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奥さまの耳飾り [文学 日本 安房直子 あ行]


夢の果て: 安房直子十七の物語

夢の果て: 安房直子十七の物語

  • 出版社/メーカー: 瑞雲舎
  • 発売日: 2005/12/10
  • メディア: 単行本



日暮れの海の物語

日暮れの海の物語

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2023/01/31
  • メディア: 単行本



小夜は、お金持ちの奥さまのもとで働く女中。
その奥さまが耳飾りを落とされたという。奥さまはひどく悲しんでおり、女中総出で耳飾りを探す。

夕暮れ、庭の黒い土の上に、その耳飾りがあるのを小夜は見つける。「身につけてみたい」という欲望に負けて耳飾りをつけると、海の音が聞こえてきて、おいでおいでと呼ぶ声が聞こえてくる。

いつのまにか海へ出ていた小夜。そこでくじらと出会う。実はその耳飾りはくじらが魔法をかけて奥さまにおくったもので、その耳飾りを両方つけると彼女はくじらに会うことができる。しかし片一方つけると魔法は解けてなくなってしまう。

くじらによってお屋敷に戻された小夜。それから幾日も経たないうちに、お屋敷はつぶれてしまう。

人間の小さな欲望を描いた、悲しく切ない話。
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丘の上の小さな家 [文学 日本 安房直子 あ行]


まよいこんだ異界の話 (安房直子コレクション)

まよいこんだ異界の話 (安房直子コレクション)

  • 作者: 直子, 安房
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2004/03/01
  • メディア: 単行本



お裁縫が大好きな女の子の話。そんな女のコが、クモから素晴らしい編み物を教えてあげると言われて・・・。
こちらも日本の昔話「浦島太郎」を彷彿とさせる作品。彼女が自分の家に戻ったあと、彼女を助けるお母さんにお世話になっていた猫がとても愛らしいし、安房直子さんの作品らしい。
最後の場面で、彼女がレース編みを習うために家を飛び出してしまった時と同じ年齢の女の子がやってきて「レース編み」を教えて欲しいといって、彼女との交流が始まる場面はとても暖かで、どこか切ない。

色々と考えさせられる良作。国語の教科書などでも取り上げられても良い作品だと思う。
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オペラ「フェニモアとゲルダ」 [ディーリアス 声楽曲]


ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

ディーリアス・ボックス(生誕150年記念)

  • アーティスト: VARIOUS
  • 出版社/メーカー: Warner Music
  • 発売日: 2011/11/07
  • メディア: CD



フェニモアという女性が二人の男性に言い寄られ、一人と結婚するが、その夫となった人が用事があって外へ旅行へ行っている間、もうひとりの男性に言い寄られ、色々しているあいだに、夫は死んでしまい・・・、というような話らしい。どこかで読んだ感のあるしょうもない話・・・。

1.First Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
短い序奏の後、テノールが自然に不安げに歌い始める。ソプラノが続けて歌い、ハープも入ってきて交互に歌う。

2.間奏曲
★★★★★☆☆☆☆☆
幻想的な静かな曲。水の上を静かに漂っている感じ。

3.Second Picture
★★★★★☆☆☆☆☆
前半:ハープの幻想的な伴奏の上を、テノールがヴォカリーズで半音階が多用された浮遊感のあるメロディを歌う。
後半:女性が静かに語りかけ、男性がそれに答える。段々と感情的な盛り上がりを見せる。

4.Third Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ソプラノが静かに不安げに歌い始める。テノールが静かにそれに答える。途中少し明るくなる。

5.Fourth Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
おどろおどろしい感じのテノールの歌で始まる。不安げに、幻想的に曲は進む。男性二人の対話となる。途中少し盛り上がる部分もなくはない。

6.Fifth Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
静かに葬送曲のような前奏で始まる。テノールが苦しげに歌いはじめる。その後少し躍動感のある音楽となり、男性二人が力強く対話を行う。途中女性も会話に参加する。後半悲しげな女性と男性の対話となる。

7.Sixth Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
静かで優雅な前奏で始まる。ハープも時折交じる劇的な伴奏に乗って、ソプラノが美しく歌い上げる。
後半、暗く重い男性の声が入ってきて、暗い対話となる。

8.前奏曲
★★★★★★☆☆☆☆
管楽器の乾いた音とハープの水の滴るような濡れた感じが重なり味わい深い。その後弦が温かみのある音で入ってくる部分も綺麗。1分半程度の短い曲だが心惹かれる曲だ。

9.Seventh Picture
★★★★★☆☆☆☆☆
同じモチーフをひたすら使った伴奏が印象的。歌は普通。

10. Eighth Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ソプラノがひたすら歌う。つまらない。

11. Ninth Picture
★★★☆☆☆☆☆☆☆
劇的に男性が歌って始まり、男女の対話が始まる。後半も結構劇的。

12. 前奏曲
★★★★★☆☆☆☆☆
東洋風のゆったりとしたメロディの美しい短い曲。

13. Tenth Picture
★★★★★☆☆☆☆☆
ラララ、という楽しそうな合唱で始まる。その後ゆったりとした郷愁を誘うメロディが流れ、「僕が子供だった頃~」とテノールがゆったり歌う。最後は再び、ラララの合唱になる。

14. 前奏曲
★★★★★☆☆☆☆☆
フルートの美しいメロディで始まる。民謡のような優しい曲。

15. Eleventh Picture
★★★★☆☆☆☆☆☆
女性の悲しげな声で始まるが、段々と明るくなる。途中から暗い対話が始まる。
段々とゆったりとした感じになり、最後は綺麗なメロディとなり、最後はいきなり音が大きくなり終わる。


所々の前奏曲は悪くはないが、全体的につまらない曲。
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