イ長調「トルコ行進曲付」ピアノ・ソナタの第二楽章を彷彿とさせる、若干面白いリズムの鄙びた感じの中間楽章。悪くはない。
第三楽章 アレグロ
★★★★★☆☆☆☆☆
スピード感のある若干、華のある楽章。メロディもそれなりに美しい。途中の哀愁だたよう部分も綺麗。
第三番同様、優しさに満ちた安らぎのある曲。
ピアノ・ソナタ第三番 変ロ長調 K.281 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
ピアノ・ソナタ第二番 ニ長調 K.280 [モーツァルト ピアノ・ソナタ]
第一楽章 アレグロ
★★★★★★☆☆☆☆
やさしいメロディなのだが、左手が結構力強い伴奏をする。スピード感のあるコロコロよく指が回る曲。展開部の短調部分がとても美しい。ドラマティックさもあり結構良い曲。
第二楽章 アダージョ
★★★★★★★☆☆☆
祈りのような厳粛なメロディで始まる。次から次へ美しいメロディが奏でられる。長い楽章だが綺麗なメロディ満載でかなり楽しめる。
第三楽章 プレスト
★★★★★☆☆☆☆☆
前二楽章ほどの霊感は感じないが、それなりに楽しめる普通の曲。
あまり知られていないが、かなり整った美しいピアノ・ソナタ。