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Un ballo in maschera (仮面舞踏会) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Un Ballo in Maschera [Blu-ray]

Un Ballo in Maschera [Blu-ray]

  • アーティスト: Francesco Meli
  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/05/28
  • メディア: Blu-ray




ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの21作目。「運命の力」「ドン・カルロ」と並んで中期三大傑作と呼ばれているらしい。10数年前にDVDで観たが、その時も素晴らしいと思い、もう一度観たいと思っていたがやはり素晴らしい。

ヴェルディ:歌劇《仮面舞踏会》 (初回限定盤) [DVD]

ヴェルディ:歌劇《仮面舞踏会》 (初回限定盤) [DVD]

  • 出版社/メーカー: ユニバーサルミュージック
  • 発売日: 2023/08/09
  • メディア: DVD





前奏曲は静かに始まるが、段々と不穏な空気を持ち始め悲劇的になっていく。

第一幕
第一場
ボストン総督リッカルドを賞賛する人々とそれにまぎれた反逆者たちの陰謀の合唱で幕が上がる。明るく美しいメロディと暗いが綺麗なメロディの絡み合いがとても美しい。
その後、リッカルドが現われ、密かに思いを寄せるアメリアに称える歌を歌うのだがこれが甘く叙情的でとても美しい。その後アメリアの夫で忠臣のレナートが入ってきてリッカルドに反乱のおそれがあることを示唆するがリッカルドは聞き入れない。この暗い場面でもメロディはとても綺麗。
そこへ判事がやってきて、人心を惑わせる占い師ウルリカの追放を求めるが、リッカルドとその忠臣オスカルは聞き入れず、その占い師のところへ行くことに。最後の合唱がとても格好よい。
叙情的かつ、美しいメロディ満載でとても素晴らしい始まり。

第二場
怪しげな女性の占い師の場面。忠実な兵士がまずは占ってもらい、次にヒロインアメリアが占ってもらう。彼女は精神を純化させるためには、遠く危険な場所にある薬草を手に入れなければならないと言われる。リッカルドも占ってもらい、友人によって殺されるであろうと言われる。
ヴェルディのこういう場面にしては、エキゾチック感がなく、「イル・トロヴァトーレ」のような激しく心沸き立たせるようなメロディではないが、伸びやかな美しい旋律が揃っている。


第二幕
アメーリアが薬草を探しに人気のないところへやってきて懺悔の歌を歌う。そこへリッカルド登場。二人で叶わぬ愛の歌を歌う。そこへリッカルド殺害計画があることを知らせに、アメーリアの夫でありリッカルドの忠臣である、レナートがやってくる。レナートはリッカルドを逃がしたところで、殺害者たちがやってくる。ここでリッカルドが逢引していたのは自分の妻アメーリアだったと知り茫然自失となるレナート。
非常に叙情的な歌が多く、緊張感がある場面でも息の長いなめらかな旋律が目立つ。最後の「悲劇が喜劇に変わった」と皆で歌う合唱部分もとても綺麗なメロディ。

第三幕
レナートの家での、レナートとアメーリアの対話から始まる。レナートのかなり激しい音楽は今までの幕とは違って迫力がある。そのあとのアメーリアのアリア、レナートのアリアはこのオペラの白眉。このあと暗殺者たちがやってきてレナートと暗殺計画を立てる。その後リッカルドの遣いで仮面舞踏会の招待状を持ってきたものと、レナート、アメーリアの三重唱になるのだが、明るいメロディ、不安げなメロディ、怒りのメロディが組み合わさって非常に緊迫感のある場面となっている。
いよいよ舞踏会の場面。リッカルドの元に見知らぬ女性からの、暗殺計画があるから逃げてください、という手紙が届く。しかしリッカルドはそのまま仮面舞踏会へ。アメーリアを見つけ愛の二重唱。そこへレナートが登場し殺害。リッカルドはレナートを許すことを告げ、二人のあいだには肉体関係はなかったことを告げ息絶える。皆はリッカルドを称える。緊迫した場面なのだが、音楽は非常に叙情的で美しい。

モーツァルトの『皇帝ティートの慈悲』に物語的にも音楽的にも似ており、緊迫した物語なのに音楽は叙情的で全体を通して美しい。

しかしリッカルドを皆はたたえるが、彼の行為は誤解を招いても当然だしやっぱり最低の行為だと思う。
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Simon Boccanegra (シモン・ボッカネグラ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


ヴェルディ:歌劇≪シモン・ボッカネグラ≫ [Blu-ray]

ヴェルディ:歌劇≪シモン・ボッカネグラ≫ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: Blu-ray



ストーリー:★★★★★★☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの20作目。結構改訂を施された綿密に仕上げられた作品らしい。

プロローグ
主人公である平民シモン・ボッカネグラが、平民たちの期待を受け、ジェノヴァの総督に担ぎ上げられるまでを描いている。シモンは政敵であるフィエスコの娘マリアと恋仲で娘までもうけているが、父親のフィエスコは二人の結婚を許さず娘マリアを監禁。そのあいだにマリアは死んでしまう。二人の間の娘も誰かにさらわれ行方不明。結局フィエスコとシモンは和解せぬまま、シモンがジェノヴァ総督となり幕を閉じる。
ストーリーは結構激しいのだが、非常に叙情的な美しい音楽がひたすら流れている。

第一幕
25年後。何故か、フィエスコのもとで育てられている、シモンとマリアの娘アメーリアが登場して美しいアリア「この仄暗い夜明けに」を歌う。そのあとに登場する恋人ガブリエーレのアリアも綺麗。その後シモンが登場し、シモンがアメーリアの父であることが分かる。ここの音楽も非常に綺麗。もともとアメーリアを愛していたシモンの部下パオロはアメーリアを攫おうとするが失敗。ガブリエーレはアメーリアをさらおうとした男を殺したことにより総督のもとへ連れてこられる、騒然となるがシモンはその場を抑える。この場面は結構緊迫している。

第二幕
パオロとガブリエーレが総督を殺そうと話をしている。その後アメーリアとガブリエーレの場面となる。ガブリエーレはアメーリアとシモンが父娘の関係だと知らず、恋人関係にあるのではと責め立てるがアメーリアは相手にしない。一人になったガブリエーレは怒りを爆発させるが、その後思い悩む。この場面の音楽がとても綺麗。その後ガブリエーレはシモンを殺そうとするがアメーリアが止め、彼らが父娘であることもわかり、ガブリエーレとシモンは和解。

第三幕
パオロが捕まり処刑される場面に始まり、シモンとフィエスコの若いがあり、最後はシモンの死で終わる。基本的に重量級の男性人たちがひたすら歌っており、メロディは綺麗ではあるが幕を通してずっと重く暗い。最後はシモンの死を悼む鐘の音で静かに終わる。

非常に入り組んだストーリーでわかりづらいが、とにかく音楽が叙情的で美しい。フランス・オペラのような感じで目立ったアリアはないが、とにかく全編にわたって音楽が綺麗。
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Les vêpres siciliennes (シチリア島の夕べの祈り) [オペラ イタリア ヴェルディ]


I Vespri Siciliani [Blu-ray]

I Vespri Siciliani [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/04/29
  • メディア: Blu-ray



ストーリー:★★★★★☆☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★☆☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの19作目。パリ・オペラ座から委嘱されて作曲したものらしく、初演はフランス語らしいが、最近はイタリア語で演奏されることが多いらしい。

序曲が10分弱と結構長く、『運命の力』とともに単独でも良く演奏される曲らしい。はじめの不安げな感じから少し叙情的になり段々と盛り上がっていく感じは悪くはないがそんなに特徴的なメロディもなく普通の曲。

第一幕
シチリアを征服したフランス人たちが酒を飲んでフランスを称えている力強い合唱で始まる。一方で征服されているシチリア人たちの悲しげな合唱も流れ、この場面は結構音楽も面白い。その後、兄の死を嘆く、エレーヌ公女が登場。彼女は囚われるの身。そんな中、ひとりの兵士が、酒も一杯飲んで良い気分なので歌え、と命令してくる。しかたなく彼女は「勇気を出して」という歌を歌うが、これによりシチリア人たちの愛国心が鼓舞され、フランスvsシチリアの一触即発の状態になってしまう。

はじめの合唱部分は結構格好良いが、途中のエレーヌのアリアは美しくはあるが、そこまで印象的ではない。

第二幕
シチリアの愛国者プロシダが船で帰還しフランスへの復讐を歌う。その後、エレーヌとフランスに捕まって最近釈放されたアンリと会う。三人はフランスへの復讐を誓う。プロシダが去った後、アンリはエレーヌへの愛を告白する。
ここの二重唱は叙情的でまあまあ良い。
アンリは、フランス総督から舞踏会に誘われる。一度断るが無理やり連れて行かれる。
海辺ではシチリア人たちが結婚式を楽しんでいたが、そこへフランス兵がやってきて、女性たちを陵辱した上連れ去る。この出来事をただ見ているだけしかできなかったプロシダ、アンリ、エレーヌは改めてフランスへの復讐を誓う。
合唱は力強くそれなりにメロディも綺麗で悪くない。途中の結婚式の場面の優雅な音楽もそれなりに綺麗。

第三幕
アンリは実は、モンフォールというシチリア総督の息子で、この幕でそれが明らかになる。
前半は、アンリとモンフォールの対話でふたりの男しか出てこず、アンリのテノールは甘い部分もあるが基本面白くない。
後半は、シチリア人たちが総督モンフォールをパーティーの場で殺そうとする場面で、最後は息子であるアンリが父親に対する愛情から、父親に暗殺計画を打ち明け、シチリア人たちが捕まってしまう。合唱が中心の場面で最後も盛り上がる結構感動的。

第四幕
アンリが捕まってしまったシチリア人たちのところへ赦しをこいに行く場面で始まる。息の長い美しく悲しげなメロディで、結構良いアリア。その後エレーヌが登場し、劇的な二重唱となる。ここも悪くない。その後エレーヌのアンリに対する愛を歌った美しくも悲しいアリアとなる。その後愛の二重唱となる。この一連の場面でのメロディは結構綺麗。
その後、プロシダと総督が登場。男性たちの力強い歌になる。
総督がアンリに「父」と呼べば皆を解放するといい、アンリは苦悩の末「父」と呼ぶ。
総督が、アンリとエレーヌに結婚を命じ、二人は結ばれることに。この場面の合唱はかなり感動的。

第五幕
民衆の喜びの歌で始まる。その後エレーヌが花嫁姿で登場し喜びのアリアを合唱とともに歌う。かなり綺麗なメロディ。その後、プロシダが登場。エレーヌとアンリが結婚した直後、シチリア人たちは蜂起しフランス人を殺すという。かなり激しい二重唱。そこへアンリが登場。喜びの美しいアリアを歌う。
その後、エレーヌ、アンリ、プロシダの壮絶な三重唱となる。総督が現れ、エレーヌとアンリを結婚させたとたん民衆が現れ「復讐だ」と叫び、総督を殺して終わる。

結構凄まじい結末。後半になるにつれてかなり素晴らしい音楽となっていく。
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La Traviata (椿姫) [オペラ イタリア ヴェルディ]


ヴェルディ:歌劇≪椿姫≫ [Blu-ray]

ヴェルディ:歌劇≪椿姫≫ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2013/06/26
  • メディア: Blu-ray



ストーリー:★★★★★★★★★☆
アリア  :★★★★★★★★★☆
音楽全体 :★★★★★★★★★☆

ヴェルディの18作目。

一番初めに観たヴェルディオペラ。ストーリも素晴らしいし、アリアも音楽も、そして無駄に長くないので、全く飽きずに観られるオペラの最高傑作。

第一幕は、「乾杯の歌」「花から花へ」などの超有名アリアがあり、パーティーの場面で使われる合唱もとにかく格好良く美しい。

第二幕は、アルフレード、ヴィオレッタ、アルフレードの父の三人の心理劇となっており、叙情的に始まり、情熱的になり、最後のパーティーの場面では盛り上がり、最後はヴィオレッタの美しいアリアで終わるという観ていて、劇として非常に面白い幕となっている。

第三幕は、ヴィオレッタが病に伏しており最後は死んでしまうということもあり、悲しげな雰囲気が支配しているが、こちらも美しいメロディが目白押し。

とにかく「カルメン」同様、美しいメロディが目白押しの傑作オペラ。

このDVDでヴィオレッタを歌うスヴェトラ・ヴァシレヴァも素晴らしいが、私が初めて観たDVDのアンジェラ・ゲオルギューも素晴らしい。




ヴェルディ:歌劇《椿姫》 [DVD]

ヴェルディ:歌劇《椿姫》 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
  • 発売日: 2020/09/09
  • メディア: DVD



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IL Trovatore (イル・トロヴァトーレ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Il Trovatore [DVD]

Il Trovatore [DVD]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/04/01
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの17作目。

私が、「椿姫」の次に観たヴェルディのオペラ。当時あまりにメロディの美しさ、ドラマティックさに感動し、もう一度観たいと何度も思いながらなかなか二度目を観る機会がなかった作品。ちなみに、当時観たのはこのDVD。


ヴェルディ:歌劇≪イル・トロヴァトーレ≫ウィーン国立歌劇場1978年 [DVD]

ヴェルディ:歌劇≪イル・トロヴァトーレ≫ウィーン国立歌劇場1978年 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 日本コロムビア
  • 発売日: 2011/01/19
  • メディア: DVD



ヒロインのカヴァイヴァンスカの凛とした姿が素晴らしい名盤。

第一幕
前奏曲から劇的。結構短くすぐに歌に入る。
子どもがロマ女性にさらわれ焼き殺されたかもしれないことを語るバリトン・ソロも劇的で素晴らしいし、そのあとのヒロイン・レオノーラが自分の恋する気持ちを歌うアリアがあまりにもメロディが美しい。そのあとに登場する主役マンリーコが吟遊詩人に扮して歌う、ロマ風の少し哀愁漂うメロディも素晴らしい。最後の三重唱も非常に劇的。

短いながらかなり充実した幕となっている。

第二幕
前半は、ロマ女性アズチェーナを中心に物語が進むので、全体的にロマ風音楽が支配している。かなりエキゾチックな雰囲気が楽しめる。
初めに有名な合唱曲が流れ、その後アズチェーナがかつての事件を物語る場面はかなりドラマティック。

後半は、マンリーコ、そのライヴァル・ルイスのそれぞれの美しく優美なソロで始まり、レオノーラの清麗な美しいソロも聴ける。最後は第一幕同様三重唱でドラマティックに終わる。

第三幕
兵士たちの勇壮な合唱で始まる。かなりカッコ良い合唱曲。
その後、ルイス、アズチェーナ、マンリーコ、レオノーラとそれぞれソロを歌うのだが、どれもかなり内省的で悲しげな旋律。
最後は、アズチェーナが火炙りの刑になるという知らせがマンリーコのもとに届き、音楽が一気に激しくなりドラマティックに終わる。

第四幕
レオノーラが、とらわれているマンリーコの牢へ来ている場面から始まる。
彼女がマンリーコへの想いを歌った超有名なアリア「恋ばバラ色の翼に乗って」が歌われるのだが、何度聴いても、そんなに名曲か?と思ってしまう。CDで音だけで場面も分からず聴いても良さがわからないのかと思い、今回DVDで文脈なども知った上で映像付きで観たがやはりイマイチ分からない。このあと「主よ、憐れみ給え」という合唱に乗せて歌う彼女のソロの方がよっぽど美しくいい曲だと思う。
このあと、マンリーコとアズチェーナの穏やかな二重唱、マンリーコとレオノーラの二重唱と叙情的な曲が続きが、最後一気に劇的になり終わる。

ドラマティックな名作だと思う。
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Rigoletto (リゴレット) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Rigoletto [DVD]

Rigoletto [DVD]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/04/01
  • メディア: DVD




ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの16作目。

ヴェルディ中期の名作と言われている。
侯爵とその道化リゴレット、彼の娘ジルダの物語。
権力者の強欲と、父と娘の愛、そして無私の愛を描いた作品。
主役はリゴレットであり、その娘がヒロインということなのだろうが、「女心の歌」という有名なアリアでもわかるように、マントヴァ公爵のアリアが「女心の歌」以外でも圧倒的に良い。音楽は全体的にその時々の登場人物の心情に合った雰囲気が当てられており、悪くはないのだが、すごく光る曲は少ない。

とはいえ、やはり素晴らしいオペラであることは間違いなくとても聴きやすくわかりやすいオペラになっている。
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STIFFELIO (スティッフェリオ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Stiffelio [Blu-ray]

Stiffelio [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/04/01
  • メディア: Blu-ray




ストーリー:★★★★★☆☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

ヴェルディの15作目。

牧師の妻が、牧師不在中に若い男と不倫をし、帰ってきた牧師と不倫をした妻の実の父に責められる話。不倫をした妻が神に祈ったり、不倫をした相手を責めたりするのだが全く共感できない。正直話としてはあまり面白くない。

しかし、登場人物の喜びや悲しみ、怒りややりきれない気持ちなどが、音楽で見事に表されており、とにかくアリアが素晴らしく、重唱になるところも真に迫っており美しい。最後の主人公スティッフェリオが姦淫を犯した罪を教会で許す場面は宗教的で非常に美しい音楽に彩られている。

合唱や全体として流れる音楽はそんなに素晴らしいものではないが、先にも書いたとおりアリアが素晴らしいので、有名な作品ではないが、それなりに楽しめるのではないか。

さすがに、「リゴレット」「椿姫」に近い中期の作品だと思う。


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Luisa Miller (ルイーザ・ミラー) [オペラ イタリア ヴェルディ]


ヴェルディ:歌劇≪ルイーザ・ミラー≫ [Blu-ray]

ヴェルディ:歌劇≪ルイーザ・ミラー≫ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2013/09/25
  • メディア: Blu-ray



ストーリー:★★★★★★★★☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

ヴェルディの14作目。シラーの『たくらみと恋』をオペラ化した作品らしい。

特に序曲が素晴らしい。同じ力強くも心打たれる美しい旋律がひたすら流れてくるので、何とも心地よい気分になれる。

第一幕
ヒロイン・ルイーザの誕生日を祝う合唱。楽しげで綺麗な曲。その後ルイーザ、ルイーザの父ミラー、ルイーザの恋人ロドルフォとが次々に歌うのだがその全てが美しく伸びやかなメロディ。この楽章は重唱曲も多く、美しい。

第二幕
ルイーザの父親が捉えられていることを人々が彼女に伝える場面から始まる。とにかく陰謀が渦巻く幕で、暗く悲劇的な雰囲気が強い。
ヒロイン・ルイーザと、ロドルフォと結婚予定のフェデリカの女性二重唱がとても美しく、力強いメロディも素晴らしい。そのあとにやってくるルイーザのオケ伴奏なしのアリアが美しすぎる。
次の場面で歌われるロドルフォの控えめなオケ伴奏によるアリアもとても綺麗。とにかく後半が美メロの嵐。

第三幕
ルイーザを心配する民衆の合唱で始まるのだが、この合唱はとても綺麗。そのあとに出てくるルイーザの祈りのアリアも美しい。
最後は、ロドルフォとルイーザの凄まじい二重唱となり、二人は死ぬ。

ヒロインの父役に、ルオ・ヌッチ。彼が出ている『リゴレット』のDVDも見たことがあるのだが、とにかく彼の父親役は素晴らしい。ロドルフォ役のマルセロ・アルバレスも『ラ・ボエーム』のDVDで見たことがあり、伸びやかで綺麗な歌声。とにかくこの二人が素晴らしいので、素晴らしい音楽に聞こえたのかもしれないが、シラー原作ということもあり素晴らしい作品。


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La Battaglia Di Legnano (レニャーノの戦い) [オペラ イタリア ヴェルディ]


La Battaglia Di Legnano [DVD]

La Battaglia Di Legnano [DVD]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/02/25
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

パリの2月革命を機に、ヨーロッパ中に革命の機運が高まっていたときに、愛国心を鼓舞するために書かれた作品らしい。

第一幕
長く勇ましい前奏曲が終わると、アカペラで市民たちが「イタリア万歳」を歌う。どこか切なげだが、力強い曲。その後死んだと思われていたが、無事戦いから生きて帰ったアッリーゴがアカペラで、こちらも哀愁漂うメロディを歌う。その後女性たちの合唱や、ヒロインのリーダの悲しげなアリアなどが出てくるのだが、全体的にオーケストラは控えめで、アカペラに近い。全体的に、声を重視しているオペラという印象。

第二幕
イタリアで敵対していた、ロンバルディアとコモが、ドイツ軍を倒すために同盟を組むまでの様子を描いたもの。基本合唱で、ソロも力強く格好良い。

第三幕
不吉な重々しい雰囲気の前奏曲で始まる。この幕もオーケストラは控えめで合唱もソロもアカペラに近い部分が多い。二幕と比較し、全体的に暗く悲しげな雰囲気が目立つ。

第四幕
かなり宗教的で美しいメロディが心に残る幕。
アッリーゴが相手の大将を倒すものの、大怪我をおい死にそうな状態で帰ってきてからの歌が特に美しく、最後の合唱は感動的だ。

メロディも曲も結構良いオペラ。もっと日の目を見ても良い気がする。
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IL Corsaro (海賊) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Il Corsaro [DVD]

Il Corsaro [DVD]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2013/02/25
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

バイロンの『海賊』を原作とするオペラらしい。
バレエにも「海賊」という題名の演目があるが、そちらも悪くない。

第一幕の、主人公コルラードの憂鬱そうに歌うアリア、ヒロイン・メドーラのこれまた少し悲しげに歌うアリアが、伴奏もほとんど音がなく、静かにメロディの美しさを楽しめる名曲となっている。

第二幕の、トルコのエキゾチックな雰囲気とメロディも綺麗だし、もうひとりのヒロイン・グルナーラの憂鬱そうに歌うアリアも非常に美しい。

第三幕の、コルラードとグルナーラの掛け合いも美しいし、アカペラに近いメドーラのソロも魅力的。悲劇的なストーリー展開も悪くない。

アリア以外の音楽や合唱部分はもう一歩な感じはあるし、二幕の戦いの場面の安っぽい感じの音楽も残念ではある。

ストーリーはさすがバイロン原作を下地にしているだけあり、それなりにしっかりしたもので、悲劇的な結末も悪くない。
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I Masnadieri (群盗) [オペラ イタリア ヴェルディ]


I Masnadieri [DVD]

I Masnadieri [DVD]

  • 出版社/メーカー: Cmajor
  • 発売日: 2013/01/28
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

シラーの『群盗』を原作とするオペラ。
放蕩息子である長男が、父親に許しを請うが、それを嫉妬深く悪い弟が妨げる物語。

一人ひとりが歌うアリアはとてもメロディが綺麗で、伸びやかなものが多く聴きやすい。
ただ音楽全体としてはもう一歩な気がする。
3幕の主役カルロと群盗たちの掛け合いの合唱は格好良い。
4幕の悪役フランチェスコの狂乱の場面も、結構見所。

シラー原作ではあるので、物語としてはそれなりに面白いし、アリアも綺麗ではあるので、それなりには楽しめるオペラだとは思うのだが、現在あまり上演されないようだ。
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Macbeth(マクベス) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Macbeth by Teatro Regio Di Parma

Macbeth by Teatro Regio Di Parma

  • 出版社/メーカー:
  • 発売日: 2022/06/07
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★★☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

シェイスクピアの『マクベス』のポイントとなる場面を結構うまくピックアップした劇作品としても優れて作品だと思う。ストーリはもちろん面白いので筋をおっているだけでもひき込まれる。

主人公マクベスのアリアはそこまで目立った感じではないが、マクベス夫人が手紙を読むアリア「早く来て、明かりを」、マクベスに王殺しをそそのかすアリア「光は衰えて」、最後の夢遊のアリア「ここにまだ血のシミが」など、彼女のアリアが素晴らしすぎる。

第三幕の魔女たちのバレエを用いた場面と、第四幕のマクダフの妻子を殺されて歌うアリア「ああ、父の手は」、マルコムが決起を促す素晴らしい合唱と後半になるにつれて音楽がどんどん素晴らしくなる。

結構聴きごたえのある名作オペラだと思う。
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Attila(アッティラ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Verdi: Attila [Blu-ray] [Import]

Verdi: Attila [Blu-ray] [Import]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2012/12/03
  • メディア: Blu-ray




ストーリー:★★★★★☆☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★☆☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

ヴェルディの9作目オペラ「アッティラ」を観終わった。前作、「アルツィーラ」はヴェルディの作品中最も人気のない作品でヴェルディ自身も「まったくひどい」作品と言っていたらしいが、このアッティラよりは良いのではと思う。

物語は5世紀中頃のヨーロッパ。それまでヨーロッパを支配していたローマ帝国に、フン族の王アッティラがやってきてヨーロッパを支配する話。

フン族の王アッティラに、捉えられてしまったヒロインのオダベッラは、アッティラの前に立たされても気品を保ったまま抵抗の姿勢を見せる。それを気に入ったアッティラはオダベッラに自らの剣を与える。

アッティラに恨みを持つ、ローマの使節エツィオとオダベッラの恋人フォレストは、何とかアッティラを殺そうと画策し続ける。しかしその全てが失敗に終わる。最後はオダベッラがアッティラを刺殺し幕となる。

猛々しいけれど人間的に寛大で男気あふれるアッティラ、汚いやり方で自分たちの復讐を遂げようとするエツィオとフォレスト。このオペラは当時、イタリアの国家意識を高揚したためかかなり人気のオペラだったらしいが、正直どっちが悪役だかわからないくらいエツィオとフォレストは汚い。ヒロイン・オダベッラもイマイチ魅力にかける。

音楽は、前半の迫力ある雰囲気と、後半の情緒豊かな美しい雰囲気が対比されており、時々現れる讃美歌的なコーラスや民族的な音楽など悪くはないのだが、そこまで素晴らしいものではない。

アルツィーラはもう一度観てみたいと思うが、このアッティラはもういいかなという感じ。
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Alzira(アルツィーラ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


ヴェルディ:歌劇≪アルツィーラ≫(演奏会形式) [Blu-ray]

ヴェルディ:歌劇≪アルツィーラ≫(演奏会形式) [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2013/08/21
  • メディア: Blu-ray



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの8作目オペラ「アルツィーラ」を観終わった。ヴェルディの作品中最も人気のない作品らしく、一般に売られている楽曲解説の類にもあらすじ等載っていない。

16世紀ペルーを侵略したスペイン人、と現地人の対立を描いた作品。
ヒロインのアルツィーラは、現地人の美女。現地人のリーダー的な存在ザモーロとアルツィーラは恋仲。しかし、戦闘中にザモーロは捕まってしまい処刑される。それによって死んだと思われたが、何とか生きていて仲間の元に変える。すると、スペイン人のリーダー、グスマーノの父親が、捉えられ処刑されようとしている。それを見たザモーロはその父親を釈放してあげる。

そんな中、自分の恋人アルツィーラとその父親が人質として捕まっていることを知り取り返しに行く。グスマーノに言い寄られて困っているアルツィーラの元にザモーロが登場。二人で逃げようとするが、結局ザモーロは再びつかまり処刑されかける。しかし、グスマーノの父親がやってきてザモーロを釈放するようグスマーノを説得する。現地人たちの軍隊が近づいているのもわかり、グスマーノは渋々ザモーロを釈放し、アルツィーラも釈放する。

現地人とスペイン人は再び争い、再度ザモーロは捕まる。ザモーロの命を助けたければ自分で結婚しろ、とグスマーノがアルツィーラを脅し、アルツィーラは渋々受け入れる。それにより許されたザモーロは結婚式の場で、グスマーノを刺す。死を覚悟したグスマーノは、アルツィーラの貞徳をザマーロに話し、自分を殺したことは赦すので、二人は幸せに、と言って死んでいく。

とにかく、アルツィーラのアリアが全て美しい。二重唱や三重唱、四重唱が多い曲だが、どれも綺麗。合唱も豪華だし、オケの演奏も綺麗なメロディが多く聴きやすい。最後の場面の神々しい雰囲気も素晴らしい。ヴェルディの中でも屈指の名作と言える。

恐らく、ヨーロッパ人であるスペイン人を侵略者として描いているストーリーが受け入れられなかったんだろうし、今でも受け入れられないのであろう。しかしストーリーも素晴らしいし、音楽も素晴らしい。かなりの隠れた名作と言えるのではないだろうか。

ちなみに、このDVDで主役を演じている斎藤純子さんというのは日本人の方で、かなり美しく歌も素晴らしい。是非多くの人に観てもらいたいDVDだ。
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Giovanna D'Arco(ジョヴァンナ・ダルコ/ジャンヌ・ダルク) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Giovanna D'arco [DVD] [Import]

Giovanna D'arco [DVD] [Import]

  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2012/12/03
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★☆☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

ヴェルディの7作目オペラ「ジョヴァンナ・ダルコ」を観終わった。いわゆる「ジャンヌ・ダルク」のオペラ化なのだが、一応シラーの「オルレアンの少女」を下地にしているらしく、史実的なジャンヌ・ダルクとはかけ離れている。実の父親に告発されたり、国王と恋愛関係になったり、最後は戦死したり、とむちゃくちゃだ。しかも最後は死んだはずのジャンヌが蘇り、フランスと神の栄光を称え感動的に終わる。

ジャンヌ・ダルク、ファンとしてはいただけないストーリーではあるのだが、登場人物も基本、国王カルロ、ジャンヌ・ダルク、ジャンヌの父の三人に絞られており、オペラ特有のわかりづらさがない。しかもテーマが、聖と俗。神のお告げにしたがって行動するジャンヌと、国王カルロに心惹かれるジャンヌ、という二つの側面を音楽がうまく描き出しており、プッチーニの「トスカ」の教会で聖歌が歌われる中、スカルピアが自分のイヤラシい心を歌う場面のような、二つの側面を同時に描いた絶妙な音楽も所々で楽しめる。

あまり有名な作品ではないのだが、メロディは素晴らしく、目立ったアリアはないが、かなり音楽的には美しい。

ジャンヌ・ダルクの史実にこだわらなければそれなりに楽しめるオペラではないだろうか。
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I Due Foscari(二人のフォスカリ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


I Due Foscari [DVD]

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  • 出版社/メーカー: Dynamic
  • 発売日: 2020/05/15
  • メディア: DVD




ストーリー:★★★★★☆☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

ヴェルディの6作目オペラ「二人のフォスカリ」を見終わった。久しぶりにゆっくりオペラを観た。
ヴェネチァ共和国の総督、フォスカリ家のフランチェスコは、殺人罪に問われている息子のヤコポを裁かなければならない。何とか無実を証明し夫を助けたいヤコポの妻ルクレチィア。この三人を中心にオペラは展開される。

物語としてはそんなに面白いものではないが、とにかくアリアが素晴らしい。ドニゼッティばりの美しいメロディ満載で、現代の映画音楽等に使用されても全く違和感がないドラマティックさと美しさに見て溢れている。合唱やオケだけの部分も素晴らしく、三幕のフランチェスコが登場する場面の、音が止まりながら進む場面も面白い。

かなりマイナーな作品だと思うが、音楽としてはかなり良いものなのではないだろうか。
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Ernani(エルナーニ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Ernani [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2012/10/29
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★☆☆☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

ヴェルディの5作目オペラ「エルナーニ」を見終わった。
この作品は、昔ヴィクトル・ユーゴーの原作と知って、興味を抱き、古い映像のDVDを購入し、見たことがあった。
それがこれ。
  ↓

ヴェルディ:歌劇《エルナーニ》全曲 [DVD]

ヴェルディ:歌劇《エルナーニ》全曲 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナーミュージック・ジャパン
  • 発売日: 2005/11/09
  • メディア: DVD



とにかくヒロインのエルヴィーラが三人に言い寄られるほど美しいとは言えず、その時点で物語には入りこめず、結構中途半端に見てしまってあまり印象に残っていなかった。

今回は、映像は美しく見やすいが、やはりエルヴィーラが美しくなく、非常に残念ではあったが、それなりに楽しめた。
多用される合唱曲は、それぞれの場面にあった印象的な曲が多かったし、結婚式から一転主役エルナーニの自死までを描いた第4幕に出てくる全ての曲が、圧倒的なメロディの美しさで本当に素晴らしかった。第4幕だけを聴いても十分楽しめる作品だと言える。

是非ヒロインが美しいこの作品を観てみたい。
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I Lombardi alla prima crociata(十字軍のロンバルディア) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Verdi: I Lombardi Alla Prima Crociata [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: C Major
  • 発売日: 2012/10/29
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★☆☆☆☆☆☆
アリア  :★★★★★☆☆☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

ひさしぶりにヴェルディのオペラをDVDで観た。
彼の第四作、「十字軍のロンバルディア」だ。

テーマはは、ひとりの女性をめぐる兄弟の争い。キリスト教徒とイスラム教徒の宗教を超えた愛、赦しといった感じだろうか。登場人物は少ないものの、若干話がわかりづらい。

そんなに素晴らしい作品ではないし、有名な作品ではないが、ヒロインのジゼルダのアリアは終始美しい。アリアのあいだに度々挟まれるコーラスも非常によくできており素晴らしい。特に、終曲の神をたたえる合唱は物語を観てきて最後に聴くせいもあるとは思うが、とても素晴らしい。さらに第三幕後半で傷ついたオロンテとヒロイン・ジゼルダが登場する場面の前に演奏されるヴァイオリンをソロにした前奏曲も非常に美しくよくできている。

全編を通して観たいという感じではないが、ところどころ聴きどころがある作品ではある。
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Nabucco(ナブッコ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Nabucco [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: C Major
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆


ヴェルディ三作目のオペラ「ナブッコ」を観終わった。
実は、このオペラ、私がちゃんとオペラを観ようと思ってDVDを購入して観たはじめのオペラなのだ。
ちなみに一番初めにみたオペラ(オペレッタ?)は親が小学生の時に連れて行ってくれた「こうもり」。
ちなみにちなみに、一番初めにLD(レーザー・ディスク)を購入して、大学の英文学の発表のために観たオペラは「サロメ」。

ちなみに第三幕で流れる「行け我が思いよ、黄金の翼に乗って」という曲をイタリア人歌手ズッケロが演奏しており、その演奏に感動し、実際どのようなオペラなのかと思って観てみたのがきっかけ。
バビロン捕囚にあったイスラエル人の苦難を劇化したオペラ。
非常にドラマティックな音楽があるとともに、神にひとりで語りかけるような場面も多く出てきて、その抑制された音楽も非常に良い。そして先に記した「行け我が思いよ~」のような合唱は相変わらず素晴らしい。全編に美しいメロディが溢れている。

そんなに日本人には知られていないオペラなのかもしれないが、やはりヴェルディの傑作に数えられる素晴らしい作品だと思う。ちなみにこのDVDでは、全体的にテンポがゆっくりめなきがする。「行け我が思いよ~」もかなりゆっくり演奏している。

わたしはもう少し速いテンポでやってくれたほうが好きなのだが・・・。
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Un Giorno Di Regno (にせのスタニスラオ) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Un Giorno Di Regno [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: C Major
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

ヴェルディ二作目のオペラ「にせのスタニスラオ」を聴き終わった。
この作品は初演で大失敗だったらしく、その後もほとんど演奏されないらしい。ヴェルディのオペラはこの作品と、最後の「ファルスタッフ」以外全て悲劇作品である。そのヘンも人気のない理由なのかもしれない。

ということで全く期待せずに観たがとても良かった。
モーツァルトの喜劇作品とひけをとらない気がする。「ファルスタッフ」は有名なアリアがなく、観ていて結構退屈だったが、この作品は合唱、重唱、アリア全てが美しく、心に響く。コロラトゥーラなどもあり、ロッシーニ作品をも彷彿とさせるこの作品。もっと見直されても良いのではないか。
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Oberto(オベルト) [オペラ イタリア ヴェルディ]


Oberto [DVD] [Import]

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  • 出版社/メーカー: C Major
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★★★☆☆

ヴェルディの生誕200周年の時に発売されたDVD全集を買ってしまった。
きっかけは、シラー作『たくみと恋』を読んだとき、この作品をヴェルディがオペラ化していると知り、ぜひ聞いてみたいと思ったところ、こんなに素晴らしBox Setが出ていることを知り(というか存在は知っていたが、買おうとは全く思っていなかった)思わず買ってしまった。
そして、彼の作品を一から見ていくことにした。

とはいえ、小さい子供が二人もいるので、なかなかゆっくりみられない。
やっと彼のデビュー作『オベルト』を観終わった。

私の家には、白水社から出ている『〈普及版〉新グローヴオペラ辞典』という本があるのだが、その本の中にも収録されていないような作品。

あまり期待せずに観たが、非常に素晴らしかった。
ヴェルディがこの作品によって、一気に有名作曲家になったということがわかる作品。
また、ヴェルディ作品の中で、唯一原作本がわからない作品らしい。(DVDの解説によると)

テノール、ソプラノ、メゾ・ソプラノ、バスの各々のアリアももちろん素晴らしいが、合唱が非常に印象的でドラマティックで美しく、ヴェルディらしさが光っていた。
途中、タイトルロールでもあるオベルトを殺してしまったリッカルドが自分の行為を悔やむ際にうたわれるアリアと、ヒロインのレオノーラが最後に歌うアリアがとてもよかった。
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