歌と踊り [モンポウ ピアノ曲]
第1番 幼い花嫁 ー カステルテルソルの踊り
★★★★★★☆☆☆☆
暖炉の前でゆったりとするかのような暖かい雰囲気で始まる。どこか悲しげなニュアンスも混じる。踊りは少しエキゾチックなメロディと愛らしいメロディが順番に何度か奏でられる。穏やかで静かな曲で、ショパンのマズルカをイメージさせる曲。
第2番 12人の騎士たち ー 宮廷のギャロップ
★★★★★★☆☆☆☆
遠くから帰ってくるひとびとを描いたかのような、少し疲れた感じの雰囲気で始まる。段々と緊張感が増して行き、踊りに入る。踊りも穏やかで優しい雰囲気の曲。
第3番 聖母の御子 ー サルダーナ
★★★★★★★☆☆☆
流れるような美しく優しいメロディで始まる。踊りに入るとかなり元気な雰囲気になり、少し不協和音も混じる。最後はかなり力強い行進曲風になり華やかに終わる。
第4番 海のほとりに ー 松明の踊り
★★★★★★☆☆☆☆
どこか懐かしい雰囲気の優しいメロディで始まる。踊り部分は若干スピード感のある楽しげなお祭りの雰囲気となっている。最後ははじめのメロディに戻りしっとりと終わる。
第5番 オリジナル
★★★★★★★☆☆☆
重々しく悲しげな雰囲気で始まる。音数がまし悲劇性を帯びてくる。踊り部分になるとまるでクリスマス・ソングのような明るく綺麗なメロディとなる。途中子守歌のような穏やかで優しいメロディを挟み再びクリスマス・ソングのようなメロディが回帰され華やかに終わる。
第6番 オリジナル
★★★★★★☆☆☆☆
この曲もかなり悲劇性を帯びて始まる。踊り部分は悲劇性を帯びたまま始まるが、だんだんと明るく元気な雰囲気となっていく。
第7番 天の恵の山 - あととり息子のリエラ
★★★★★★☆☆☆☆
安らぎに満ちたラフマニノフの緩徐楽章のような美しい旋律の歌で始まる。踊り部分は少しスピード感のある感じになる。だんだんと盛り上がっていき、最後は穏やかに終わる。
第8番 アメリアの遺言 - 貧しい農夫
★★★★★★☆☆☆☆
かなり沈痛な雰囲気の悲しげなお葬式のような曲調で始まる。踊り部分になると急に明るく元気になる。途中若干悲しみを帯びた旋律が混じる。貧しいながらも楽しく生きる農夫を描いているのか?最後は力強く終わる。
第9番 フランスへ行くうぐいす - オリジナル
★★★★★★☆☆☆☆
讃美歌のような心洗われるメロディで始まる。段々と熱を帯びてくるが基本は讃美歌的な美しいメロディに支配されている。
第10番 「聖母マリア頌歌集」より
★★★★★★☆☆☆☆
静かな祈りに満ちた雰囲気で始まる。対位法が効果的に用いられた宗教性の高い曲。
第11番 オリジナル(カタルーニャ舞曲)
★★★★★☆☆☆☆☆
ユニゾンで荘厳なメロディが奏でられて始まる。その後、神秘的な雰囲気になる。最後はおもいがけない明るく楽しげな舞曲となり終わる。
第12番 アラゴンの婦人 - 悪い知らせ
★★★★★☆☆☆☆☆
悲しみに満ちたゆったりとした曲。若干諧謔性のある不安感の強いメロディとなり終わる。
第13番 鳥の歌 - 舞曲 (ギター曲)
★★★★★☆☆☆☆☆
鳥の歌の部分は、哀愁漂う泣きのメロディで美しい。舞曲はふつう。
第14番 私が小さかった時 - オリジナル
★★★★★☆☆☆☆☆
アンニュイな雰囲気だが、クリスマスソングっぽい清らかさも感じさせる曲。踊りに入ると元気で力強くなる。
全体的に美しいメロディが目立つ曲集。
前奏曲 [モンポウ ピアノ曲]
3つのヴァリエーション [モンポウ ピアノ曲]
風景 [モンポウ ピアノ曲]
遠い祭り [モンポウ ピアノ曲]
8つの歌と踊り [モンポウ ピアノ曲]
1.
★★★★★☆☆☆☆☆
非常にゆったりとしたリラックスした若干悲しげなムードで始まり、段々と熱を帯びていき舞曲っぽくなる。
2.
★★★★★☆☆☆☆☆
とても神秘的な雰囲気で始まり、元気のよい舞曲になる。
3.
★★★★★☆☆☆☆☆
穏やかな綺麗なメロディで始まる。後半お祭りを表したような若干鄙びた雰囲気の元気な舞曲となる。
4.
★★★★★☆☆☆☆☆
すこしけだるい感じの優しいメロディで始まる。その後激しい舞曲と優しい舞曲が交互に奏される。
5.
★★★★★★☆☆☆☆
秋を感じさせるような哀愁漂うメロディで始まる。その後クリスマス・キャロルのような優しく楽しい舞曲となる。結構良い曲。
6.
★★★★★★☆☆☆☆
非常に深い悲しみを湛えたメロディで始まる。その後緊張感のある速いパッセージとなり、一瞬明るさを持った舞曲となる。その後再び緊張感がみなぎり、最後は若干の憂いを残しながらも明るく楽しげに終わる。
7.
★★★★★★☆☆☆☆
安らぎに満ちた美しい旋律で始まる。その後舞曲っぽくなったあとも、優しい雰囲気は続き若干華やかさを帯びてくる。最後はしっとり終わる。
8.
★★★★★☆☆☆☆☆
沈鬱な感じで始まる。舞曲部分になると明るく愛らしい雰囲気となり若干の憂いをおびながらも楽しげに曲は進む。曲集の最後にふさわしく堂々と終わる。
後半の曲の方がドラマティックな感じで良い。
街はずれ [モンポウ ピアノ曲]
1.道、ギタリストと老いぼれ馬
★★★★☆☆☆☆☆☆
元気に明るく始まる。道を希望を持って歩いている感じか。
その後楽しげな綺麗なメロディが流れるが、不協和音を伴った激しい部分となる。
希望を持ったメロディと激しい部分が交互に奏でられる。
最後は若干の悲しみを湛えたゆったりとした雰囲気となり神秘的に終わる。
2.ジプシー女
★★★★☆☆☆☆☆☆
①アンニュイなゆったりとした曲。
②激しい間奏部分をはさんで、少し神秘的な雰囲気となる。
3.盲目の少女
★★★★☆☆☆☆☆☆
ユニゾンでメロディが奏でられる。子供の練習曲のような雰囲気。途中から和音が加わり立体感が現れる。
4.アリストンの男
★★★★☆☆☆☆☆☆
少し怪しい雰囲気で始まり、明るく親しげな雰囲気になる。普通。
全体的に掴みどころがなく普通な感じの曲集。
子供の情景 [モンポウ ピアノ曲]
1.街路での叫び
★★★★★☆☆☆☆☆
元気に始まり、中間部はゆったりとした荘厳な調べ。再び元気になり、最後はしっとり終わる。
2.浜辺の遊び ~ 遊び
★★★★★☆☆☆☆☆
水にモノが落ちた音を模したような雰囲気で始まり、その後も浮遊感と不安的さのある雰囲気が続く。
途中再びはじめの雰囲気に戻り、その後スピード感のある混沌とした部分となる。
5.遊び
★★★★★☆☆☆☆☆
神秘的な前奏の後、ゆったりとした美しく儚げなメロディが奏でられる。不協和音が効果的に用いられておりなんとなくアンニュイな雰囲気を醸し出している。
悪くはないのだがもう一歩か。
内密な印象(内なる印象) [モンポウ ピアノ曲]
01. 哀歌Ⅰ
★★★★★★☆☆☆☆
サティに似た雰囲気の曲。ゆったりとした若干の悲しみを湛えた静謐な曲。小川洋子の初期作品をイメージさせる。
02. 哀歌Ⅱ
★★★★★★☆☆☆☆
前曲よrも若干リラックスした暖かい雰囲気で始まる。曲が進むに連れて悲しみの度合いが若干増して行く。
03. 哀歌Ⅲ
★★★★★★☆☆☆☆
前2曲よりも少し動きのある明るい雰囲気の曲。遊び疲れた子どもたちが家路につく様子を描いたような曲。
04. 哀歌Ⅰ
★★★★★☆☆☆☆☆
こちらもスピード感があるが、少し独特のリズムで押し寄せては返す波を表しているかの様な曲。
05. 悲しい鳥
★★★★★★☆☆☆☆
こちらもガラス細工のような繊細な曲。ひとつの動機が伴奏を変えたり若干音型を変えながら積み重ねられていく。
06. 小舟
★★★★★☆☆☆☆☆
水の上をゆったりとたゆたう舟を確かにイメージさせる、非常にアンニュイな感じの曲。
07. ゆりかご
★★★★★☆☆☆☆☆
題名から優しい雰囲気の曲をイメージしたのだが、左手の伴奏が結構力強い感じ。しかし同じリズムで何かを揺らしているイメージはある。メロディも結構ドラマティックで力強い。
08. 秘めごと
★★★★★☆☆☆☆☆
「タラ~タラ~」という一定の独特のリズムの上を、若干異国情緒漂う優しいメロディが奏される。非常にリラックスできる曲。
09. ジプシー
★★★★★☆☆☆☆☆
こちらも異国情緒漂うメロディだが、全曲に比べスピード感もあり開放感がある。この曲集の中では演奏時間も長く異質な雰囲気がある。
全体的にゆったりとしたリラックスした雰囲気が漂う曲集。