交響曲第三番 オルガン付き [サン=サーンス 交響詩]
サン=サーンス:交響曲第3番《オルガン付き》、交響詩《死の舞踏》、組曲《動物の謝肉祭》(SHM-CD)
- アーティスト: シャルル・デュトワ
- 出版社/メーカー: Universal Music
- 発売日: 2021/10/27
- メディア: CD
第一楽章 第一部
★★★★★★★☆☆☆
もやのかかった幻想的な始まり。非常に美しい。その後緊張感のあるスピード感のあるベートーヴェン的なメロディが流れる。少し明るさの方に向かいながら壮大に曲は進む。最後は静かになりそのまま第二部へ。
第一楽章 第二部
★★★★★★★☆☆☆
オルガンの低音が響き渡り、弦楽器が安らぎに満ちたメロディを穏やかに奏でる。オルガンも主旋律に加わってくるが、そこまでオルガンっぽい音でもなく、オーケストラに馴染んでいる。
弦のピッチカートの音を合図に曲が影を帯びる。その後再び安らぎに満ちた天国に導かれるような雰囲気に戻る。最後は下降気味の音階が、転調を繰り返しながら繰り返され静かに瞑想的に終わる。
非常に美しい楽章。
第二楽章 第一部
★★★★★★★☆☆☆
ティンパニーを伴った、嵐が吹き荒れるような激しい始まり。突然明るくなり、お祭りが始まったようになりピアノも入ってくる。ティンパニーを伴った激しい音楽が回帰された後、静かになり眠るように終わる。
第一楽章 第二部
★★★★★★★☆☆☆
オルガンの華やかな音が鳴り響き、フィナーレにふさわしい堂々としたメロディが奏でられる。
広大な宇宙を表すかのようなピアノも交じった壮大な雰囲気となり、その後さらに壮大なフーガ風の音楽が展開される。最後はシンバルも派手に鳴り響き、壮大に派手に圧倒的なフィナーレを迎える。
結構悪くない曲。
英雄的行進曲 Op.34 [サン=サーンス 交響詩]
ヘラクレスの青年時代 Op.50 [サン=サーンス 交響詩]
評価
★★★★★★☆☆☆☆
ギリシャ神話の英雄ヘラクレスが性的に誘惑され、それをはねつける様子が描かれているらしい。
静かな弦の音で幻想的に始まる。
ティンパニーの音が静かに鳴り響いた後、広がりのある壮大な英雄的な美しい第一主題が流れる。
静かな平和な雰囲気が弦楽器と管楽器のやりとりによって醸し出され、優しく天国的な感じとなる。
その後激しい誘惑の音楽が流れ混沌とした雰囲気となる。
弦楽器の重くゆったりとしたメロディが流れヘラクレスが誘惑をはねのけた様子が描かれる。
再び平和な天国的な雰囲気となる。
段々と不吉な雰囲気も漂いだし力強くなっていく。
最後はティンパニーも激しくなり、英雄的な壮大に終わる。
死の舞踏 Op.40 [サン=サーンス 交響詩]
評価
★★★★★★☆☆☆☆
ギリシャ神話を題材としている。
カザリスという人の詩に曲をつけたものらしい。
★夜中の12時、死神が墓場に現れる
ハープが12回、単音でDの音を奏でる。
★死神がヴァイオリンを弾く
その後チェロのピッチカートの伴奏に乗って、独奏ヴァイオリンがAとE♭の不協和音で死神らしい雰囲気を表す。エキゾチックだがどこか心躍るメロディ。
★骸骨の踊る不気味なワルツ
フルート、後に弦楽合奏で「怒りの日」(Dies irae)に基づく主題が奏され、少し平和な雰囲気となる。
★カチャカチャと骨の擦れる音
段々と曲は盛り上がり不吉さを増していく。段々とスピードを上げクライマックスを迎える。
★朝を告げる雄鶏の鳴き声
突然曲が止み、オーボエの平和な旋律が現れる。そして激しく踊っていた骸骨たちは墓場へ帰り、曲は静かに終わる。哀愁漂う静かな音楽。
描写的で綺麗なメロディも登場する。悪くない。