ヴァイオリン協奏曲第五番 イ長調 K.219 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
モーツァルト/メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(ハイフェッツ)(1934-1949)
- 出版社/メーカー: Naxos Historical
- 発売日: 2001/04/01
- メディア: CD
評価
★★★★★★★☆☆☆
第一楽章 結構ゆったりとした序奏で始まり、スタッカートの聴いたこ気味良いメロディが絡んでくる。堂々とした威厳の感じられる雰囲気に満ちている。ソロ・ヴァイオリンがゆっくりと美しいメロディを奏でながら登場する。非常に優美な第一主題。段々とスピードが上がって行き、ベートーヴェンのピアノ協奏曲「皇帝」のような荘厳な雰囲気が支配する。とにかく格好良さと優美さの同居した美しい楽章。
第二楽章 美しいアダージョ楽章。やさしさと慈愛に満ちたメロディをオーケストラが奏でた後、静かな祈りのような音楽をソロ・ヴァイオリンが奏でる。心が静かに穏やかになる美しい楽章。
第三楽章 ミドルテンポの伸びやかなメロディをソロ・ヴァイオリンが奏でて始まる。同じメロディをオケが奏で、若干ひなびた感じの和やかな曲想となる。途中から音に力強さが増し若干勇ましく英雄的な雰囲気となる。中間部に民族舞踊曲のような若干オリエンタルな雰囲気になるところが格好良い。最後は初めの和やかな雰囲気になり平和的にそっと終わる。
英雄的雰囲気とやさしさが同居する佳曲。
ヴァイオリン協奏曲第四番 二長調 K.218 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
モーツァルト/メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(ハイフェッツ)(1934-1949)
- 出版社/メーカー: Naxos Historical
- 発売日: 2001/04/01
- メディア: CD
評価
★★★★☆☆☆☆☆☆
第一楽章 モーツァルトらしい高貴さがありながら若干力強さもある楽章。何度も繰り返し現れるメロディが少し印象的だが基本的にあまり面白くない。
第二楽章 特徴のないアンダンテ楽章。アンダンテ・カンタービレということだが、歌心もあまり感じられない。
第三楽章 華やかさはあるが、いたって普通。
正直聴いていてあまり面白くない曲。
ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
評価
★★★★★★★☆☆☆
第一楽章 結構普通のモーツァルトらしい序奏をオーケストラが奏でた後、華やかな主題をヴァイオリンが奏でる。その後、少し哀愁のあるメロディをヴィオラが奏でる。この二つの楽器の対話が終始繰り広げられ、メロディも美しく10分を超えるかなり長い楽章だがそれなりに楽しんで聴ける。
第二楽章 非常に感傷的で悲劇的雰囲気のある楽章。二人の姉妹が自分たちの不幸を嘆き悲しんでいる内面の様子を二つのソロ楽器が、その様子を外部からオーケストラが描いているかの様なドラマが見える。
第三楽章 第一楽章の対話的な掛け合いに対して、この楽章は二つのソロ楽器のハーモニーが楽しめる。第二楽章で悩んでいたことをなんとか吹っ切りふたりで前向きにやっていこうという感じが出ている。
お父さんが死にそうな状態を知らず楽しんで生活する長女と、それを知り心配しながら生活する次女を描いた第一楽章。
お父さんが死に、これからどうして行ったらいいのか途方に暮れてしまい、嘆き悲しんでいる第二楽章。
お父さんの死を乗り越え、二人で協力して生きていこうとする第三楽章。
といったストーリーの見える名作になっているように思える。結構素晴らしい曲だった。
ヴァイオリンと管弦楽のためのロンド ハ長調 K.373 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
ヴァイオリンとオーケストラのためのアダージョ ホ長調 K.261 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
ヴァイオリン協奏曲第三番 ト長調 K.216 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
評価
★★★★★★☆☆☆☆
第一楽章 優雅な第一主題をオーケストラが奏でて始まる。その後ヴァイオリンが入ってきてオケと対話を重ねる。短調になる第二主題との対比がとても美しい。最後のカデンツァも派手で名人芸的。
第二楽章 夢見るような楽章。出だしから夢の中の世界を描いたようなゆったりとした包み込むような空間を作り出している。そこにヴァイオリンの美しい天使の歌声のような調べが降りてくる。とにかく美メロの嵐。すばらしい楽章。
第三楽章 初めは宮廷音楽のような高貴な雰囲気に満ちているが、途中から民族的な雰囲気になり、盛り上がりを見せる。最後は結構あっけなく終わる。
悪くはない佳曲。
ヴァイオリン協奏曲第二番 二長調 K.211 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
ヴァイオリン協奏曲第一番 変ロ長調 K.207 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
評価
★★★★★★☆☆☆☆
第一楽章 初めはとても明るく始まる、モーツァルトっぽい雰囲気。しかし第二主題(?)から急に雰囲気が緊迫感のある締まった感じになる。バロック音楽・ヴィヴァルディをイメージさせる感じになる。終始バックの小気味の良いスタッカート気味の演奏も緊張感を醸し出している。結構聴きやすく格好良い楽章。
第二楽章 清廉で清楚なとても美しい音楽。際立ったメロディや印象に残るメロディはないのだが、とにかく美しく天上の音楽のような楽章。バックの演奏もスタッカート気味の第一楽章とは違い、滑らかな流れるような演奏となっている。
第三楽章 スピード感のある終楽章にふさわしい華やかな楽章。ソロ・ヴァイオリンも非常に切れのある演奏となっている。最後にはしっかりとカデンツァも用意されており満足感のある楽章。
全体的にバロック色が強く整った美しい曲。あまり聞かれる曲ではないのかもしれないが、結構良い曲だと思う。