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ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない [その他 本]


ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない-おうち時間を心地よくするミニマルな暮らし方-

ものは捨てても、ワタシは「好き」を捨てられない-おうち時間を心地よくするミニマルな暮らし方-

  • 作者: mami
  • 出版社/メーカー: インプレス
  • 発売日: 2021/01/22
  • メディア: Kindle版



ミニマリストの本で、図書館に置いてあったので借りた本。
「把握できない物量は持たない」
「取り出しやすいと片付けやすくなる」
など私が普段思っていることが結構書いてあって面白かった。

やはりものが少ないことは肉体的にも健康的にも良いものだと思う。
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少ない物ですっきり暮らす [その他 本]


少ない物ですっきり暮らす (正しく暮らすシリーズ)

少ない物ですっきり暮らす (正しく暮らすシリーズ)

  • 作者: やまぐち せいこ
  • 出版社/メーカー: ワニブックス
  • 発売日: 2016/01/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



基本は『シンプル思考ですっきり身近に暮らす』と書いてあることは一緒。
とにかく家からものが減って欲しい。うちにある半分以上は必要ないものだと思う。

ものが減ればものを探す時間も減り、何がどこにあるかも皆が分かり、イライラも減る。

とにかくシンプルな生活をしたい。

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シンプル思考ですっきり身近に暮らす [その他 本]


シンプル思考ですっきり身軽に暮らす (マイナビ文庫)

シンプル思考ですっきり身軽に暮らす (マイナビ文庫)

  • 作者: やまぐち せいこ
  • 出版社/メーカー: マイナビ出版
  • 発売日: 2019/08/20
  • メディア: Kindle版



文学系You TuberのYou Tubeを観ていた時に「ミニマリスト」というワードが出てきて、少し気になって図書館で借りた本。

私自身は自分をミニマリストだと思う。確かにDVD,CDや本は山のようにあるが(しかしここ数年でかなり処分した、特にCDは)他の物はなるべくすくない状態で生活しようと心がけている。しかしとにかく妻と長男のものがあふている。購入したのに使わないものばかりだ。飽きっぽいし忘れやすいふたりはなんとかならないかな、と思いそのヒントでもあればと思い読んでみた。

この人は、基本専業主婦らしい。夫がコーヒーと料理が趣味らしく、40前後で脱サラし、夫の田舎に移住し生活をしているらしい。

ただものがすくない生活、というわけではなく、必要なものは必要なものでしっかりと購入し生活する、という感じもよかった。

とはいえ、妻と長男に言っても無意味だろうし、読むのをすすめてたとえ読んだにしても、ものは減らないんだろうなあ・・・
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世界基準の英語力 [その他 本]


世界基準の英語力: 全国トップクラスのさいたま市の教育は何が違うのか

世界基準の英語力: 全国トップクラスのさいたま市の教育は何が違うのか

  • 作者: 細田 眞由美
  • 出版社/メーカー: 時事通信社
  • 発売日: 2024/02/20
  • メディア: 単行本



校長に主任が、「英語の成績が悪いから何とかしろ」と言われたと会議で聞き、ちょうど次の日新聞か何かで目にしたので手にとって読んだ本。

筆者がさいたま市の教育長となって改革した内容が色々と書かれているのだが、まあ色々アイデアを出して頑張ったんだなあとはわかるが、イマイチ伝わってこなかった。

読んで参考にしたい類の本ではないし、すぐに実践に仕える本でもない。
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性暴力を受けたわたしは、今日もその後を生きています。 [その他 本]


性暴力を受けたわたしは、今日もその後を生きています。

性暴力を受けたわたしは、今日もその後を生きています。

  • 作者: 池田 鮎美
  • 出版社/メーカー: 梨の木舎
  • 発売日: 2023/05/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



東京新聞の広告欄に、『スマホはどこまで脳を壊すか』という本のそばに載っていた本で、同時に図書館に予約した。

彼女は原子力発電所がある町で育ち、その独特の雰囲気の中でのいじめについて語られ、そしてその中で起きた優しさと勇敢さのある親友が性暴力を受けたことにより精神をやられ自殺に追いやられるところからはじまる。

その後彼女自身が受けた二度の性暴力、さらにそれを性暴力と認めようとしない検察や社会。

彼女の育った環境や働いてきた環境に起因するのであろうが、この本は社会的な問題点と個人的な葛藤が同時に綴られていることにより、非常に深みがあり考えさせられる内容となっている。今某事務所が性加害で問題となっているが、特別ひどい問題として取り上げられており、これが女性だったらもっと早くに問題になっていたはずだ、と語る人が結構多くいるが、そんなことはないのではないだろうか。女性にしろ男性にしろ、この日本において性加害はずっと繰り返されてきたし、それを知っていて国家・社会・コミュニティが見て見ぬふりをし続けてきただけなのではないだろうか。それはセクシャルなことだけではなく、パワハラや原子力村など、この国が抱えながらもずっと見て見ぬふりをされ続けてきた問題にも同じことが言える。上に立つ人間の意に沿うような人間だけが出生し、政治家になり、そういった人間たちが作り上げたこの世界、そもそもがハラスメントが横行する社会であり、それが許される社会なのだ。そしてそうした社会を作り上げてきてしまったのが、我々なのだ。

「声をあげる」ということは非常に困難であり、この社会においては、社会的に、生物的に抹殺されかねない危険な行為であるかもしれない。しかし、少しでも何らかの形で「声」を上げ続けないとこの社会を変えていくことはできない、とこの本を読んで改めて感じた。
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スマホはどこまで脳を壊すか [その他 本]


スマホはどこまで脳を壊すか (朝日新書)

スマホはどこまで脳を壊すか (朝日新書)

  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2023/02/13
  • メディア: Kindle版



著者は東北大学医学研究所で働いている方で、こういう本にありがちな主観的な感じではなく、実験などをしっかりと行い科学的に、スマホが脳に悪影響があることを述べた本。これだけ世に浸透し、民官揃ってスマホがなくては生きていけない世の中を作っているこの日本でスマホ無しで生きていくことは不可能に近いが、なるべく使わないようにすることを提唱した本。特に携帯電話含め、スマホはまだまだ新しい機器であり、今後これらが人間の脳にどのような影響を与え、健康被害が生まれるのかは未知数だ。(この本では認知症など、予想される数をしっかりと明示している)。

私は、自分も含め小学校に通うふたりの息子にまだスマホは持たせていないが、今後中学高校と進んでいく中、使用せざるを得なくなったとき、どのようなルール作りをするのか今から真剣に考えなければと思った。

p.187
「自分と他人は別の人間なので、相手の気持ちを完璧に理解することは難しいのです。そのため、決して自分の気遣いを過信してはいけません。少しでも相手を嫌な気持ちにさせてしまう可能性のあることはしないように、慎重すぎるくらいでちょうどいいのです。
 ~中略~
 私は、一生懸命に相手の気持ちを考えようとする、思いやりの心が何よりも尊いものだと思うのです。」

ただ一点デジタル・ネイティブ世代を1981年~1996年に生まれた人と言っている(p.207)のだが、インターネットの普及自体は1990年代後半なのだから(p.217)、その子達の学齢期に達するまでの時間を考慮に入れても、少なくとも1991年以降に生まれた世代じゃないとおかしい気がするのだが・・・。
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英語は10000時間でモノになる [その他 本]


英語は10000時間でモノになる ~ハードワークで挫折しない「日本語断ち」の実践法~

英語は10000時間でモノになる ~ハードワークで挫折しない「日本語断ち」の実践法~

  • 作者: 橋本 大也
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2023/04/20
  • メディア: Kindle版



図書館の新刊コーナーで見つけた本。

英語の本を多読し、その書評を英語で書き、ネットの添削サイトやAIを使って英語をブラッシュアップさせ、日々英語で考え、英語のNEWSを聞くなどし、英語に触れる機会を増やし、頭を英語回路にしようというもの。

「聞き流すだけで英語が身につく」などと謳っているどっかのインチキ英語教材とは違いかなり説得力がある本。本気で英語を身に付けようと思っている人には確かにおすすめだが、正直自分はここまでやりたくない。

この人、2022年には140冊を洋書で読んだ、とあるが、普通に日本語でも140冊読める人は少ない。かなりスピードを持って読める私でも簡単な児童書などを混ぜないと100冊は越えられない。

まあ、どういう類の本を読むかにもよるのであろう。

それなりに参考になった。
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マルクス 生を呑み込む資本主義 [その他 本]


今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義 (講談社現代新書)

今を生きる思想 マルクス 生を呑み込む資本主義 (講談社現代新書)

  • 作者: 白井 聡
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2023/02/16
  • メディア: 新書



昨年から刊行された、講談社現代新書の「今を生きる思想」シリーズは、ページ数も100ページ強で、短く分かりやすくそれでいてそれなりにしっかりとしており、さすがは講談社現代新書といった感じで結構気に入っている。

この本は、マルクスの簡単な一生について述べた後、主著である『資本論』を順を追ってポイントを絞って解説している。等価交換だったものに、お金が介在し、どのように剰余価値が生まれるのかといった説明も分かりやすいし、疎外や搾取、包括といったポイントとなる言葉の説明もわかりやすく、人間が「資本主義」に体も心も組み込まれ、その論理を内面化し行動してしまう過程を描き出している。

私の知るある校長はよく、「感動体験をぜひ味わってほしい」と生徒に言っているのだが、はっきり言って違和感があり押しつけがましい。その私の感覚を表現していくれているのがこの本の最後の方に付された次の部分だ。

p.119
「本来、「感動」「笑顔」「仲間」「感謝」「協働」「共感」連帯」「団結」といったものすべては、われわれが自主的に作りだすべきものだ。仕事の「やりがい」も自ら発見すべきものである。だが、消費社会的受動性が極限化するとき、一方では包括の高度化が人間を純然たる労働力商品の所有者へと還元する中で、それによって失われるわれわれの人生にとって不可欠な情動までもが、資本によって与えられる商品となる。」

ある学校の校長は、資本主義の論理を内面化し、「主体的に行動せよ」などと偉そうなことを言っているが、「受動的であれ」ということをメッセージとして子供たちに伝えていることすらわかっていないのであろう。
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生き抜く力を身に付ける [その他 本]


中学生からの大学講義 5 生き抜く力を身につける (ちくまプリマー新書)

中学生からの大学講義 5 生き抜く力を身につける (ちくまプリマー新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2015/05/07
  • メディア: 新書



このシリーズの一応の最終巻。
5巻目ともなると若干散漫な印象。細かい「こんなことが学問になるの?」というような感じの分野を取り上げている気がする。

勉強ができるようになるかどうかは、「本人がやる気になるかどうか」ということを言っている人がいたのだが、まったくそのとおりだと思う。我々教師にできることは生徒をやる気にさせることであり、我々が教えた知識なんてほとんどかれらの学力向上には寄与していない気がする。

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揺らぐ世界 [その他 本]


揺らぐ世界 :〈中学生からの大学講義〉4 (ちくまプリマ―新書)

揺らぐ世界 :〈中学生からの大学講義〉4 (ちくまプリマ―新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2015/04/08
  • メディア: 新書



今回は社会科学系の講演を集めたもの。私にとってかなり馴染みのある講演者が多く、その著書も多く読んだことがある人が多かった。

立花隆さんは、自分のやってきたことにかなり自信と誇りを持っているんだろうなあという語り口で、若い人たちへの読書案内でも、すべて自分の著書を勧めていた。
岡真理さんも、パレスチナ関係のところでよく見る人。他にも宗教学者橋爪大三郎、ジャーナリスト?森達也等、興味深い人たちの講演が多かった。

やはり自分は社会科学系の、特に国際関係や差別、民族問題などに興味があるんだなあ、ということを改めてこの本を読んで思った。
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はじめての哲学 [その他 本]


はじめての哲学 (岩波ジュニア新書)

はじめての哲学 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 藤田 正勝
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2021/12/23
  • メディア: Kindle版



中学入試にこの本から出題されたことがある、ということで図書館で借りて読んでみた。

題名通り、古代から考えられてきた、「生きる意味」「よく生きる」「自己」「生と死」「真理」「言葉」など様々な問題をやさしく解説した本。ソクラテスへの敬意みたいなものが随所に感じられて良い本だともは思ったが、個人的には退屈だった。もう少しわかりやすい中学生に親しみやすい具体例などがないと結構きついのでは、と思った。
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科学は未来をひらく [その他 本]


科学は未来をひらく: 〈中学生からの大学講義〉3 (ちくまプリマ―新書)

科学は未来をひらく: 〈中学生からの大学講義〉3 (ちくまプリマ―新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2015/03/06
  • メディア: 新書



「中学生からの大学講義」の三冊目。
今回は、科学に関する講義が主。

musician, pianist,など、ianやist「~する人」を表し、~ianは広い概念、~istは狭い概念で、もともとscienceというものは「知識」全般を指すものだったのに、ここにscientistという狭い領域を表す語尾が19世紀中ごろにつけられ新しい言葉が出来た、という説明は結構面白かった。

でもこの本を読んで改めて自分は、物理学・化学・生物学などといった学問にあまり興味がないのだなと思った。

藤田紘一郎さんの「「共生の意味論」きれい社会の落とし穴」
 と
福岡 伸一さんの「生命を考えるキーワード それは”動的平衡”」
の二つは、生命・自然というものを全体論的に捉えており結構興味深かった。
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考える方法 [その他 本]


考える方法: <中学生からの大学講義>2 (ちくまプリマー新書)

考える方法: <中学生からの大学講義>2 (ちくまプリマー新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2015/02/06
  • メディア: 新書



「中学生からの大学講義」というシリーズの第二巻。前巻が学問に対する接し方的な概論的な話が多かったのに対し、こちらは各分野をもう少し掘り下げた感じの本。

哲学、科学、人類学?、ジェンダー論、社会学などなど、結構身近な話題に触れながら、学問に本質に迫っている感じが良い。個別に掘り下げている分、前巻よりも、自分に興味のない話題も多く、若干読み飛ばす章も多かったが、それなりに勉強になった。
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私たちのサスティナビリティ [その他 本]


私たちのサステイナビリティ: まもり,つくり,次世代につなげる (岩波ジュニア新書 948)

私たちのサステイナビリティ: まもり,つくり,次世代につなげる (岩波ジュニア新書 948)

  • 作者: 工藤 尚悟
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2022/02/21
  • メディア: 新書



これも長男が読むと良いかと思って図書館で借りた本。
「サスティナビリティ」「SDGs」など、普段よく耳にするが、あまり理解されていない、というか意味が共有されていない言葉たちが、なぜこんなに使われているのに、共有されないのかを説明したもの。

結局、環境・社会・経済といった複合的な観点で考えなければならない問題であり、国境を越えた問題で有り、自分たちの日頃の生活の便利さを失いたくない人が実感を持ってこの言葉の意味を考え、色々実践するのはむずかしい、といったような内容か?

もう一歩だった。
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何のために「学ぶ」のか [その他 本]


何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉1 (ちくまプリマー新書)

何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉1 (ちくまプリマー新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2015/01/08
  • メディア: 新書



長男が小学校5年生になり、そろそろ中学受験のことを真剣に考えなければ、と思い始め、とりあえず中学入試に頻出の本とかあるのかなあ、と思い調べていたところで見つけた本。面白そうなので借りてみた。

恐らく桐光学園で、東大教授が講演したものをまとめた本だと思われる。それぞれの専門家がそれぞれの観点で「学ぶ」ということについて語っており結構興味深かった。

○外山滋比古
p.24
「もちろん知識は必要である。何も知らなければただの無為で終わってしまう。ただ、知識は多ければ多いほどいいと喜ぶのがいけない。良い知識を適量、しっかり頭の中に入れて、それを基にしながら自分の頭でひとが考えないことを考える力を身につける。
 ところが、である。ふり廻されないためには、よけいな知識はほどよく忘れなけれなならない。しかし、この「忘れる」ことが以外に難しい。
 学校の生徒で、勉強において「忘れてもいい」と言われたことはあるだろうか?」

p.34
「では、人間が自分の頭で考えるようになるためには何が必要か。
 まず体を動かすということ。そしてもうひとつは、不幸とか、貧困とか、失敗とか、そういう辛い境遇から逃げないことだ。
 困難な状況の中にいないと、頭は必死になって考えることをしない。美味しいものを食べ、快適な生活をして、いい学校に通って、いい成績を上げているうちは、ものを考えるチャンスが少ない。」

p.36
「苦しいこと、つらいことが人間を育てるということが今は忘れられている。」

この人、睡眠の重要性も訴えており、文武両道も含め私の「学ぶ」観と似ているところが多かった気がする。


○前田英樹
p.50
「生涯愛読して悔いのない本を持ち、生涯尊敬して悔いのない古人を心に持つ。これほど強いことはないのではないかと、私などは思っている。こういうものは、独学によってでなければ得られない。これを持つことのできない人は、どんなにたくさんのことを知っていたってつまらない。独学の覚悟がない人はつまらない。
 皆さんがこれから社会に出て、どのような仕事に就くのかはわからないが、そこで必要なこともやっぱり独学する心ではないか。そういう心を持った人は、どこにいても、何をしても強い。愚痴を言ったり、恨んだり、不運を嘆いたりはしない。」

生涯の愛読書
『星の王子さま』『国家』『ソクラテスの弁明』
生涯尊敬する故人
チェ・ゲバラ、シモーヌ・ヴェーユ

p.53
「言葉で教えられたものは、すぐに忘れてしまう。それはただの知識だから。自分の体を使って発見したものは忘れない。そういうものは知識じゃなく、身についた自分の技になっている。」

自学自習をし、自分で考え法則を見つけ出すこともこれに通じていると思うのだ。

p.56
「(大工である)高橋さんはこんなことも言う。「仕事にはできることとできねえこととがある。素人はそこんところがわからねえから困るんだ。」」

科学を信奉しすぎて人知を超えたものを考えて生きることができない人々に対する警告でもあると思うのだ。

p.58
「教員は専門的な知識をたくさん持っている。それぱっかりやっているのだから、当然である。そしてそういうものは、すぐに古くなる。君たちが教員から学ぶべきなのは専門知識ではなく、彼らがものを考えろときの身ぶりや型なのだ。そこにその人の本当の力が表れている。もし、君たちが「ちょっといいな」と思う先生に出会うとする。そこで君たちが惹かれているのは、そういう身振りや型だ。」

「ちょっといいな」と思われる先生が少ないのはこのせいだろう。教員は知識を詰め込むことに汲々としておりものを考えて新しいものをつくりだそうとしていないからだ。


○本川達雄
p.135
「だから、職業を選ぶ際は、「好きなことをする」ではなく「世の中で大切なことをする」と考えたほうがよい。」

これも私が普段から考えることだ。そもそも好きなことを仕事にできる人など限られているし、好きなことを仕事にすると、好きじゃなくなってしまうかもしれないからだ。


○鷲田清一
社会の専門化が進んだことによる帰結を説明した言葉。
p.189
「そんな私たちが今の社会でできること、それはクレームをつけることだけ。行政にも会社にも、少しでも不満があれば文句を言う。これだけは自信を持ってできる。なぜか?お金を払っている、義務を果たしている、と主張できるからだ。」

これは確かに、と思った。あらゆることを専門家に任せ、全体像を見ない代わりに、部分部分で不満があればとことんクレームをつける。最低な人間たちだ。

p.191
「あるとき、精神科医の香山リカさんがおもしろいことを言っていた。「あなたはうつ的な状態です」と診断しても、今の患者さんは受け入れず、「違います、私はうつ病なんです」と、言い張るそうだ。つまり病気にしてもらわないと困る、というわけだ。理由は簡単だ。病気であれば、「私のせいではない」からだ。病気なのだから、自分は治癒されるべき対象になり、困難な状態を引き受ける必要がなくなるからだ。」

これもかなり納得。私も数年前、同じようなことを書いたことがある。

p.200
「世界を的確に掴む(中略)とき大事なことは、大きく三つあると思っています。ひとつは、自分の現在を、歴史の文脈の中で見ること、そして自分を超えたものに照らし合わせてみることです。二つ目は、「よく生きる」ために、ということをものを考えるときの軸とすること。最後は、わからないことをすぐにわかろうとしないで、わからないまま大切にすることです。」

結局古典をしっかりとよみ、深く考え、より善く生きようと考え、無知の知を自覚すること、つまりはソクラテスープラトンの教えを心に刻めということだ(笑)。

この本はかなり普通に生きている人間たちには厳しいことばかりだろう。だが、私にはかなり共感できる主張が多かった。
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宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて [その他 本]


今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて (講談社現代新書100)

今を生きる思想 宇沢弘文 新たなる資本主義の道を求めて (講談社現代新書100)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/10/14
  • メディア: Kindle版



講談社現代新書から「現代新書100」というシリーズが昨年から公刊されている。

第一回配本のアーレント、ショーペンハウアーに続き、続々と公刊されており、フロムやマルクス、福沢諭吉に混じって、宇沢弘文なる人物の本があった。恥ずかしながら私はこの人を全く知らなかったのだが、少し見ると、『自動車の社会的費用』という本を書いた人だということがわかり、私が勤める学校の高校生に対するオススメ本の中の一冊にあげられていたのだが未読だった本だとわかり、俄然興味がわいてきて図書館で借りて、この『今を生きる思想 宇沢弘文』を読んでみた。

彼の生涯を辿りながら、数学者としての道を嘱望されながらも、社会的な問題に関わりたいということで経済学に転校し、アメリカで認められ名を上げるが、盟友たちがアメリカ政府に重用されるようになり、ヴェトナム戦争へと入っていき、共産主義者を迫害するアメリカに嫌気が差し、イギリスそして日本へと戻ってくるあたりは、本当に素晴らしい人だったんだなあと思う。

日本に帰ってからも、環境問題に目を向け、そうした視点で経済学を考えていたというのがとにかく素晴らしい。こんなに素晴らしい経済学者が日本にはいるのに、どうして日本の経済・教育は短期的で自己中心的で、どうしようもない視点しか持てないのかが不思議だ。

p.81
「ひとりひとりが自分自身の人生をまっとうできるような社会環境をつくる。それが経済学者の使命であるはずだ。本来の経済学を求めて、宇沢は日本で新たな歩みを始めた。」

学問とは本来、人間がよりよく生きるための手助けにならなくてはならないはずだ。それが今の世界、特に日本では、大きくかけ離れてしまっている気がする。

p.89
「『自動車の社会的費用』が主流派(新古典派)から逸脱しているとすれば、社会的価値判断の問題に踏み込んだからだ。なぜ宇沢があえて禁を犯したかといえば、社会的価値判断をおろそかにする姿勢が戦争や公害への無関心を招き、しばしば経済学者を反社会的な言動に走らせるからである。

これは、政治家にも教育者にも言える。

以下は『自動車の社会的費用』の一節の引用らしく、孫引きになってしまうが載せておきたい。

p.90
「環境破壊がおきたとき、あるいはおきると予想されるときに、所得水準の高い人々は、より環境の良好な場所に移り住むことが可能である。しかし低所得者階層は、経済的あるいは職業的な事情によって、たとえ環境が汚染されていても移るということが困難な場合が多い。したがって、環境破壊によって、名目所得の分配にかんする不平等性がさらに拡大されたかたちで、実質的生活水準の不平等となってあらわれることになる。」

これは原発も含め、危険なものが社会的に使用される時には常に言える。

pp.125~126
「資本主義の現状に疑問や批判が投げかけられているのは、豊かさをもたらすはずの市場機構が、環境を破壊し、人間の尊厳を損ねる働きさえしている、と広く受け止められるようになっているからだ。」
~中略~
「「社会的共通資本は、一人一人の人間的尊厳を守り、魂の自立を支え、市民の基本的権利を最大限に維持するために、不可欠の役割を果たすものである。」」

日本は、宇沢の思想を真剣に考え、取り入れなければならない時期に来ているのではないだろうか。
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ミツバチ大量死は警告する [その他 本]


ミツバチ大量死は警告する (集英社新書)

ミツバチ大量死は警告する (集英社新書)

  • 作者: 岡田幹治
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2014/06/27
  • メディア: Kindle版



仕事の関係で読んだ本。

農薬が原因で、世界各国でミツバチが大量死してしまっている現状をリポートしたもの。
医学や科学関係者ではなく、ジャーナリストが書いたもの。

ミツバチの生態からはじまり、農薬がミツバチに与える悪影響を日本やアメリカを例に報告し、各国のその後の対応をまとめたもの。各章の初めに、レイチェル・カーソンの『沈黙の春』からの引用がなされており、興味深い。

それなりに色々と勉強になる本だった。
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人権は国境を超えて [その他 本]


人権は国境を越えて (岩波ジュニア新書)

人権は国境を越えて (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 伊藤 和子
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2013/10/19
  • メディア: 新書



この本も仕事の関係で読んだ。

著者は弁護士。弁護士として働きながら、国産人権団体「ヒューマンライツ・ナウ」というNGOを主催する女性。

弁護士として、「北京女性会議」に日本代表の一員として参加し、そこで話し合われたことに衝撃を受け、NGO立ち上げることになるまでを完結に記した「プロローグ」が一番読み応えがある。10ページ強のものなので、是非この部分だけでも多くの人に読んでもらいたい。

本編は彼女が、「北京女性会議」参加後、どのように弁護士としてはたらき、留学をし、国際人権団体を立ち上げ、様々な国で活動してきたか、年を追って、綴られている。

本編はそこまで刺激的な感じではないが、それなりに面白かった。

p.151
「私は世の中に様々な人権侵害があるけれども、アメリカのような超大国が、ルールを無視して、自分より弱い国を侵略して、罪もない人をたくさん殺害し、その責任をとらない、というのが一番深刻な人権侵害だと考えています。」

これはなかなか指摘しづらいポイントで、あまり多くの人が問題にしないが、確かに大きな人権侵害であると思った。

岩波ジュニア新書ということでそれなりに読みやすい本だった。
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地球をこわさない生き方の本 [その他 本]


地球をこわさない生き方の本 (岩波ジュニア新書)

地球をこわさない生き方の本 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 槌田 劭
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1990/08/20
  • メディア: 新書



これも仕事関係で読んだ本。

1990年に出版された本だが、この本もやはりいまだに十分通用する内容を持っている。つまり日本は社会として、進歩していない、もしくは、退化していると言える。

「はじめに」に書かれているとおり、我々は「地球をこわしつづけているのです。毎日。」この考えをすべての人が持ち、すこしでもその改善に向け行動していけたら世界は変わっていくのにと思ってしまう。

食 の問題
ゴミの問題
物欲の問題
自然の問題
ゆっくり生きるとこの大切さ

こういったことを真摯に取り上げて話を勧めている。

筆者の食卓を構成しているものは「玄米、野菜、豆、小魚、海藻」らしい。いつも思うが、こうしたものを常に食べられる生活は、良いものだと思う。ここでは、アメリカの牛肉文化を取り上げ、餌の問題、ゲップの問題、など今でもよく取り上げられる問題が挙げられているが、一向に変化していない。

pp.107~108
「戦争では、自分たちが殺されるから嫌だ、というのは当然です。しかし同時に、隣の人たちを傷つけてはならない、そういうことには結局考えが及ばなかった。まちがったことがあったらまちがったことを反省して償わねばならないとおいうふうになっていない。だから日本の社会は、いまでも朝鮮の人たちや中国の人たちに償いをしていない。だから平気で、自分たちの金儲けだけのために外国の人たちに迷惑をかけることができるのかもしれません。」

1945年8月15日の敗戦依頼、戦争と真摯に向きあわず無責任に自分たちのしてきたことを反省してこなかった日本の状況も批判している。もちろん天皇を免責したことにたいする批判もある。

私もしょっちゅう言っているが、日本の平和教育は、戦争の悲惨さ、自分たちが受けた苦しみばかりを強調するもので、加害責任に向き合っていないし、そもそもどんな状況であれ人を殺すということがあってはならないことなんだという思想がない。こうしたことにも目が行き届いており、筆者の素晴らしい思想が随所に見える。

pp.119~120
「ものごと万事、欲望がすぐ結果に短絡するようになってしまっている。本当は何かを願望することと、願望したことが満たされるあいだが実は最も楽しい時間であって、満たされてしまったら、もうおしまいなのだというところがあるでしょう。」
今は満たされることが前提で、絶え間なく満たされるものを探し続け、行動し続けることが問題なのだろう。

p.124抜粋
「パニックのときは、立ち止まって、~中略~ 自分で考えて、みんなとちがう方向へ行くほう賢明なのです。
 勇気と知性をもって冷静に現実を直視しなければなりません。
 利己主義と刹那主義、目先のことと自分のことしか考えずに走ることは、もうやめたいものです。
 一人一人が自分を取り戻すことが大切です。パニックが過ぎてみれば元のもくあみという現実は、私たちの愚かさや不安を本質的に反省し、のりこえていないということです。」

 3.11後のパニック、コロナ後のパニック、そしてある程度落ち着いたあと、すぐにその前の状態に戻ってしまう愚かさ。ほんとうに日本は変わらない。

p.183
「なにも完璧な節約主義者にならなくてもいい。中途半端でいいと思うのです。」

最後のこの言葉は素晴らしい。中途半端でもいいから意識を持って少しでも現実を変えていく努力をし続けることこそ大事なのではないか。

良い本だった。

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国際協力と平和を考える50話 [その他 本]


国際協力と平和を考える50話 (岩波ジュニア新書)

国際協力と平和を考える50話 (岩波ジュニア新書)

  • 作者: 森 英樹
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2004/02/20
  • メディア: 新書



仕事の関係で読んだ本。

2004年に出版された本で、扱われている題材が、2001年の「3.11」であったり、湾岸戦争であったり、小泉政権であったり、日本のPKO派遣問題であったり、と若干古くはあるのだが、そこに込められた思想や主張は全く古びておらず、逆にこういったものに通底する根本的な差別意識や日本の精神的な更新性のようなものが、20年近く経った今でも連綿と続いていることに恐ろしさを感じる。

世界的な国産問題
国連のありかた
日本の問題点
平和への道
が、それぞれ50話、うまく4ページにまとめられており非常に読みやすい本となっている。

岩波ジュニア新書、ということで、こうした良書を多くの中高生が読むことを望む。
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ジェーン・グドール 希望の教室 [その他 本]


希望の教室 (THE BOOK OF HOPE)

希望の教室 (THE BOOK OF HOPE)

  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2022/04/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



子供へのクリスマス・プレゼントの本を探しているときに偶然見つけた本。
高校一年生用の英語の教科書で、ジェーン・グドールと彼女が主催するルーツ&シューツの活動を知って以来ずっと興味を抱いてきた人だ。

彼女がアフリカへ行くまでの話を描いた絵本『Me...Jane』も最高に美しい話だ。

Me . . . Jane

Me . . . Jane

  • 作者: McDonnell, Patrick
  • 出版社/メーカー: Little, Brown Books for Young Readers
  • 発売日: 2011/04/05
  • メディア: ハードカバー



そんな彼女に、ダグラス・エイブラムスと言う人がインタビューを行い、「希望」について聞いた本。
彼女の現在の活動から生い立ち、若者との交流についてなど、様々な側面からジェーンの話を引き出しており、非常に面白い作品となっている。

p.12
「”希望”は往々にして誤解されています。一般的には、ただ何かが起こることを望んでいるだけの、受身の考えのように捉えられがちですが、本当の希望はその対極にあります。本当の希望は、自ら積極的、献身的に行動してこそ得られるのです。
 ~中略~
 この本が、「どんなことでも、何か行動を起こすことで状況はたしかに変わるのだ」と知ってもらえる一助になること、それがわたしの希望です!変えていけるという確かな希望があれば、行動は起こせます。一つひとつの行動を積み重ねていけば、それが力となって、世界を守り、改善していけます。」

p.47
「大事なのは行動を起こすこと。そして、状況は自分たちの手で改善できると理解すること。ひとりの行動に後押しされて、ほかの人たちも行動するようになれば、大勢の仲間がいるのがわかってくるし、地道な行動を積み重ねていけば、もっともっとすばらしい世の中にしていける。そうやって光を広げていくの。すると自然に、わたしたちみんなが、さらに希望をいだけるようにもなる」

p.49
「希望学では、我々が人生において、そして恐らくは社会においても、希望を持ちつづけるために欠かせない要素を四つあげている。その第一は、具体的な”ゴール”、第二はゴールに至る具体的な”道筋”、第三波、ゴールに到達できるという”自信”。そして第四は、途中で遭遇する困難に打ち勝てるよう助けてくれる”サポート”。」

p.80
「多くの人は『自分や自分の家族、あるいは次の株主総会や次の選挙運動にプラスになるかどうか』を基準に決断をくだすけれど、本当に知恵のある人は、『今日、自分がくだす決断は、未来の世代や地球にどんな影響をおよぼすだろう?』って問いかける」

p.82
「母なる自然をこれほどまでに苦しめているのは、知能がたりないからじゃない。未来の世代や地球の健康を思いやる気持ちがないからよ。個人や企業、政府の富や権力を増やすために、短期的な利益に目がくらんだ、完全に身勝手な行動が原因。それから、無分別や教育の欠如、貧困。言い換えれば、頭はよくても、そこに思いやりの気持ちが伴っているようには見えないってこと。真の知恵には、頭と心の両方で理解することが必要なの」

pp..101~102
「問題は、行動を起こす人が全然たりないってことです。社会にしても、環境にしても、直面している問題を認識する人は増えてきているように見えるのに、そのために何かしようという人はどうして増えないのでしょう?」
「一番の理由は、自分たちのしてきたことがあまりにも愚かだったことに打ちのめされて、なすすべがないとおもっているからでしょうね。だからみんな無気力になり、あきらめ、希望を失い、何もしない。でも”誰にでも果たすべき役割がある”ってことを、なんとしてもみんなに理解してもらわなくちゃならない。そう、たとえどんなに小さくても、役割は一人ひとりに必ずあるの。誰だって毎日、地球になんらかの影響をおよぼしている。だから、みんながちょっとずつでも、したほうがいいと思う行動をしていけば、やがてそれが積み重なって大きな力になって、いくつものことが改善されていく。」

p.143
「『地球は祖先から受け継いだものではなく、子孫から借りているものだ』という有名な言葉がある。だけど、わたしたちは子孫から借りてなんかいない、奪ったのよ。」

pp..143~144
「もしもみんなが、自分たちの行動がどんな結果をもたらすかを考えはじめたら、どうなるかしら。たとえば、ものを買うこと。~中略~ その製品が、環境に悪影響をおよぼしたり、動物を傷つけたりしていないかどうか、あるいは、こんなに安いのは児童労働や不当な賃金のせいなんじゃないかってことを、みんなが考えはじめたら?そして、そういう製品を買うのをやめたら?そんな一人ひとりの小さな選択が積み重なっていけば、わたしたちが求める世界の実現へとつながっていくんじゃない?」

p.168
「多くの国では、投獄されたり命を奪われるのが怖くて、政府に半期をひるがえすとこも、不正を声高に非難することもできません。そうした国の若者には、なんと声をかけますか。」
「そんな体制とともに生きていかざるをえないとしても、自分の価値観を守って、日々小さな変化をもたらし、よりよい未来のための希望を持ち続けることはできる――そう言うわ。」

p.272
「わたしたちが自然や動物をないがしろにしつづけていると、いずれパンデミックは必ず起こるー人獣
共通感染症を研究する科学者が前々から発していたこの警告に耳を傾けてさえいれば・・・・・・。けれど警告は無視されました。そしてわたしたちは今、その手ひどい報いを受けているのです。」


数々の言葉が素晴らしく、共感しかない。
是非多くの人に読んで欲しい本だ。
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ファスト教養 [その他 本]


ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち (集英社新書)

ファスト教養 10分で答えが欲しい人たち (集英社新書)

  • 作者: レジー
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2022/09/26
  • メディア: Kindle版



最近コンビニの雑誌コーナーで、よく「読むべき教養書」などのテーマを見かけていたのだが、中を見るとほとんどがビジネス書。かなり違和感があったのだが、この本を読んでかなり納得。

学び続けなくては、お金儲けに直結する安直で楽で時間のかからない方法はないか、などという人々の浅い考えが、本当は深いものであるはずの「教養」という言葉と結びつき現在の状況があることがこの本を読んでわかった。

p48
「小泉信三の話が序章で紹介されている。「すぐ役に立つ」ことへの警鐘を鳴らした上で、「だから本当の教養というのは、すぐには役に立たないかもしれないけれど、長い人生を生きていく上で、自分を支える基盤になるものです。その基盤がしっかりしていれば、世の中の動きが速くてもブレることなく、自分の頭で物事を深く考えることができるようになるわけです。」~中略~
 一方で、「教養はすぐに役に立つものではないが大事」と伝えたいはずなのに結果的には「教養は役に立つツール」というメッセージが伝わってしまう・・・。

これは池上彰のことを言っている部分だ。本来的に時間をかけてじっくり学ぶべき教養が、簡単な解説によって安易なものになってしまう。なんという皮肉だろうか。


p.94
「「拝金主義」の悪評の裏に「若い世代で新しい社会を作っていきたい」という自身のビジョンを持っていたのだが当時の堀江だった。こう言うと「堀江都ライブドアを美化しすぎている」と思われるかもしれないが、何か新しいことが始まりそうな予感は確実にあった。」

そう、私にもあった。しかし、この本にもあるように、ホリエモンも所詮、安直な方面に流れてしまった気がする。

最終的な結論は、もう一歩だったが、いろいろスッキリ落ちる本だった。

ファスト教養が描き出す「すべてはお金とコスパ」「失敗しても自己責任」という社会を認めるのではなく、社会全体としてお金だけが人生の価値観ではなく、全てはつながっているのだ、という考えを広め、仕事は仕事、プライベートはプライベートというライフワークバランスを皆が考えられる社会にしていく必要があるのではないだろうか。
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人生がときめく片付けの魔法 [その他 本]


人生がときめく片づけの魔法 改訂版

人生がときめく片づけの魔法 改訂版

  • 作者: 近藤麻理恵
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2019/02/14
  • メディア: Kindle版



教えている英語の教科書に出てきて若干興味を持ち、家の中がもので溢れているので、心が終始落ち着かないので、なんとかならないかなあ、と考え図書館で借りてみた。

英語の教科書に書かれているとおりで、かなり上手に要約しているなあと感心してしまった。

とにかく、片付けをするときは一気に、特別なイベントとして行う。
場所ごとではなく、カテゴリー別に行い、一つのカテゴリーは、家中から全て集めて、一度すべて箱や袋から出し一つのところにまとめておいてみて、一つ一つ手にとって心がときめくかどうかで捨てるかどうか決める。
収納場所を先に考えるのではなく、まずは捨てる。
収納するときは、立てて収納。

ほとんど私が行っている方法であり、すっきりした部屋では心も落ち着き、自分の本当にやりたいことが見えてくる、というのも全く同感だった。

まずは家中のモノをまとめて、整理してもらいたい。
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学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか [その他 本]


学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか (ちくまプリマー新書)

学校はなぜ退屈でなぜ大切なのか (ちくまプリマー新書)

  • 作者: 広田照幸
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2022/05/20
  • メディア: Kindle版



ちくまプリマー新書ということで、結構わかりやすく「学校」とはどういうところか、ということを解説してくれている本。

この人の教育の定義が興味深い。

p.18
「教育とは、誰かが意図的に、他者の学習を組織化しようとすることである」
確かに、誰かが意図的に行う行為であり、そこには権力が作用する。これに対して教師は十分に自覚的になるべきだと思う。

学校教育法第五十一条に高等学校の目標が掲げられており、この紹介も素晴らしい。

p.58
「一 (前略)豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い、国家及び社会の形成者として必要な資質を養うこと

 二 (前略)一般的な教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させること。

 三 (前略)社会について、広く深い理解と健全な批判力を養い、社会の発展に寄与する態度を養うこと。」

筆者もこの本の中で述べているように、最近の文部科学省の、特に英語教育に関する施策はこれらの逆を言っていると思う。

最後に印象的な箇所を三箇所紹介したい。

p.95
「つまり、学校で教えられているカリキュラムは、「この世界が何なのか」について縮約・再構成された知識や文化であり、あるいは、それをベースにした技能の習得のようなものです。ですから、日常の生活世界での経験では学べないものが、「カリキュラム化された知」として学校で学べます。」

これは私が自分の授業で四月に担当生徒によく話す内容と似た内容だ。すべての教科は根本的に、この世界をそれぞれの教科から切り取ったものであり、観点の違いなだけであり、全てはつながっているのだということを伝えるようにしている。

p.100
「いずれにせよ、多くの子どもたちに「勉強がつまらない」というふうに映るのは、学校の知の本質です。つまらないと思った人は多いと思いますが、学校はそういうものです。身近な日常経験とは切り離されたものを教わっているので仕方がありません。」

これも全くその通りだと思う。それを面白おかしく、生徒が「楽しむ」ことに焦点をおいた授業はその時はいいかもしれないが、後々何も残らない。

他にも色々と示唆に富んだ内容で刺激的な本だった。

中高生はもちろん、受験教育が教育だと思っている先生たちに是非読んでもらいたい本だ。
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映画を早送りで観る人たち [その他 本]


映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書)

映画を早送りで観る人たち~ファスト映画・ネタバレ――コンテンツ消費の現在形~ (光文社新書)

  • 作者: 稲田 豊史
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2022/04/12
  • メディア: Kindle版



最近仕事場で、映画を早送りで観る人が多いということが話題になることが多い。英語の授業で単語の意味を調べさせる時、紙辞書はもちろん、電子辞書すら使用せず、ネットで単語を入れ調べる生徒があまりにも多いこともよく話題になる。さらに言えば、単語を調べるならまだよく、文章そのまま翻訳させる生徒も多い。

そんな話題が良く出ていた時、この本の広告を電車で見つけ興味を持って読んでみた。

筆者はそうした人々に違和感を持ち、おそらく初めは否定的にそうした人々について論じていたが、色々調べていくうちにインターネットという科学技術と人間の欲望、そうしてこうしたものがつくり上げた社会が、このような人々を生み出したという結論に達している。

正直私は、映画を早送りで観る人たちに対して何も思わない。というか否定的には捉えない。最終的に筆者も述べているように、時代の変遷とともに映画の見られ方や音楽の聴かれ方なども変わってきているので、時代に合った見方が為されているのだろうとしか思われないからである。「アダージョ・カラヤン」というCDが数十年前に売り出され大ヒットしたが、これなんかもいいとこどりだし、映画に限らず、本にしたって、すべてが全体を見ずつまみ食いしてエッセンスだけを取り出そうという考えで世の中動いている。大学入試共通テストの英語の問題もこの考えでつくられているとしか思えない。

こうした一つ一つの事象があることは別に構わないし、様々なものをこういった形で享受していくのも構わない。しかし社会全体としてこうした方向が正しいのだという形で進んでいくことにはやはりまずいのではないかと思ってしまう。特に教育という分野においては、時間がかかっても回り道してもじっかり考えるということが根本にあるべきなのではと思ってしまう。

p.237
「他人に干渉しない。すなわち批判もダメ出しもしないし、されることもない。これは一見して「他者」を尊重しているように見えるが、そこには「自分と異なる価値観に触れて理解に努める」という行動が欠けている。単に関わり合いを避けているだけだ。
 それゆえに、自分とは考えの違う「他者」の存在を心の底から許容できない。
 ~中略~
 これは多様性には程遠い。むしろある種の狭量さだ。Z世代が得意だとする「多様性を認め、個性を尊重しあう」には、「異なる価値観が視界に入らない場合に限る」という但し書きが必要なのかもしれない。」

まさしくこの文が私の違和感を表現していくれていると思う。結局色々なものをつまみ食いしている人々は全体を見ることがなく、良いものも悪いものある全体を全体としてみようとせず、自分の気に入った部分だけを全体とみているので、真の意味で他者を受け入れることが出来ないのだ。

これは完全に教育の失敗だと思う。インターネットが主流になろうが、個人の趣味嗜好でどういう形でそれを享受しようが、それに逆らう形で教育を進めることはいくらでも出来るはずだ。コロナも含め、億万長者たちの金もうけのために人間がどんどんダメになっていっている気がする。
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白バラが紅く散るとき ヒトラーに抗した [その他 本]


白バラが紅く散るとき―ヒトラーに抗したゾフィー21歳 (講談社文庫)

白バラが紅く散るとき―ヒトラーに抗したゾフィー21歳 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/09/11
  • メディア: 文庫



何故、どこで、どのように、ヒトラーに抗した「白バラ」グループを知ったのか覚えていない。
2006年の映画『白バラの祈り』 が公開されたとき知って、その後、本を色々と読んでいったのかもしれない。


白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]

白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2006/09/22
  • メディア: DVD




☆改訳版☆ 白バラは散らず: ドイツの良心 ショル兄妹

☆改訳版☆ 白バラは散らず: ドイツの良心 ショル兄妹

  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2022/09/11
  • メディア: 単行本




人と思想 124 「白バラ」――反ナチ抵抗運動の学生たち

人と思想 124 「白バラ」――反ナチ抵抗運動の学生たち

  • 作者: 関 楠生
  • 出版社/メーカー: 清水書院
  • 発売日: 2016/01/01
  • メディア: 単行本



この本は、「白バラ」グループの一人、ゾフィー・ショルに焦点を当てた作品になっている。

彼女の生い立ち、どのような児童・生徒だったか、どのような本を読んでいたということや、ゾフィーが友達や恋人に書いた手紙などもあり、彼女の人となりがよくわかる作品となっている。

手紙を読むと、彼女がいかに純粋純真で、気高い思想の持ち主で、理性があり、情緒豊かで、人に優しく、平和・正義をこよなく愛していたかがわかる。

p.105に紹介されている、彼女が座右の銘にしていた言葉も素晴らしい。
ヤコブの手紙 1章22~23節
「御言葉を行う人になりなさい。自分を欺いて、聞くだけで終わる者になってはいけません。 」

彼女が捕まってから牢獄に入れられ、尋問を受け、裁判を受け、処刑されるまでの部分は、どんな本でも、映像でも感動的だ。

素晴らしい作品だった。何故こういう本が絶版なのか、全くわからない。

ちなみ、あとがきで印象的だった部分がある。訳者が原作者のフィンケとした話を紹介している。

pp210~211
「フィンケさんについて最も印象的だったのは、初めてお会いした日に、開口一番『ここは日本なのですから、本来ならばあなたとも日本語で話をしなくてはいけないのですが、私の日本語の知識はごくわずかで、残念ながら満足な話をすることができません。私がドイツ語を話すことを、どうかお許し下さい。』といわれたことでした。これまで、ドイツ人ばかりでなく、さまざまな外国人に会ってきましたが、日本でも日本人が外国語を話すのを当然と思っている人がほとんどで、私は、フィンケさんのような方とは初めてあったのでした。」

どんなところでも、当然英語はどこでも通じるのだと思って、英語を偉そうに話し続ける英語Nativeの人たちに聞かせてあげたい言葉だ。
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「食事」を正せば、病気、不調知らずのからだになれる [その他 本]


「食事」を正せば、病気、不調知らずのからだになれる ふるさと村のからだを整える「食養術」

「食事」を正せば、病気、不調知らずのからだになれる ふるさと村のからだを整える「食養術」

  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2016/05/15
  • メディア: Kindle版



ふるさと村という施設を運営する人の本。

こういう本があるとつい読んでしまい、数日は頑張るのだが、どうしてももとの不健康な生活に戻ってしまう。

①空腹状態を作ることが大切
②玄米、味噌が良い
③肉は日本人の体に合わない。
④塩分は大事
⑤白砂糖は毒
⑥梅干食べれば疫病なんぞにはかからない

とにかくわかっているが実践できていないことばかり。
段々と腹八分目はやれることが出来始めているし、なるべく肉も食べないようにはなってきた。毎日のように味噌汁は飲んでいるし、子どもがいる(嫌がる&手間がかかる)ので玄米は食べられていないが、ほぼ米食。あとは何とか白砂糖を徐々に抜いていき、空腹状態をなるべく作り、梅干を毎日食べるようにしたい。
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また 身の下相談にお答えします [その他 本]


また 身の下相談にお答えします (朝日文庫)

また 身の下相談にお答えします (朝日文庫)

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2022/05/06
  • メディア: Kindle版



朝日新聞に連載されていた人生相談欄を集めた作品。そういえば昔、朝日新聞を読んでいたとき、読んでいたなあ、とこの2冊目を読みながら気がついた。前作よりも若干真面目な感じの相談が多かった気がする。最後の方は流し読みだった。
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身の下相談にお答えします [その他 本]


身の下相談にお答えします (朝日文庫)

身の下相談にお答えします (朝日文庫)

  • 作者: 上野千鶴子
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2013/05/08
  • メディア: 文庫



上野千鶴子さんが、朝日新聞の人生相談欄で、読者からの相談に答えたものを集めた本。
基本は性に関する悩み。
いろいろな年代のいろいろな人がいろいろな悩みを持っているのだなあ、と思った。

いつも思うのだが、新聞のこういった類の相談って、例えば夫が妻に関して質問したとき、その質問を妻は新聞で読んだりしないのだろうか。結婚しているということは恐らく同じ家に住み、同じ新聞を読んでいるはずだし・・・。といつも思ってしまう。
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サヨナラ、学校化社会 [その他 本]


サヨナラ、学校化社会 (ちくま文庫)

サヨナラ、学校化社会 (ちくま文庫)

  • 作者: 上野 千鶴子
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/10/08
  • メディア: 文庫



今、上野千鶴子の『家父長制と資本制 マルクス主義とフェミニズムの地平』を読んでいる。岩波現代文庫から出ている作品をなるべく出版された順に読んでいるのだが、結構難しい。ある人の本を読むと、その人のほかの著作も読みたくなる。そこで軽い感じでさらにある程度面白そうなこの『サヨナラ、学校化社会』という本を読んでみた。

東大で教えるようになって、東大生の普通さに驚いたこと、学校化社会、つまり「未来志向」「ガンバリズム」「偏差値一元主義」といったもの批判、自分が今までの大学でどういうことを教えてきたか、(フィールドワーク・KJ法)、自分の今までの人生、これからの学び方、などが書かれており、結構興味深く読んだ。

彼女の程の知能とバイタリティがあるからこそできることなのだなあ、とは思うのだが、あまり上から目線は感じられず良かった。

p.34
「言語的なメッセージの読解力が低い人たちは、言っている相手が本気かどうか、そういう言語外のメッセージを読み取ります。そういう人たちに認めてもらうということはなかなか大変なことで、私はそのころ、「犬と子どもと学生サンは騙せまへん」と言ったものです。反対に東大生は権威ー活字で書かれたこととか教壇で語られること、ブランドのある人が言ったこと、そういうものに深くとらわれているということが見えてきます。」

普段東大に合格していく生徒たちを教えていて、東大に受かる子が、権威に深くとらわれているとは思わないが、子どもたちが言語外のメッセージを読み取り、こちらの本気度をよく見ているというのは共感する。だから権威ある人の軽い言葉は彼らの心に響かないのだ。

p.147
「私はいま、「小さな政府」「小さな学校」ということを唱えています。大きな政府など、もういらない。大きな政府を望むのは、政府に信頼をもつ国民だけです。日本政府にだれも信頼などもたないから、こんな政府に巨額な税金を預けるつもりはまったくない。~中略~
 おなじく大きな学校もいりません。小さな学校でたくさんです。知育・徳育・体育などといわず、学校は分相応に知育だけをやればよい。学校的価値を分相応に学校空間に閉じ込めて、その価値は多様な価値の一つにすぎないという異なるメッセージを、制度的に保証していくしくみをつくるべきだと思います。
 それは多元的な価値を作り出すことです。学校ではない空間ー「共」の空間を生み出すことにつながります。「共」もしくは「協」の空間とは、パブリックでもなくプライベートでもなく、コモンな空間のことをいいます。子どもたちには、家庭でも学校でもない、コモンの場が必要です。」

完全に同意はしないが、子供に対して、多元的な価値を示すことは重要だと思う。


p.165
「「この分析能力の差は、なんでつくか知っているかい?教養の差や。新聞を読みなさい。本を読みなさい。テレビのニュースを見たらいいよ」と。そこではじめて彼らのなかに、知識や教養にたいする動機づけが生まれます。」

大学時代、なんで教授はこんなに深く物事が考えられたり、分析できたりするんだろうと思っていたが、それはやっぱり教養の差だったのだと思う。

p.193
「三十歳をすぎて生まれてはじめて外国に出たわけですが、言葉ではものすごく苦労しました。語学というものは、そこにいて空気を吸っているだけで、一年とか二年とかしたらぺらぺらしゃべれるようになるものだと思ったら大まちがいです。」

p.195
「言葉はそこで生き抜く必要なる人が、必死で身につけるものです。必要のない人には、ことばを身につける理由も必然性もありません。」

これが日本人が英語ができない理由の全てだと思う。くだらない英語教育改革をやめてもらいたい。

色々と学べる本だった。
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