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ベートーヴェン 劇音楽 ブログトップ

祝典劇 「シュテファン王、あるいはハンガリー最初の善政者」 op.117 [ベートーヴェン 劇音楽]

評価
★★★★★★☆☆☆☆

ハンガリーのペストの新国立劇場こけら落としんのために書かれた曲らしい。
壮大な感じではあるのだが、ホルンやフルートの音などのせいなのか、結構牧歌的な感じの序曲。
男性の合唱曲が2曲続き、勝利を称える堂々たるマーチが流れる。
曲は再び牧歌的な感じになり、少年合唱のような愛らしい美しい合唱となる。
最後は全員合唱となり、感動的に曲が終わる。

こけら落としにふさわしい生で見ると感動を引き起こすような仕掛けがたくさん仕掛けられた曲である。だが、その感じが若干鼻につかなくはないが・・・。
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付随劇音楽 アテネの廃墟 op.113 [ベートーヴェン 劇音楽]


Die Ruinen Von Athen

Die Ruinen Von Athen

  • アーティスト: Beethoven, L. Van
  • 出版社/メーカー: Naxos
  • 発売日: 2020/01/31
  • メディア: CD



評価
★★★★★★☆☆☆☆

元はドイツの劇場の「こけら落とし」のために作られた曲らしい。
これも、ベートーヴェンらしい作品で、話の筋などがわからなくても、「苦しみ」⇒「歓喜」へ、というような大きな流れが見える。
付随劇音楽ということもあるのかもしれないが、結構合唱が多く、その中でソロで歌う部分などもあり、「歌」のメロディが際立って美しい。
有名な「トルコ行進曲」なども使われたりしていて、美しさと荘厳さと楽しさの交じった結構楽しめるエンタメ作品と言える。

このような作品も作れることからも、やはりベートーヴェンは天才的だなあと思う。
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バレエ音楽 プロメテウスの創造物 Op.43 [ベートーヴェン 劇音楽]


Creatures of Prometheus

Creatures of Prometheus

  • 出版社/メーカー: Vox (Classical)
  • 発売日: 1992/11/04
  • メディア: CD



評価
★★★★★★★★☆☆

ギリシア神話で有名なプロメテウスを題材にしたバレエ音楽。ベートーヴェンがバレエ音楽を書いていたということだけでも驚きだが、色彩感豊かで、聴いていて面白い。最高神であるゼウスの反対を押しきり、人類に火を与えたということで有名な人物を描いているだけあり、とても英雄的な曲調であり、ベートーヴェンにとても合っていたのでないだろうか。

曲は序曲で始まるのだが、この序曲がまた素晴らしい。若干不穏な感じで始まるが、さすがにハ長調の曲だけあり、曲は雄大・勇壮な感じになっていく。
序曲のあとに、さらに短い序奏があり、第一幕に入っていく。
この第一幕の音楽が、まるで交響曲を聴いているかのように、英雄的な主題あり、美しいアダージョあり、最後の盛り上がりがあり、この第一幕の音楽だけでもかなり完成されたひとつの作品となっている。
第二幕も、緊張感のある英雄的な音楽と、美しく広がりのある穏やかな音楽が交差し、曲は進んでいく。バレエを観ながらこの曲を聴いていたら、確かに客はとても楽しめるであろう。

ベートーヴェンは純音楽の作曲家というイメージが強いが、オペラにしろバレエ音楽にしろ、すごく情景描写や人間の心理の描写が得意な作曲家だったのだなあ、というのがこの全集を聴いているとわかる。あまり、聴かれることのない曲かもしれないが、交響曲を聴いたのと同じくらいの満足感が得られるのではないだろうか。 


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バレエ音楽 「騎士バレエ」のための音楽 WoO.1 [ベートーヴェン 劇音楽]

評価
★★★★★★★☆☆☆

あまり情報がネット上にもない非常にマニアックな作品(だと思う・・・)
まあ、とにかく題名を見るとバレエのために作られた音楽(だと思う・・・)

しかし曲はよくできていて非常に聴きやすい。

第一曲 「行進曲」
 舞台の始まりにふさわしい、非常に堂々としたまさに「行進曲」の名にふさわしい曲。
第二曲 「ドイツの歌」
 牧歌的な、優美な、美しいメロディ。この主題がひたすら繰り返される。ムソルグスキーの「展覧会の絵」の「プロムナード」のような位置づけか?
第三曲 「狩の歌」
 角笛のような、確かに狩の始まりを告げるような曲となっている。
第四曲 「愛の歌」
 ピチカートで音楽が奏させる。セレナードのような優美な音楽となっている。
第五曲 「戦いの歌」
 華々しいファンファーレがなる音楽。これから戦いに行くための酒宴を思わせる。
第六曲 「酒宴の曲」
 これから戦いに行くための酒宴を思わせる。段々お酒が進むにつれて楽しさが混じってくる様子が愛らしい。最後には再び勇ましい音楽になる。
第七曲 「ドイツ舞曲」
 非常に優美な音楽。バレエに付けられた音楽らしく本当に踊りたくなるような舞曲。
第八曲 「コーダ」
 堂々とした音楽。劇の最後にふさわしい拍手を誘うフィナーレとなっている。

誰でも楽しめる音楽だと思う。
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劇音楽 エグモント Op.84 [ベートーヴェン 劇音楽]


ベートーヴェン:エグモント

ベートーヴェン:エグモント

  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1995/11/01
  • メディア: CD



評価
★★★★★★★★☆☆

ウィーン宮廷劇場の支配人であるヨゼフ・ハルトルに依頼されて作った作品らしい。原作はゲーテの『エグモント』。私は未読だが、あらすじ等読むと、自由主義的な貴族エグモント伯とその恋人クレールヒェンの恋愛と自由を勝ち取るための戦いの物語らしい。最終的にはエグモント伯は政治犯として処刑、クレールヒェンは恋人エグモント伯を救えないことに絶望し、毒を仰いで死んでしまうらしい。

序曲が非常に劇的であり、嵐を予感させる悲劇的な雰囲気で始まり、最後は勝利の輝かしい雰囲気で終わる。ベートーヴェンのどの序曲よりも素晴らしい出来だと思う。
間に挟まれたソプラノのアリアも、メロディも美しく魅力的。エグモントの独白もあるのだが、これが曲がついていないけれども、非常に音楽的響きを持っており、まるでシェイクスピア劇を観ているかのようだった。さすが文豪と呼ばれるゲーテの作品だと思った。

全体を通して聞かれることはあまりないのかもしれないが、序曲からアリア、モノローグから最後の場面まで、美しい音楽がずっと流れている素晴らしい曲である。
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歌劇 フィデリオ [ベートーヴェン 劇音楽]


ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」全曲(2枚組)

ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」全曲(2枚組)

  • 出版社/メーカー: Brilliant Classics
  • 発売日: 2009/03/23
  • メディア: CD



評価
★★★★★☆☆☆☆☆

第一稿「レオノーレ」は管弦楽曲的側面のとても強い作品で、耳で聴いてもとても楽しめる作品だった。この最終稿「フィデリオ」もCDだけで聴いても悪くない。が、やはり歌"劇"という側面を強く打ち出している気がする。やはり歌の美しさは目立っているが、その分バックで流れる管弦楽の面白さが半減している気がする。

前にも書いたが、基本的にはオペラは観て聴いて楽しむものだと思うので、そういう意味では、この「フィデリオ」の方がすぐれているのかもしれない。

また、DVDで「フィデリオ」も観てみたくなった。
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歌劇 レオノーレ(フィデリオ第1稿) [ベートーヴェン 劇音楽]


ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」、レオノーレ全曲(4枚組)

ベートーヴェン:歌劇「フィデリオ」、レオノーレ全曲(4枚組)

  • 出版社/メーカー: Brilliant Classics
  • 発売日: 2001/12/01
  • メディア: CD



評価
★★★★★★☆☆☆☆

ベートーヴェンはオペラを一作品しか作曲していない。それが「フィデリオ」。しかしこのオペラは元々「レオノーレ」という題名だった。しかし、ベートーヴェンがこの曲を作曲するより前に、似た様な名前の作品が既に二つあったので、劇場側が題名の変更を求めたらしい。しかしベートーヴェンはこの「レオノーレ」という題名をとても気に入っていたらしい。

ちなみに、このオペラは「レオノーレ」という女性が、政治犯として捕まった夫フロレスタンを、「フィデリオ」という男性に変装し救い出すという物語。

一度、DVDでこのオペラを観たことがあるのだが、よく言われるように、確かに硬い感じの物語であると感じた。しかし、ベートーヴェンの交響曲を彷彿とさせるような音楽が終始流れており、管弦楽作品として優れているな、と感じたことをずっと覚えていた。

全体としてモーツァルトのオペラ(例えば「魔笛」)に近い雰囲気をもっている。

今回、CDでこの作品を聴いてみて、その思いを新たにした。
美しいアリアは当然のこととして、フーガ、カノン的な歌手たちのやりとりがあったり、ヴァイオリンや、吹奏楽器の綺麗なソロがあったり、非常に感動的な合唱があったり、とにかくベートーヴェン音楽の様々な側面を楽しめる。

歌劇は劇であり、やはり映像がついたもので楽しんだほうが良いとは思うが、音楽として聴いても十分聴ける素晴らしい作品である。
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