SSブログ

奥さまの耳飾り [文学 日本 安房直子 あ行]


夢の果て: 安房直子十七の物語

夢の果て: 安房直子十七の物語

  • 出版社/メーカー: 瑞雲舎
  • 発売日: 2005/12/10
  • メディア: 単行本



日暮れの海の物語

日暮れの海の物語

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2023/01/31
  • メディア: 単行本



小夜は、お金持ちの奥さまのもとで働く女中。
その奥さまが耳飾りを落とされたという。奥さまはひどく悲しんでおり、女中総出で耳飾りを探す。

夕暮れ、庭の黒い土の上に、その耳飾りがあるのを小夜は見つける。「身につけてみたい」という欲望に負けて耳飾りをつけると、海の音が聞こえてきて、おいでおいでと呼ぶ声が聞こえてくる。

いつのまにか海へ出ていた小夜。そこでくじらと出会う。実はその耳飾りはくじらが魔法をかけて奥さまにおくったもので、その耳飾りを両方つけると彼女はくじらに会うことができる。しかし片一方つけると魔法は解けてなくなってしまう。

くじらによってお屋敷に戻された小夜。それから幾日も経たないうちに、お屋敷はつぶれてしまう。

人間の小さな欲望を描いた、悲しく切ない話。
nice!(0)  コメント(0) 

丘の上の小さな家 [文学 日本 安房直子 あ行]


まよいこんだ異界の話 (安房直子コレクション)

まよいこんだ異界の話 (安房直子コレクション)

  • 作者: 直子, 安房
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2004/03/01
  • メディア: 単行本



お裁縫が大好きな女の子の話。そんな女のコが、クモから素晴らしい編み物を教えてあげると言われて・・・。
こちらも日本の昔話「浦島太郎」を彷彿とさせる作品。彼女が自分の家に戻ったあと、彼女を助けるお母さんにお世話になっていた猫がとても愛らしいし、安房直子さんの作品らしい。
最後の場面で、彼女がレース編みを習うために家を飛び出してしまった時と同じ年齢の女の子がやってきて「レース編み」を教えて欲しいといって、彼女との交流が始まる場面はとても暖かで、どこか切ない。

色々と考えさせられる良作。国語の教科書などでも取り上げられても良い作品だと思う。
nice!(0)  コメント(0) 

オペラ「フェニモアとゲルダ」 [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



フェニモアという女性が二人の男性に言い寄られ、一人と結婚するが、その夫となった人が用事があって外へ旅行へ行っている間、もうひとりの男性に言い寄られ、色々しているあいだに、夫は死んでしまい・・・、というような話らしい。どこかで読んだ感のあるしょうもない話・・・。

1.First Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
短い序奏の後、テノールが自然に不安げに歌い始める。ソプラノが続けて歌い、ハープも入ってきて交互に歌う。

2.間奏曲
★★★★★☆☆☆☆☆
幻想的な静かな曲。水の上を静かに漂っている感じ。

3.Second Picture
★★★★★☆☆☆☆☆
前半:ハープの幻想的な伴奏の上を、テノールがヴォカリーズで半音階が多用された浮遊感のあるメロディを歌う。
後半:女性が静かに語りかけ、男性がそれに答える。段々と感情的な盛り上がりを見せる。

4.Third Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ソプラノが静かに不安げに歌い始める。テノールが静かにそれに答える。途中少し明るくなる。

5.Fourth Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
おどろおどろしい感じのテノールの歌で始まる。不安げに、幻想的に曲は進む。男性二人の対話となる。途中少し盛り上がる部分もなくはない。

6.Fifth Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
静かに葬送曲のような前奏で始まる。テノールが苦しげに歌いはじめる。その後少し躍動感のある音楽となり、男性二人が力強く対話を行う。途中女性も会話に参加する。後半悲しげな女性と男性の対話となる。

7.Sixth Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
静かで優雅な前奏で始まる。ハープも時折交じる劇的な伴奏に乗って、ソプラノが美しく歌い上げる。
後半、暗く重い男性の声が入ってきて、暗い対話となる。

8.前奏曲
★★★★★★☆☆☆☆
管楽器の乾いた音とハープの水の滴るような濡れた感じが重なり味わい深い。その後弦が温かみのある音で入ってくる部分も綺麗。1分半程度の短い曲だが心惹かれる曲だ。

9.Seventh Picture
★★★★★☆☆☆☆☆
同じモチーフをひたすら使った伴奏が印象的。歌は普通。

10. Eighth Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ソプラノがひたすら歌う。つまらない。

11. Ninth Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
劇的に男性が歌って始まり、男女の対話が始まる。後半も結構劇的。

12. 前奏曲
★★★★★☆☆☆☆☆
東洋風のゆったりとしたメロディの美しい短い曲。

13. Tenth Picture
★★★★★☆☆☆☆☆
ラララ、という楽しそうな合唱で始まる。その後ゆったりとした郷愁を誘うメロディが流れ、「僕が子供だった頃~」とテノールがゆったり歌う。最後は再び、ラララの合唱になる。

14. 前奏曲
★★★★★☆☆☆☆☆
フルートの美しいメロディで始まる。民謡のような優しい曲。

15. Eleventh Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
女性の悲しげな声で始まるが、段々と明るくなる。途中から暗い対話が始まる。
段々とゆったりとした感じになり、最後は綺麗なメロディとなり、最後はいきなり音が大きくなり終わる。


所々の前奏曲は悪くはないが、全体的につまらない曲。
nice!(0)  コメント(0) 

Luisa Miller (ルイーザ・ミラー) [オペラ イタリア ヴェルディ]


ヴェルディ:歌劇≪ルイーザ・ミラー≫ [Blu-ray]

ヴェルディ:歌劇≪ルイーザ・ミラー≫ [Blu-ray]

  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2013/09/25
  • メディア: Blu-ray



ストーリー:★★★★★★★★☆☆
アリア  :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★★☆☆☆

ヴェルディの14作目。シラーの『たくらみと恋』をオペラ化した作品らしい。

特に序曲が素晴らしい。同じ力強くも心打たれる美しい旋律がひたすら流れてくるので、何とも心地よい気分になれる。

第一幕
ヒロイン・ルイーザの誕生日を祝う合唱。楽しげで綺麗な曲。その後ルイーザ、ルイーザの父ミラー、ルイーザの恋人ロドルフォとが次々に歌うのだがその全てが美しく伸びやかなメロディ。この楽章は重唱曲も多く、美しい。

第二幕
ルイーザの父親が捉えられていることを人々が彼女に伝える場面から始まる。とにかく陰謀が渦巻く幕で、暗く悲劇的な雰囲気が強い。
ヒロイン・ルイーザと、ロドルフォと結婚予定のフェデリカの女性二重唱がとても美しく、力強いメロディも素晴らしい。そのあとにやってくるルイーザのオケ伴奏なしのアリアが美しすぎる。
次の場面で歌われるロドルフォの控えめなオケ伴奏によるアリアもとても綺麗。とにかく後半が美メロの嵐。

第三幕
ルイーザを心配する民衆の合唱で始まるのだが、この合唱はとても綺麗。そのあとに出てくるルイーザの祈りのアリアも美しい。
最後は、ロドルフォとルイーザの凄まじい二重唱となり、二人は死ぬ。

ヒロインの父役に、ルオ・ヌッチ。彼が出ている『リゴレット』のDVDも見たことがあるのだが、とにかく彼の父親役は素晴らしい。ロドルフォ役のマルセロ・アルバレスも『ラ・ボエーム』のDVDで見たことがあり、伸びやかで綺麗な歌声。とにかくこの二人が素晴らしいので、素晴らしい音楽に聞こえたのかもしれないが、シラー原作ということもあり素晴らしい作品。


nice!(0)  コメント(0) 

エプロンをかけためんどり [文学 日本 安房直子 あ行]


遠い野ばらの村 (偕成社文庫)

遠い野ばらの村 (偕成社文庫)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2011/03/17
  • メディア: 単行本



安房直子さんの作品にしては珍しく登場人物たちに名前が付いた作品。

三人の子どもがいる、お百姓の三十郎。
一番上の初美 5つ
二番目の志津 3つ
政吉     赤んぼう

一番下の子が生まれると、おかみさんは病気でなくなってしまい、三十郎は泣いて過ごし、子どもたちはお腹を空かせ家は荒れ放題に・・・。

そんな時、「エプロンをかけためんどり」がやってくる。このめんどりはかつておかみさんが可愛がっていてめんどりで、太陽へ向かって飛び立ってしまっためんどりだった。

このめんどりが魔法の道具を使って、お料理、お洗濯、お掃除、寝かしつけまで家のことは何でもやってくれる。一番上の初美はこのめんどりになつき、夜皆が寝静まったあと、押入れの中に入りふろしきを広げ夢のような世界を見せてもらう。

しばらくこのめんどりに世話になりっぱなしだった三十郎。慣れてくると子どもがこのめんどりになついていることが気に入らなくなってくる。そんなある日三十郎に再婚話が持ち出され再婚することに。

結婚式の日、めんどりは殺され鳥料理になる。
そのことを知り泣きわめく初美。新しいお母さんにやさしくされなんとか落ち着く初美。

新しいお母さんはひよこを三匹連れてきて、三人の子供は大事に育てる。
数ヶ月経ったある日、三十郎が、外でにわとりの声が聞こえたので、表へ出てみるとにわとりが太陽へ向かって飛んでいくところだった。

喜んだ初美。
p220
「また来ておくれよう。エプロンかけて、魔法の道具持って、いつかきっと、来ておくれよう。」
 初美は、このときはっきりと思ったのです。
 いつか、いつか、あのにわとりたちは、もどってくくれると。自分がこまったときには、~中略~新しい白いエプロンかけて、きっときっとたすけにきてくれると。」

人間の勝手さと欲望を描きながらも、子どもの心の優しさ、そして希望を持ったエンディング、素晴らしい作品だ。
nice!(0)  コメント(0) 

クリトン [哲学 プラトン]


プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/01/25
  • メディア: 単行本



前作『ソクラテスの弁明』で死刑判決を受けたソクラテスが、死刑の執行を待つ間、クリトンが牢にいるソクラテスのところへやってきて、彼に国外逃亡を勧めるが、ソクラテスがそんなクリトンを説得する物語。

『ソクラテスの弁明』とともに、ほぼひとりがたりのこの作品だが、素晴らしい内容で、グイグイひきこまれる素晴らしい作品。

p.133
「大切にしなければならないのは、ただ生きるということではなくて、よく生きるということなのだというのだ。」

p.136
「たとい不正な目にあっても、世の多数の者が考えるような、不正の仕返しをするということは、とにかく、どんなにしても、不正を行ってはならないのだとすると、そういうことも許されないことになる。」

p.148
「しかしお前は、老人の身で、余生も残り少ないと多方は見られるのに、最も大切な法を踏みにじってまで、こんなに執念深く、ただ生きることを求めて憚らなかったのだというふうに言う者が一人もいないだろうか。~中略~しかもその生とは、テッタリアでは、ご馳走でも食べるよりほかに、何をすることがあるのだ。まるでテッタリアでは、御馳走でも食べるよりほかに、何をすることがあるのだ。まるで食事のために、テッタリアまで逃げていったようなものではないか。これに対して、あの正義、その他の徳についての議論は、どこにあることになるのか、ひとつ教えてもらいたいものだ。」

p.150
「まあ、いずれにしても、いまこの世からお前が去って行くとすれば、お前はすっかり不正な目にあわされた人間として、去っていくことになるけれども、しかしそれはわたしたち国法による被害ではなくて、世間の人間から加えられた不正にとどまるのだ。ところが、もしお前が、自分で私たちに対して行った同意や約束を踏みにじり、何よりも害を加えてはならないはずの、自分自身や自分の友だち、自分の祖国とわたしたち国法に対して害を加えるという、そういうみにくい仕方で、不正や加害の仕返しをして、ここから逃げていくとするならば、生きているかぎりのお前に対しては、私たちの怒りがつづくだろう」


「ただ生きる」ことではなく「よく生きる」ことを求めたソクラテス。そして「よく生きる」ために自ら進んで「死」を選んだソクラテス、おそらくこの思想は上野千鶴子は否定するものなのだろうが、私はどうしても共感してしまう。

nice!(0)  コメント(0) 

オペラ「村のロメオとジュリエット 」 [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD




Scene1 丘の上の土地で
★★★★★☆☆☆☆☆
非常に流麗な美しい前奏曲で始まる。
その後、不穏な空気になり、お隣さんどうしが土地に関して言い争いを始める(場面だと思う)。
サリとヴレリという「ロメオとジュリエット」に比される子どもたちが語り合う部分は幻想的な感じ。
悲劇的な結末を予言するヴァイオリン弾きはおどろおどろしい。
最後は両・親の激しい喧嘩で終わる。

Scene2 マーティの家の外で
★★★★★★☆☆☆☆
牧歌的な間奏曲で始まるが、どこかしら不穏な雰囲気を漂わせている。今後の悲劇を暗示しているかのような曲。
サリとヴレリが不穏な音楽の中、おたがいの心の中を打ち明けるようなロマンティックで情熱的なメロディを歌う。
最後はロマンティックな映画音楽のような感じで終わる。ヴァイオリンの音がとても綺麗。

Scene3 荒野にて
★★★★★☆☆☆☆☆
Scene2から続けて間奏曲となり、夢の中を描いたような静かな音楽で始まる。
サリとヴレリのお互いの想いをぶつけ合うような激しくロマンティックなメロディが続く。
穏やかな感じの音楽でヴァイオリン弾きが現れるが、段々と不穏な空気になっていく。
ヴァイオリン弾きの不吉な雰囲気に触発され、恋人の二人も不穏な感じのメロディを歌う。
そこへ、ヴレリの父親が登場し、二人を激しく引き離す。最後は、サリがヴレリの父親を押し倒し、彼に大怪我を負わせてしまう。

Scene4 マーティの家の中で
★★★★★★☆☆☆☆
重く暗い間奏曲で始まる。動けなくなってしまった父親を老人ホームに預け、一人で貧乏暮らしをするヴレリ。彼女のもとへサリがやってくる。この場面非常に暗い。
半音階的な悲しげな旋律をブレリが歌って始まる。サリとヴレリが暗く悲しげに言葉を交わす。
絶望感にかられた二人が悲しげな旋律を朗々と歌い上げ、そのまま眠りにつき鐘の音で始まる美しい夢の中の結婚式を描いた音楽が流れる。美しいコーラスが遠くから聞こえてきてアーメン合唱となり、鐘の音が鳴り響く。その後、天使たちが舞い降りてくるかのような明るく華やかな音楽となり静かに終わる。
短い穏やかな間奏曲を挟み、最後は夢から覚め、悲観的な音楽となり、コーラスも加わり一度盛り上がるが、最後は静かに牧歌的に終わる。

Scene5 市場で
★★★★★★☆☆☆☆
明るく楽しげな雰囲気。市場で人々が賑わっている様子がよく表れた出だし。
サリとヴレリが賑わう市場を歩いている。
ヴレリがサリと売られている愛らしいものを見て回る。とても愛らしい旋律。
店のこわい女性に「買わないなら向こう行きなさい!」的なことを言われているのか、少し不穏な感じになる。
段々と暗く陰鬱な感じになっていく。
そして有名な、「楽園への道」が静かに流れる。
この世のありとあらゆる苦難を経験し、天国へと導かれていくかのような清廉とした音楽。この曲単独で聴くとなんとなくつかみどころがないが、こういったドラマの中で聴くとまた味わい深い。

Scene6 楽園の庭
★★★★★★★☆☆☆
非常に美しく柔らかい合唱で始まり、同じメロディをオーケストラが奏でる。
放浪者たちと共に酒を飲むヴァイオリニストが登場し、サリとヴレリに「仲間にならないか」と誘う。
サリとヴレリはその誘いを断り、死への道を進んでいく。悲しげだが非常に美しいメロディが流れる。
音もゆったりとたゆたうような雰囲気となっていき、どんどんと天国を予感させる音楽となっていく。


前半は暗くメロディもイマイチだが、後半、死(楽園)に近づくにつれ音楽もやわらかく美しくなっていくのが良い。
nice!(0)  コメント(0) 

付随音楽「ハッサン」 [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD




1.前奏曲
★★★★★★☆☆☆☆
東洋風の悲しげなメロディで始まる。段々と悲劇性を帯びてきて物語の始まりを告げる。

2.間奏曲(場面1と2の間の)
★★★★★★★☆☆☆
ハープの伴奏に乗って、ヴァイオリンが美しいメロディを奏で、そこに管楽器が絡んでくる。

3.月明かり
★★★★★★☆☆☆☆
加工する音階が月からの明かりを表しているかのよう。短い曲。

4.セレナーデ
★★★★★★★☆☆☆
ハープの伴奏で、美しく哀愁漂うメロディをヴァイオリンが奏でる。ハープとのやり取りが楽しく綺麗。

5.ハッサン
★★★★★★☆☆☆☆
非常に短い曲。

6.コーラス
★★★★★★☆☆☆☆
幻想的な雰囲気のヴォカリーズ。

7.セレナーデ(テノール・ソロ)
★★★★★★★☆☆☆
ハープの伴奏による、セレナーデのソロ。伸びやかな感じのヴォカリーズ。

8.2幕への前奏曲
★★★★★★☆☆☆☆
エキゾチックでリズミカルな曲。

9.ファンファーレ
★★★★★★☆☆☆☆
前曲に似た元気な始まり。歌詞がある力強い曲。

10. 女性のコーラス
★★★★★★★☆☆☆
エキゾチックで今にも魔法が出てきそうな伴奏で始まり、女性たちの美しいコーラスが絡んでくる。非常にエキゾチックでハープも良い味を出している。

11. ディベルティメント
★★★★★★★☆☆☆
異国情緒たっぷりの優雅で美しい曲。

12. ジェネラル・ダンス
★★★★★★★☆☆☆
こちらも異国情緒たっぷりの舞踏曲。前半はゆったり、人の声が入ったあとの後半はスピード感が有りたのしげ。

13. 物乞いたちのコーラスと躍る女の子たち
★★★★★★★☆☆☆
子守歌のような民謡のような美しい合唱曲。

14. フェリシティの道
★★★★★★★☆☆☆
フルートによる哀愁漂う美しい短い曲。

15. 音楽に導かれたイシャクの詩
★★★★★★★☆☆☆
信じられないような美しく優雅な曲。

16.3幕への前奏曲
★★★★★★★☆☆☆
幻想的な雰囲気のヴォカリーズで始まる、とても美しい曲。

17.カーテン
★★★★★★★☆☆☆
力強いホルンの音で始まるが、基本全曲を踏襲した曲。

18.間奏曲
★★★★★★★☆☆☆
ヴァイオリンが儚げで美しいメロディを奏でる。その後も管楽器と弦楽器が重層的にメロディを奏でていく。

19.サラセン族の戦争の歌
★★★★★★☆☆☆☆
力強く東洋的なメロディの勇ましい曲。パーカッションもなりまくる。後半は勇ましい歌詞が入った歌も歌われる。

20. ファンファーレ カリフの登場
★★★★★★☆☆☆☆
ファンファーレが鳴り響く、ティンパニーも凄まじい激しい曲。

21. 前奏曲
★★★★★★☆☆☆☆
不穏な雰囲気で始まる。その後悲劇的なメロディが弦楽器によって奏でられる。段々と穏やかな雰囲気となるが、再び重く不穏な雰囲気となる。

22. 間奏曲
★★★★★★★☆☆☆
重く歩くような幻想的な伴奏の上を、異国情緒たっぷりのメロディが奏でられる。

23. 前奏曲 ー カリフの宮殿の庭 ー 夜明け ー ミュエジンの歌
★★★★★★★☆☆☆
雷の轟のような凄まじい音楽で始まる。雷の余韻を残しながら穏やかなリラックスした雰囲気となる。
ハープの伴奏で、ヴォカリーズによる夜明けのテーマが流れる。テノール(ミュエジン?)が異国情緒たっぷりのメロディを異国の言葉で歌う。

24. 死の行進
★★★★★★★☆☆☆
ティンパニーが鳴り響き、重く悲しげな、でもどこか力強い行進曲が流れる。

25. 前奏曲
★★★★★★★☆☆☆
美しく高貴なメロディがヴァイオリンによって奏でられる。伴奏は幻想的。

26. フィナーレ サマルカンドへの道
★★★★★★★☆☆☆
前曲から続けて演奏される。開放感に満ちた幸福なメロディをテノールが歌う。
時計の針がチクタクなるような音の上を、東洋的なメロディが流れる。
息の長い幻想的な旋律をかなり長い時間ヴァイオリンが奏でる。
その後男性の合唱が「We take the golden road to Samarkand」と歌い、最後は女性も加わって幸福感に満ちた雰囲気となり、最後は消え入るように終わる。

ディーリアスにしては、わかりやすいメロディの詰まった心躍る音楽。非常に聴きやすい。
nice!(0)  コメント(0) 

さらば、おやじどの 上・下 [文学 日本 児童書]


さらば、おやじどの〈上〉 (新潮文庫)

さらば、おやじどの〈上〉 (新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2023/01/26
  • メディア: 文庫



さらば、おやじどの〈下〉 (新潮文庫)

さらば、おやじどの〈下〉 (新潮文庫)

  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2023/01/26
  • メディア: 文庫



上野瞭の長編小説、『さらば、おやじどの』を読み終わった。
最初の場面が、いきなり集団いびり、いじめ、のような描写に始まり、素っ裸で町中を走り回ったことで、お牢に入れられ、そこで出会った人々に影響され、牢を出た後、無実の罪で投獄された人の脱獄を友人たちと成功させる。

これは、若者の成長物語であり、思春期で出会うもうひとりの自分との出会いの物語であり、親と子の葛藤の物語であり、権力者による平民に対するひどい扱いの物語であり、とにかく様々な要素の混じりあった物語となっている。さむらいである主人公と町娘の恋模様も少し混じっている。ドキドキする要素と読み進めるのも苦しくなるような社会や人間の暗部も描かれている要素もあり、とにかく楽しめる。

法を守ることだけが正しいのか、国家のために国家の道具となって人々に厳しくすることだけが正しいのか、本当の正しさとは何なのか、そして罪など犯さないと思っているが、誰でも罪を犯す可能性があるのではないか、等いろいろなことを読者につきつけてくる物語だ。

上巻
p.53
「刀や槍をふりまわすのは、わしらだけでいい。親のやったことを子どもがくりかえすことはない。佐平次。刀は人をあやめるが、学問はいくらやっても人の血を流すことはない。」

p.244
「おまえだけが違うなんて思うんじゃないよ。だれだってみんなと違っているんだ。」


下巻
p.111
「常日頃、くすんでいる男でも、会議となると生き生きしてくることがある。~中略~大勢のものが集まって、それぞれにもっともらしいことをいう。その一つ一つは、確かに正しくて、反対をする理由はなにもないのだけれど、それが、おれにはいやなのだなあ。ひょっとしてそれは、みんながみんな、正しいことをいいすぎるために、うんざりするのかもしれないな。」

pp. 163~164
「それより新吾。おまえはじぶんのやっていることを、いつも正しいと思っているか」
~中略~
「御法を守っているかどうかということですか」
「いや、それも確かに一つの正しさだが、わしのいっていることはもうすこし違う」
~中略~
「~中略~しかし、御法に関わりのない正義というものはないのかな。いや、正義という言葉がよくないな。こういう言葉は、人を狭い考えのなかに閉じ込める気がする。正義ではなくて、じぶんが納得することとといいかえてみたらどうだろう。」

pp.252~253
「考えられないことといいましたが、それは嘘でした。考えられないことではなくて、そうしたことは、ほんとうは、考えられることでした。そうです。考えれば考えられることなのに、わたしは、考えようとしなかったのです。考えたくなかったのです。人を、善と悪の二つにわけることほど、気の休まるものはありません。そう思い込んでおけば、何事を割り切れます。この世のなかは、割り切って生きる方が、ずっと過ごしやすい。また、うまく暮らしていけるのです。」

p.295
「わたしは直接、刀をふるわなかったが、仲間の隊士たちの殺戮をただ眺めていたことによって、(いや、それにただ目をそむけていたことによって)わたしもまた、殺戮に手をかしたのとおなじだったのだ。
 何でもない、ごくふつうの人間が、時と場合によっては、想像もつかないような残虐な行動にでることを、わたしは、おそれとおののにのうちに知ったのである。」

p.353
「あなたも、大きくなったなら、じぶんの志とやらいうもののために、肩ひじを張るようになるのじゃないでしょうか。~中略~野心のあるおさむらい衆は、みんなそうですね。あたくしは、はっきり申して、そういう生き方がきらいなのです。」

上野瞭の社会の暗部に目を向け、弱者に優しい目を向ける物語が大好きだ。
nice!(0)  コメント(0) 

おとぎ話 [ディーリアス 管弦楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD




評価
★★★★★★☆☆☆☆
不穏な空気で始まる。
少し平和で楽しげな雰囲気になるが、すぐに攻撃的なドラマティックな雰囲気になり、どんどん盛り上がっていく。
途中くらいに、「ハイッ」という合唱の声がする。
その後一瞬音楽はとまり、パーカッションの音が鳴り響き、再び「ハイッ」という掛け声がする。
その後静かな音楽が流れる。
後半平和な感じとなり、おどけた雰囲気になった後静かに終わる。
nice!(0)  コメント(0) 

奇想曲と悲恋 [ディーリアス 管弦楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



ハープと管弦楽の曲?

評価
★★★★★☆☆☆☆☆
東洋風のメロディをお琴のような音色でハープが奏で始まる。段々と西洋的な感じに変わっていくのが面白い。
悲恋の部分になるとヴァイオリンがメロディを奏でる。
nice!(0)  コメント(0) 

歌曲④ ヘドル・ナッシュ [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 我が心の女王に
★★★★★☆☆☆☆☆
ジャズっぽい曲。

2. 愛の哲理
★★★★★☆☆☆☆☆
力強く劇的な曲。

nice!(0)  コメント(0) 

歌曲③ ドーラ・ラベット [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 夕べの声
★★★★★★★☆☆☆
ビーチャムのピアノ伴奏
モノラル録音の暖かい雰囲気で、ジャズっぽさがありとても良い演奏。何度も聴いていて結構好きな曲になってしまった。

2. 子守歌
★★★★★★☆☆☆☆
ゆったりとした暖かい曲。古今東西の同名曲の名曲にはとても及ばないが、悪くはない。

3. ナイチンゲール
★★★★★★☆☆☆☆
高音の暖かい雰囲気で始まるが、突然低く力強くドラマティックになる。

4. イルマリンのばら
★★★★★☆☆☆☆☆
ゆったりとした暖かい曲。後半少し急に盛り上がる。

5. 彼女はとても色白でやわらかく美しい
★★★★★★☆☆☆☆
ゆったりとたゆたうような曲。

6.空は屋根の上に
★★★★★☆☆☆☆☆
内省的な曲。普通。

7. 白い月
★★★★★☆☆☆☆☆
幻想的な曲。普通。

nice!(0)  コメント(0) 

歌曲② ビーチャム編 [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 夕べの声
★★★★★★☆☆☆☆
オーケストラ伴奏
もやっとした感じの管楽器の前奏で始まる。浮遊感のある歌で始まる。サビに向かって暖かい雰囲気となる。ピアノ伴奏よりさらに暖かい雰囲気。

2. 秋
★★★★★☆☆☆☆☆
少し神秘的で楽しげな曲。普通。

3. すみれ
★★★★★★☆☆☆☆
映画の音楽のBGMのような流麗な曲。恋人たちがそっと街中を歩いているような曲。

4. イ・ブラジル
★★★★★☆☆☆☆☆
ジャズっぽい雰囲気。リラックスした気だるい感じの曲。

5. 小さなヴェネヴィル
★★★★★★☆☆☆☆
明るく楽しげな跳ねた感じの曲。悪くない。
nice!(0)  コメント(0) 

ソクラテスの弁明 [哲学 プラトン]


プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/01/25
  • メディア: 単行本



今まで何度この本を読んできただろう。大人になってから読んだ本でもっとも読んだ回数が多い本かもしれない。長さもちょうどよく、内容は凄まじく濃く、深く、考えさせられ、読後に「善く生きなければならない」と自分を奮い立たせることができる古今東西の中でも一位二位を争う名著だ。

ある意味、先日読み終わった上野千鶴子の思想「生き延びるための思想」と逆を行く発想を持った作品と言える。「自分の信念のために、正義や徳のために死ぬ思想」書と言えるかもしれない。

矛盾に感じるかもしれないが、上野千鶴子にもプラトンにも私は共感する。そして上野千鶴子にもゲバラにも共感する。そうした意味ではイエス・キリストという人はとても偉大だったのかもしれない。

p.79
「多くの人たちの中傷と嫉妬が、~中略~ 他にも多くのすぐれた善き人たちを罪に陥したものなのでして、これからもまた罪を負わせることになるでしょう。それがわたしで終りになるようなことは、おそらく決してないでしょう。」

p.84
「世にもすぐれた人よ、君はアテナイという、知力においても、武力においても、もっとも評判の高い、偉大なポリス(市民国家)の一員でありながら、ただ金銭を、できるだけ多く自分のものにしたいというようなことに気をつかっていて、恥ずかしくはないのか。評判や地位のことは気にしても、思慮と真実には気をつかわず、たましい(いのちそのもの)を、できるだけすぐれたよいものにするように、心を用いることもしないというのは、・・・」

pp.84~85
「つまりわたしが、歩きまわっておこなっていることはといえば、ただ次のことだけなのです。諸君のうちの若い人にも年寄りの人にも、誰にでも、たましいができるだけすぐれたよいものになるよう、ずいぶん気をつかわなければならないのであって、それよりも先に、もしくは同程度にでも、身体や金銭のことをきにしてはならないと説くわけなのです。」

p.88
「もしわたしが、もっと前に、政治上のごたごたに手をそめようと企てたのならば、わたしはとっくに身を亡ぼし、あなたがたのためにも、私自身のためにも、なんら益することがなかったでしょう。~中略~ 諸君なり、あるいは他の大多数の人たちなりに、正直一途の反対をして、多くの不正や違法が、国家者家のうちに行われるのを、どこまでも妨げようとするならば、人間だれも身を全うするものはないでしょう。むしろほんとうに正義のために戦おうとする者は、~中略~ 私人としてあることが必要なのでして、公人として行動すべきではないのです。」

p.106
「わたしが敗訴になったのは、不足は不足でも、言葉のそれではなくて、厚顔と無恥の不足したためなのだ。」

今でも十分に通用するこれらの言葉。日本の腐りきった政治家、経営者たちに読ませたい。
nice!(0)  コメント(0) 

歌曲① [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 夕べの声
★★★★★★☆☆☆☆
少し浮遊感のあるピアノ伴奏と歌で始まるが、サビに向かって暖かい雰囲気となる。全部で三番まであり、最後は少し感情的に盛り上がり、暖炉のそばであったまっているような雰囲気で終わる。

2. 夏の夜、水上で歌える
★★★★★★☆☆☆
合唱曲?ジブリの歌のような感じ。ヴォカリーズ?

3. 夏の夜、水上で歌える
★★★★★★☆☆☆☆
今度はテノールがメロディを歌い、後ろでコーラスが色を添える。ソロは楽しげだが、コーラスは不安げ。面白い。

4. さすらい人の歌
★★★★★☆☆☆☆☆
アカペラの男性合唱曲?面白くはあるが、そこまで美しいメロディではない。

5. 家路に向かって
★★★★★★☆☆☆
オーケストラ伴奏による、ソプラノ・ソロ曲。クラシック映画のエンディングのような美しい曲。
nice!(0)  コメント(0) 

生き延びるための思想 [学術書]


生き延びるための思想 新版 (岩波現代文庫)

生き延びるための思想 新版 (岩波現代文庫)

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2012/10/17
  • メディア: 文庫



アメリカの9・11、日本の3・11を受けて、女性兵士の問題、対抗暴力の問題、原発の問題などをフェミニズムの視点から扱った、論文や講演集。

はじめに、に記された次の文章がこの本の全てだと言えるし、私が非常に共感する考え方でもある。

p.ⅵ
「戦争を含めてあらゆる暴力が犯罪だ、と言うことができなければ、DV(ドメスティック・バイオレンス。夫や恋人からの暴力)すら解決することができない。そしてもし、DVをなくすことに、わたしたちが少しでも希望を持つことができるなら、国家の非暴力化に希望を持ってはいけないだろうか。」

絶対的平和主義みたいなことを言うと、暴力に対してはどう対抗すれば良いのか、戦争を仕掛けられたらどうするのか、という質問を必ずしてくる人がいる。それは逃げるしかないし、そもそも誰もが暴力を振るわない世の中、世界にしていく努力を重ねることが人間的な行為なのではないかと思う。理想論なのかもしれないが、理想を設定することからしか、進歩していかないのでは、と思うのだ。


p.113
「だが、暴力で破壊できるようなモノや肉体は、実際のところ制度の代理人にすぎず、制度そのものではない。革命左翼の政治経済分析から標的とされるグローバルな帝国主義という「敵」は、たとえ世界貿易センタービルを倒壊させたとしても、びくともしないシステムそのものだ。」

根本的なシステムを変えない限り、社会は変わらない。これは暴力に限らず、日本に巣食う家父長制などもすべてそうだ。言葉を少し改めさせたりしたところで、根本的な考え方やシステムを変えない限り世の中は変わらない。


p.146
「家父長制の聖域を侵そうとする動きは、かならず手痛い反撃にあう。とりわけ日本のように社会の変化の遅いところでは、新しい主張がじゅうぶんに理解され根づく前に、その足をすくうような反動的な言説がばっこする傾向がある。」


p.154  中井久夫さんという人の言葉。
「戦争の論理は単純明快である。人間の奥深い生命感覚に訴える。誇りであり、万能感であり、覚悟である。戦争は躁的祝祭的な高揚感をもたらす。戦時下で人々は(表面的には)道徳的になり、社会は改善されたかにみえる。戦争が要求する苦痛、欠乏、不平等すら倫理性を帯びる。
 これに対して、平和とは、自己中心、弛緩、空虚、目的喪失、私利私欲むき出し、犯罪と不道徳の横行する時代である。平和な時代は戦争に比べて大事件に乏しく、人生に個人の生命を超えた(みせかけの)意義づけも、「生き甲斐」も与えない。平和は「退屈」である。」

恐ろしい程に的を射た言葉だ。結局多くの人が刺激を求め、自分と違う人間を排除しようとする。こう考えると、現在のなんでもアリ、人を傷つけて何とも思わない人間がはびこる刺激を求め続ける人が集い、刺激を与え続けるネット空間などは戦争状態だとも言える。

p.156, 157
「平和とは日常茶飯事が続くことである。」
「過ぎ去って初めて珠玉のごときものとなる」(のが、平和だ、)

私がもっとも大切にしているものこそ、日常だ。


p.168
「「シンボルとしてのヒロシマ」とは、もちろん「敗戦のシンボルとしてのヒロシマ」のことである。「シンボルとしての」という言い方には不快感を持つ人もいるかもしれない。たとえば「配線のシンボルとしてドイツには何があったか」と比べてみると日本とドイツの違いが鮮明に浮かび上がる。敗戦ドイツのシンボルはアウシュヴィッツであった。したがって戦後ドイツは加害者性から出発するほかなかったが、他方戦後日本の出発点は「受難のシンボルとしてのヒロシマ」だったから、日本では「加害者性」の代わりに「犠牲者性」が構築された。
 背後にあったのは一億総懺悔の無責任体制である。」

これも私がずっと言い続けてきたことだが、どうしても日本の平和・戦争教育は、感情的な悲惨さを強調することに終始し、冷静に論理的に平和を構築することからかけ離れたものだが、その原因はこの辺にあるのではないだろうか。


p.196
「わたしの答えはハッキリしている。暴力に「よい暴力」も「悪い暴力」もない。暴力は暴力、認めることはできない、これしか答えはない。」

わたしもこの本を読んでこの考え方は強く持った。(それでもゲバラは好きだが・・・)


p.314 
米谷ふみ子さんの言葉「政府と企業とメディアがつるむと、その国は滅びる」
「そのとおり、この国は滅びへと向かっています。
 「原発安全神話」は最初から疑われていました。「神話」というのはもともと根拠のない信念集合のことをさします。原発は危険だと、誰もがうすうす知っていた。でなければ、なぜあんな辺鄙な土地に原発を立地するでしょうか。それだけでも安全神話を疑うには十分な理由でした。」

p.320
「原発の「絶対安全神話」は、「信州不滅神話」と似ています。「新風神話」とも呼ばれました。両方共思考停止と愚かさが招いた破局です。」

原発再稼働に動いている今、是非多くの人に読んで欲しい文章だ。


最後にとても勉強になった言葉。

p.347
「「先生、問題って何ですか?」という問いに対して、わたしはそのとき、こう答えました。「問題って、あなたをつかんで放さないもののことよ」と。」

そういえば、私のゼミの先生も同じようなことを言っていた気がする。
nice!(0)  コメント(0) 

舞曲 [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



チェンバロの曲?

評価
★★★★★★☆☆☆☆
タンゴやジャズっぽい、少しおしゃれなメロディを持った短い曲。悪くはない。
nice!(0)  コメント(0) 

チェロ・ソナタ [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 Allegro Ma Non Troppo
★★★★☆☆☆☆☆☆
非常に現代的な響きの曲、暗い森をさまよう感じ。

2. 第二楽章 Lento Molto tranquillo
★★★☆☆☆☆☆☆
あまり一楽章と雰囲気は変わらない。

3. 第三楽章 Tempo 1
★★★★☆☆☆☆☆☆
少しスピード感が有り、最後は少し盛り上がって終わる。

退屈。
nice!(0)  コメント(0) 

伝説 [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



ヴァイオリンとピアノの曲

評価
★★★★★★★★☆☆
少し憂いのある民謡風の美しい主題。
段々と感情が高まっていく。
途中ピアノのアルペジオで流れるような雰囲気となったあと、鳥がさえずるような軽やかな感じになり、最後は空へと舞い上がっていくかのように美しく終わる。

同じ主題が変奏曲のように繰り返される素晴らしい曲。隠れた名曲。
nice!(0)  コメント(0) 

エウテュプロン [哲学 プラトン]


プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

プラトン全集〈1〉エウテュプロン ソクラテスの弁明 クリトン パイドン

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/01/25
  • メディア: 単行本



ソクラテスが、メレトスを中心とした人々に「若者たちを誤った方向へ導いた、不敬である」として公訴され、役所へ向かう途中で、エウテュプロンなる人物と出会い短い対話をする。

エウテュプロンは、自分の父親を殺人罪で訴えようとしている。父の使用人の一人がほかの使用人を殺してしまったので、父はそのものを縛り上げ、どのように扱えば良いか、聖法解釈者に訪ねさせているあいだに、縛り上げられているものが死んでしまった。そこでエウテュプロンは父親を殺人の罪で訴えようとしている。これに対してソクラテスは異を唱え、「敬虔」とは何なのか、という対話を始める。

訴える理由を述べるエウテュプロンの言葉に、私はどうしても共感してしまう。

p.14
「敬虔とは、私が現在行っているまさにそのこと、すなわち、問題が殺人であれ、聖物窃取であれ、~中略~罪を犯し、不正を働く者を、それがたまたま父親であろうと母親であろうと、あるいは他の誰であろうとも、訴え出ることであり、これを訴えでないことが不経験なのです。」

これに対して、ソクラテスは、父親がなした程度のことで、父親を訴えることは、敬虔な行為ではない、ということを色々な方法で説得しようとする。

私はプラトンのソクラテスを主人公とした対話篇が大好きで、その思想に共感し、多大なる影響を受け、自分の行動に活かしているつもりだ。しかしここでのソクラテスの議論はどうしても納得いかない。この作品が、あまり一般的でないのもわかる気がする。
nice!(0)  コメント(0) 

リンさんの小さな子 [文学 フランス]


リンさんの小さな子

リンさんの小さな子

  • 出版社/メーカー: みすず書房
  • 発売日: 2005/09/17
  • メディア: 単行本



Tokyo FM メロディアス・ライブラリーという作家小川洋子さんが後世に残したい文学遺産を紹介する番組で、紹介された本。

紹介された当時、図書館で読みあまりに素晴らしく、そのうち購入しようとしていたら絶版になってしまい、メルカリで最近購入した本。

ヴェトナム戦争の傷跡を引きずる、ヴェトナムからの難民(とは直接的には書かれていないが恐らくそうであろう)リンさんと、フランス人の太った老人バルクさん。この二人の言葉は通じないが心が段々と通じていきかけがえのない友となり、最後は・・・。

恋愛もないし、激しい事件も起きない。物語は淡々と進んでいくのだが、とにかくじわっと心に響く。素晴らしい作品だ。

なんでもない変わることのない日々の生活のすばらしさ、美しい心の通い愛を伝えるこの作品、確かに小川洋子さんが好きであろう作品だと思った。

絶版になってしまったのがあまりにも惜しい作品。何故こういう作品が常に手に入るようになっていないのか。不思議な日本の出版状況である。
nice!(0)  コメント(0) 

ヴァイオリン・ソナタ 第三番 [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 Slow 
★★★★☆☆☆☆☆☆
現代的な響きを持つ第一主題。
少し民謡風の第二主題。
展開部から少し幻想的になっていく。

2. 第二楽章 Andante Scherzando
★★★★★★☆☆☆☆
少しユーモラスな跳ねた感じで始まる。まさにアンダンテ・スケルツァンドな感じ。後半部は情感的な美しいメロディ。

3. 第三楽章 Lento - Con moto
★★★★★☆☆☆☆☆
少し憂いのあるけだるい感じの楽章。

3つあるヴァイオリン・ソナタの中では良い。
nice!(0)  コメント(0) 

ヴァイオリン・ソナタ 第二番 [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 Con Moto 
★★★★★☆☆☆☆☆
硬い響きではあるが、どこか郷愁を誘う優しいメロディ。
後半は少し東洋風な感じもある。

2. 第二楽章 Lento
★★★★★☆☆☆☆☆
前楽章から続けて演奏される。少し暖かい旋律。中間部から感情が高まっていく。

3. 第三楽章 Molto Vivace
★★★★★☆☆☆☆☆
結構明るく前向きで開放感のある曲。最後で少し気分が晴れる感じ。

悪くはないが、何度も聴きたい曲ではない。


nice!(0)  コメント(0) 

ヴァイオリン・ソナタ 第一番 [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 with easy movement but not quick 
★★★☆☆☆☆☆☆☆
現代的な硬い響きで始まる。結構短い旋律を組み合わせる感じだが、段々と息の長い旋律へと変わっていく。段々と盛り上がって行くが最後は静かに終わる。

2. 第二楽章 Slow
★★★☆☆☆☆☆☆☆
こちらも現代的な響きの硬い音。ゆっくりとしている分退屈さがかなりある。

3. 第三楽章 with vigour and animation
★★★★☆☆☆☆☆☆
少し劇的に始まる。最後は少し明るくなって終わるが基本退屈。

結構退屈な曲。
nice!(0)  コメント(0) 

弦楽四重奏曲 [ディーリアス 室内楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 With Animation 
★★★★★☆☆☆☆☆
第一主題は結構伸びやかな高貴な感じ。
第二主題はチェロのピッチカートに乗って少しユーモラス。
最後は少し緊張感を持って終わる。

2. 第二楽章 Quick & Lighly
★★★★★☆☆☆☆☆
少しおどけた、跳ねた感じで始まる。
中間部は少し緩やかで段々と憂鬱な感じになる。
最後は軽やかになり終わる。

3. 第三楽章 Late Swallows. Slow and wistfully
★★★★★★☆☆☆☆
ゆったりとしたどこか憂鬱げな感じではじまる。
途中から短い動機を積み重ねる伴奏の上を、優美な旋律が流れる。若干サンサーンスの「白鳥」っぽい。
最後はゆったりとした感じの戻る。

4. 第四楽章 Very Quick and Vigorously
★★★★★☆☆☆☆☆
ドラマティックに始まり、ユーモラスに曲は進む。そのまま何となく終わる。

第三楽章が「去りゆくつばめ」という管弦楽曲に編曲されるくらい美しくはあるが、あとは普通。
nice!(0)  コメント(0) 

ギューゲスと彼の指輪 [文学 ドイツ]


ギューゲスと彼の指輪―他一篇 (岩波文庫 赤 420-3)

ギューゲスと彼の指輪―他一篇 (岩波文庫 赤 420-3)

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2023/01/12
  • メディア: 文庫



古本屋を見ていたら、偶然見つけた本。プラトンの国家の中で、身につけた人を透明にすることができる指輪の話が出てきて、教科書などでもたまに取り上げられる題材で、戯曲化されたこの本も面白いかな、と思って購入してみた。

リディアの王、カンダウレスはインドから嫁がせた王妃であるロドーペの美しさを人に自慢したくてしょうがないが、ロドーペは、宗教上、親からの教育上?、夫以外の男性に自分の姿を決して見せようとしない。

そんな時、ギューゲスという若くて美しくて強いギリシア人から、自分を透明にしてくれる指輪をもらう。そして、ギューゲスを透明にして、自分の妻をこっそり覗かせ、その美しさを証明する人になってもらおうとする。

ギューゲスは断るが、最終的には実行することになる。

ギューゲスはあまりの王妃の美しさに心奪われるとともに、自分の行ったことの罪深さを感じ、その場で姿を表そうとするが、王妃がすこし感づいただけで、その場は何事も起こらない。

王妃は自分が誰かに見られてしまったことに、罪を感じ、それを王に打ち上げるが、それが実は王のしくんだ仕業だとわかる。

最後は・・・。

悲劇の典型のような感じで次々と人が死んでいくが、登場人物が、少し軽薄なだけで皆心の美しい人物ばかりで、読んでいてとても清々しい気持ちになる。

ストーリーも、あらすじだけ読むと無理矢理感があるが、読んでいるときはあまり違和感を感じない。

旧字体で読みづらい本ではあるが、面白かった。
nice!(0)  コメント(0) 

チェロ協奏曲  [ディーリアス 協奏曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 Lento
★★★★★★☆☆☆☆
オルガンの響きのようなドラマティックで悲劇的な前奏の後、チェロが悠々とソロでメロディを奏でる。
すぐにオケが入ってきて、ハープの音と絡み合いながら、短い旋律を積み重ねていく。
チェロの息の長い旋律の後、オケがテーマの少し憂いのあるメロディを奏でる。
再びハープの音と絡み合いながら音楽をつくり、再びチェロが息の長い旋律を奏でる。
明確で印象的なメロディはないが、幻想的で美しい楽章ではある。

2. 第二楽章 Con Moto Tranquillo
★★★★★★☆☆☆☆
第一楽章から続けて入る。優美で息の長い旋律。弦楽器が後ろで優しく伴奏を奏でる。
途中からハープが入ってきて活気を帯びる。
後半はかなり明るく伸びやかな音楽となる。

3. 第三楽章 Lento 
★★★★★☆☆☆☆☆
第二楽章に続いて演奏される。もやっとした感じで1分程度。

4. 第四楽章 Con Moto Tranquillo
★★★★★★☆☆☆☆
第一楽章の美しい主題が再び登場。1分程度の短い楽章。

5. 第五楽章 Allegramente
★★★★★★☆☆☆☆
かなり伸びやかで美しい旋律で始まる。途中から東洋風のメロディが登場する。最後はゆるやかに何となく終わる。

悪くはないが、名曲というほどではない。

nice!(0)  コメント(0) 

ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲  [ディーリアス 協奏曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 Quietly
★★★★★☆☆☆☆☆
少し暗い前奏で始まる。ドラマティックにソロ・ヴァイオリンが入ってくる。弦をたたいて音を出すような奏法でチェロが後ろでなっている。ヴァイオリンとチェロがそれぞれメロディを奏で絶妙に絡み合いながら曲は進む。ひたすら幻想的。

2. 第二楽章 Slowly and Quietly
★★★★★☆☆☆☆☆
少し東洋風の民謡っぽいメロディをチェロが奏で、それを高音でヴァイオリンが支える。

3. 第三楽章 Accel - Tempo1
★★★★★☆☆☆☆☆
少しドラマティックに入るが、すぐ幻想的な感じになる。中間部で少し高貴な雰囲気となり、その後少し盛り上がるが再び幻想的になる。最後少し盛り上がり綺麗に終わる。

ソロが2台ということで、少しはアクセントがあるが、基本音が流れているだけという感じの曲で普通。
nice!(0)  コメント(0) 

ヴァイオリン協奏曲  [ディーリアス 協奏曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



1. 第一楽章 With Moderato Tempo
★★★★★☆☆☆☆☆
メンデルスゾーンのヴァイオリン・コンチェルト並に、かなり短い前奏の後、ソロ・ヴァイオリンが入る。終始ソロ・ヴァイオリンは弾いている印象の楽章で、たまにハープが混じってくるくらいで、あまり印象的な感じはなく、ずっと幻想的な雰囲気が続く。

2. 第二楽章 Slower
★★★★★☆☆☆☆☆
ゆったりとしたリラックスした旋律をソロが奏でて始まる。オケもリラックスした感じ。もやっとした雰囲気の中あいかわらず幻想的な雰囲気で、ソロがひたすらはっきりしないメロディを奏で続ける。

3. 第三楽章 Tempo1 - Allegretto - Piu moderato
★★★★★☆☆☆☆☆
少しドラマティックに入る。少し緊張感のあるメロディではあるが、幻想的ではっきりしない感じであることは変わりない。
ファンファーレ的な音が鳴り響き、少し明るくなるが、メロディは印象的でもないし普通。
そのまま静かに穏やかに終わる。

ただ何となく音が流れていくという感じの曲で普通。
nice!(0)  コメント(0)