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組曲 ホ長調 JS. 188 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. アレグロ・モルト~モデラート~クアジ・アダージョ
★★★★★★★☆☆☆
ミドルテンポの若干懐かしげな長めの前奏の後、ピアノが和音を連続して弾きはじめ、ヴァイオリンが優しい息の長い旋律を奏でる。中間部は悲しげでゆったりとしたメロディが流れる。ピアノもアルペジオ。再び和音の連続による息の長い旋律が流れ、ピアノとヴァイオリンの情熱的なやり取りが行われ、ヴァイオリンがソロでカデンツァ的なものを弾き、。

2. アレグロ・モルト
★★★★★★★☆☆☆
前曲からアタッカで演奏される。無窮動的なエキゾチックな曲。

3. ピウ・レント・クアジ・アンダンティーノ
★★★★★★★☆☆☆
ゆったりとした三拍子のワルツ風の曲。どこか懐かしいメロディで優しい雰囲気。

4. アレグロ・ブリランテ
★★★★★★★☆☆☆
行進曲風に格好良く始まる。少しエキゾチックなあいしゅうただようゆったりとした雰囲気となる。カデンツァ風のヴァイオリン・ソロを挟み、行進曲風に戻る。

東欧風の組曲で結構格好良い曲。
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Lucia di Lammermoor 「ランメルモールのルチア」 [オペラ イタリア ドニゼッティ]


ドニゼッティ:歌劇《ランメルモールのルチア》全曲 [DVD]

ドニゼッティ:歌劇《ランメルモールのルチア》全曲 [DVD]

  • 出版社/メーカー: クリエイティヴ・コア
  • 発売日: 2008/09/24
  • メディア: DVD



ストーリー:★★★★★★☆☆☆☆
アリア  :★★★★★★☆☆☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆

ドニゼッティの、「愛の妙薬」と並んで代表作とされる作品。
主役のルチアが、自分の最愛の人との中を割かれ、政略結婚をさせられ、結婚した日に相手の夫を刺し狂ってしまった場面で歌われる「狂乱の場」が有名な作品。

全体的に、ドニゼッティ特有の甘く切ないメロディがない気がする。ルチアの「狂乱の場」は確かにソプラノの技巧的な側面を前面に出した凄まじい箇所ではあるとは思うが、メロディの魅力は薄いと思う。相手役のエルガルトのアリアは甘く、かつ力強いものが多く、この中にあっては結構心惹かれるものが多い。特に最後のルチアが死んだあとの、ほぼ一人で20分歌いっぱなしの部分は伴奏も控えめで結構良い。

このDVDでは、タイトルロールのボンファデッリがとても綺麗なので結構楽しめるが、合唱も含めやはり音楽全体としてはもう一歩。
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島はぼくらと [文学 日本 辻村深月]


島はぼくらと (講談社文庫)

島はぼくらと (講談社文庫)

  • 作者: 辻村深月
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2016/08/12
  • メディア: Kindle版



ネットなどで、オススメ辻村深月作品を調べていると、『スロウハイツの神様』と共に、必ず上位に来る作品。

瀬戸内海に浮かぶ冴島という島の、同級生の高校生四人組の青春を描いた作品。有川浩の『県庁おもてなし課』に似たような、地域蘇生の物語でもある。しかし有川浩作品が、大人の視点から見たものなのに対し、こちらは完全に子どもたちの視点から描いたものであり、しかもこういう作品にありがちな、「頑固で封建的で伝統を重んじる大人」vs「自由を求めて外へ飛び出したい子ども」という対立構造ではなく、自分たちの島、というものをとても大事にして誇りに思っている子どもたちの内面が丁寧に描かれていてとてもよかった。全四章となっており、一応子どもたち一人一人の視点から描かれているのだが、一人称的なかたりと三人称的なかたりが混じったような感じになっているので、基本的には三人称的な語りに馴染むような感じで読む進められる。

初めは結構ゆったりとした平和な雰囲気で進むのだが、段々と色々な人の状況が明らかになっていき、子どもたちの抱える問題なども徐々に見えてきて、最後はすばらしく感動的なフィナーレとなる。後半数回涙が滲んで来ている自分がいた。

ミステリー要素も若干有り、『スロウハイツの神様』に登場していた人物も登場したりして非常に面白かった。

確かに文句なく面白く、中高生にオススメ出来る作品だ。
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2つの小品 x3 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. モデラート・マエストーソ 変ホ長調 JS. 132
★★★★★☆☆☆☆☆
題名通り、ゆったりとした堂々とした曲。

2. 間奏とマエストーソ ハ短調
★★★★★☆☆☆☆☆
郷愁を誘うゆったりとしたピアノで始まる。その後静かなヴァイオリンが流れる。普通。

1. レント 変ホ長調 JS. 76
★★★★★★☆☆☆☆
すすり泣くようなヴァイオリンで始まり、それを慰めるかのような優しいピアノが入る。ヴァイオリンが悲しみの理由を静かに語りだし、ピアノが静かにそれを頷きながら聞いてあげている、という感じの曲。

2. アレグレット 変ホ長調 JS. 22
★★★★★☆☆☆☆☆
開放感のある伸びやかな曲。

1. アレグレット ハ長調 JS. 19
★★★★☆☆☆☆☆☆
楽しそうな感じのヴァイオリンの重音奏法で奏でられる曲。もう一歩か。

2. ワルツのテンポで イ長調 
★★★★★☆☆☆☆☆
優雅で優美な愛らしいワルツ。数十秒の短い曲。

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組曲 ニ短調 JS. 187 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. ウン・ポコ・アダージョ ~ アンダンテ
★★★★★★☆☆☆☆
暗く重いピアノによる前奏で始まり、すすり泣くようなヴァイオリンが入ってくる。とにかく暗い。途中ピッチカートを響かせながら弦を弾いている場面があるのだが、どうやって弾いているんだろうか?

2. ヴィヴァーチェ
★★★★★★☆☆☆☆
明るく開放感に満ちた曲。子供たちが楽しそうに遊び回っている様子を描いたような愛らしい作品。

3. アンダンティーノ
★★★★★★☆☆☆☆
牧歌的な美しい旋律の曲。心が穏やかになる。

4. ヴィヴァチッシモ
★★★★★★☆☆☆☆
軽やかなはねた感じの曲。小さい動物たちがはねたり飛んだりしている様子を表しているかのような可愛らしい作品。

5. モデラート
★★★★★☆☆☆☆☆
若干つかみどころのないミドルテンポの曲。

6. クアジ・プレスト
★★★★★★☆☆☆☆
少し緊迫した感じで始まる。幻想的で緊張感のあるスピード感のある曲。
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ヴァイオリンとピアノ 小品 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. スケルツィーノ ヘ長調 JS. 78
★★★★★★☆☆☆☆
堂々としているがどことなく郷愁を誘うメロディが転調されながらひたすら繰り返される。

2. アンダンテ・エレジアーコ 
★★★★★★★☆☆☆
ピアノの静かな憂鬱そうな前奏で始まる。そのまま悲しげな旋律がヴァイオリンによって奏でられる。中間部若干明るい雰囲気になるが、再び悲しげな雰囲気に戻りそのまま終わる。

3. アンダンテ・カンタービレ ト長調 JS. 33
★★★★★★★☆☆☆
流れるようなピアノ伴奏に乗って、美しく伸びやかなメロディが奏でられる。メンデルスゾーンの無言歌集をヴァイオリン編曲したと言ってもわからないくらい優美で美しい曲。

4. ソナタ・アレグロ 提示部 ロ短調 JS. 90
★★★★★★☆☆☆☆
悲痛なメロディをヴァイオリンが奏でて始まる。ピアノも入ってきて悲しげな雰囲気のまま曲は進む。
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ミュージカル カラフル @世田谷パブリックシアター [舞台]

世田谷パブリックシアターで現在公演中の、ミュージカル『カラフル』を長男と観劇してきた。

直前に原作を読んでいただけあり、原作とミュージカルの比較等も出来かなり楽しめた。

主役の小林真を演じたのは、鈴木福という子役としてブレイクした役者。どっちかというとぽっちゃりタイプで、私のなかの「小林真」はもう少しやせ型でオタクっぽい感じだったので、ちょっとイメージが違った。

原作と違う部分として、親友の早乙女くんと買い物に行く場面があったのだが、ここが、アナログの良さを訴えるような場面があり、コロナ禍を経て、生の良さというか人間と人間の生のふれあいこそが人の心と心のふれあいにつながるんだ、ということを訴えているようで良い演出だと思った。

公演後、脚本・作詞・演出の小林香さんとのトーク・イベントがあり、色々な話を聞けてよかった。
芸術監督の白井晃さんが、「世田谷パブリックシアターは、心の病院でありたい」と言っているという言葉が聞けて、演劇とか芸術というものが人々にとって心を癒すものであってほしいと改めて思った。

久しぶりに世田谷パブリックシアターに入ったが、やはり良い劇場だと思った。
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カラフル [文学 日本 森絵都]


カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)

  • 作者: 森 絵都
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2020/04/17
  • メディア: Kindle版



名作と呼ばれ、小中学生の推薦図書として多く取り上げられる作品。一度は読んでおきたいなあと思いながらも今まで読まずに来た。

今日、この作品のミュージカルを見に行くので、せっかくなので予習してからと思い、図書館で借りて読んだ。

ある罪を犯して死んでしまった魂が、輪廻のサイクルに戻してもらうために、自殺してしまった少年の体を蘇らせ、その中に入り込んで自分がどのような罪を犯したのかを思い出す、というストーリー。

あらすじだけ見ると正直あまり面白くなさそうだし、はじめはあまり引き込まれず淡々と読んでいた。
自殺してしまった少年の家族や学校での状況は確かにひどいものだった。しかし、実際色々な経験をする中で、少年が見えていなかったであろう真実が色々と見えてくる。

少年の心の成長物語を、一度死なせ、面白い形で新たに体験させるという画期的な試みを持った作品。
圧倒的なおもしろさか、というとそうでもないが、確かにじんわり心にしみる作品ではある。
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ヴァイオリンとピアノ 5つの小品 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. アレグレット ト長調 JS. 86
★★★★★★★★☆☆
哀愁漂う何ともいえない下降していくメロディが心に残る。ピアノも同じメロディを奏でる。非常に美しい伴奏。ピアノがメロディを弾いて始まる、中間部の重く情念的な雰囲気も綺麗。最初の下降気味のメロディに戻って美しく終わる。

隠れた名曲。

2. テンポ・ディ・ヴァルス ロ短調 JS. 89
★★★★★★★☆☆☆
こちらも哀愁漂うメロディが静かに奏でられて始まる。段々と光が差していくような感じではあるが、基本は悲しげ。中間部は明るく開放的。後半もある程度明るく進むが、最後は少し悲しげに終わる。

3. マズルカ イ長調 JS. 4
★★★★★★☆☆☆☆
明るく短い舞踏曲。リズムが面白い。

4. アンダンテ・モルト ハ長調 JS. 49
★★★★★★★☆☆☆
流れるようなアルペジオの伴奏の上をしっとりかつゆったりとしたメロディが優美に奏でられる。中間部は若干悲しげで哀愁漂うメロディ。段々と盛り上がって行き、最後はゆっくりと静かに消え入るように終わる。

5. 朝の歌 イ長調 JS. 3
★★★★★★☆☆☆☆
静かにゆったりと始まり、鳥の声を模したかのようなヴァイオリンが入り、軽やかな主題が穏やかに奏でられる。少し動きが出始め明るくなっていく。最後は静かに終わる。

全体的にメロディが綺麗で良い曲が多い。
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ヴァイオリンとピアノ小品 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. Moderato ~ Presto in A minor JS7
★★★★★★☆☆☆☆
静かに始まり、エキゾチックな舞曲風な感じとなる。はじめの主題を挟み、明るい舞曲が入り、ヴァイオリンとカデンツァ的な箇所が来る。最後は静かな主題に戻りしっとりと終わる。

2. Menuetto in E Minor JS67
★★★★★☆☆☆☆☆
悲しげな旋律で始まる。なんとなくつまずきそうな感じのリズム。中盤はすこし盛り上がる。後半再び物悲しくなり終わる。

3. Andantino in A minor JS8
★★★★★★☆☆☆☆
ヴァイオリンが優美なメロディを奏でながら曲は始まる。ピアノが流れるような伴奏をつける。中間部は民謡風のゆったりとしたメロディが流れ穏やかになる。最後は優美なメロディがながれ終わる。
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Violin Sonata In D Major [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. Sonata in D major
★★★★★★☆☆☆☆
非常に古典的な端正なピアノ伴奏で始まり、第一主題は明るく溌剌とした感じ。第二主題は少しゆったりとした小川の流れをイメージさせる旋律。展開部は様々な旋律が次々と流れる。最終的には明るい第一主題に戻り、最後は堂々と終わる。
10分近い大作。

2. Andante Grazioso in D Major JS35
★★★★★★☆☆☆☆
牧歌的で穏やかな曲。

3. Menuetto in D minor
★★★★★★☆☆☆☆
物悲しい旋律を持った2分弱の静かなワルツ。
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Violin Sonata In A Minor JS. 177 [シベリウス 室内楽曲]


The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1. Un Poco lento - Piu mosson quasi presto
★★★★★★☆☆☆☆
前奏的なものがなくいきなりヴァイオリンとピアノが入ってくる。結構物悲しく綺麗なメロディ。第二主題は一転して明るく元気で快活な雰囲気となる。ヴァイオリンがとてお優美。段々とエキゾチックなメロディとなっていく。第一主題・第二主題が繰り返された後、少し哀愁漂うなめらかな展開部となる。そのまま力強く終わる。

2. Andantino
★★★★★★☆☆☆☆
ピアノの少し転びそうな感じのリズムの前奏で始まり、悲しげで少しエキゾチックなメロディがヴァイオリンによって奏でられる。すこしずつ明るい雰囲気になっていき、流れるような美しいメロディとなる。最後は物悲しく終わる。

3. Tempo di Menuetto
★★★★★★☆☆☆☆
悲しげなワルツ。中盤は少し明るくなるが、最後は物悲しく終わる。

4. Rondo Presto
★★★★★★☆☆☆☆
元気でスピード感のある最終楽章。雰囲気がコロコロと変わりながら進んでいく。

全体的にエキゾチックで物悲しい感じ。特徴的なところがないと言われればその通りだと思うが、普通に良い曲だと思う。
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月の光 [文学 日本 安房直子 た行]


夢の果て: 安房直子十七の物語

夢の果て: 安房直子十七の物語

  • 出版社/メーカー: 瑞雲舎
  • 発売日: 2005/12/10
  • メディア: 単行本



病気で長いあいだ入院している少女がいる。

ある日彼女に小包みが届く。差出人のところには「月の光」としか書いてない。
中には、色とりどりの糸の束と糸巻きのような道具と銀の編み棒。

これは「リリヤン」というものを作るためのものだと少女はすぐに気がつく。リリヤンとは簡単に編める一本の棒。

さっそく編み始めると、看護師さんに、細かい仕事は体に毒だからと止められてしまう。

そこでみんなが寝静まった夜、月の光でリリヤンをあむ。数ヶ月過ぎて5m近くなった頃、「おいで、おいで」と誰かに呼ばれる。窓から外を見ると月の光がさしており、窓の下には白く美しい若者がいる。

窓にリリヤンをくくりつけ、ひもをつたって下へおり、少女と若者は二人で走っていき、月が沈む頃ふたりは消えてしまう。

幻想的で美しくも儚く悲しい話。
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つきよに [文学 日本 安房直子]


つきよに [教科書にでてくる日本の名作童話(第1期)]

つきよに [教科書にでてくる日本の名作童話(第1期)]

  • 出版社/メーカー: 岩崎書店
  • 発売日: 1995/04/20
  • メディア: 単行本




おそらくこの本でしか読めない作品。
何故こういった良作が絶版になってしまうのかよくわからない。

つきよに、ねずみのこどもがふしぎなものを拾う。白くて四角くていい匂いのするもの。
家に持って帰るとおやねずみが「これは、せっけんというものですよ」と教えてくれる。

部屋の真ん中におくと、部屋が花の香りでいっぱいになる。
すこし使って手と顔を洗うとみんなもいい匂いになる。

幸せな気持ちになって窓の月をみんなで見る。

数ページしかない作品だが、心がほっこりする良い話。
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夏の庭 [文学 日本 Modern]


夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

  • 作者: 香樹実, 湯本
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1994/03/01
  • メディア: 文庫



なんでこの本を読むことになったのか。よくわからない。
ネットで、オススメ現代小説みたいなものをみていたら必ず出てくる作品だったのか。
まあ、とにかく、毎年新潮文庫夏の100冊に入っているし、一度読んでみても良いかな、と思い図書館で借りて読んでみた。

初めは結構ゆっくりとした展開。
小六の仲良し三人組、デブの山下、眼鏡でじゃっかん頭は悪いが運動神経は良い河辺、語り手である、恐らく頭はそこそこ良く、運動神経もそこそこ良く、ある程度何でも無難にこなす木山。山下のおばあさんがなくなり、葬式に出た山下と話しているうちに、「死」とは何か、ということを三人が考え始め、目の前で「死」というものを見てみようということになり、近所に住む死にそうなおじいさんが死なないかと見張り始まる。

結構見張っていることがバレ、掃除させられたり、ゴミ出しをさせらりたり、庭の雑草抜きをさせられたりするのだが、そのうちおじいさんと子どもたちに心の交流が生まれ・・・。という話。

正直そこまで期待していなかったし、とちゅう若干ダレた部分もなくはないが、お互いの心の距離が縮まってからの話の展開はスピーディーで面白く、最後の死の場面、さらにその後の三人の爽やかな旅立ちは若干感動した。

藤岡陽子作品のような圧倒的な感動や、小川洋子作品のような読後も考えさせられ心が穏やかになる、といった感じはないが、確かに小学校の高学年くらいの子が読むと色々考えさせられる作品なのかもしれない。
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スカラムーシュ Op.71 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



第一幕
01番 レント・アッサイ
★★★★★★☆☆☆☆
森の中、鳥の声が聞こえてくる、といった趣の短い曲。少し不穏な空気が流れ出して終わる。

02番 レント・アッサイ続き
★★★★★☆☆☆☆☆
その不穏な空気が段々と明るくなっていく。30秒弱の曲。

03番 レント・アッサイ続き
★★★★★★☆☆☆☆
妖精たちが静かに話し合いをしている感じ。浮遊感があり、不思議な雰囲気の曲。結構間を意識したゆったりとした静かな曲。

04番 テンポ・ディ・ボレロ
★★★★★★☆☆☆☆
オーボエの音が印象的な牧歌的な曲。たまに鳴るタンバリンの音がエキゾチックな雰囲気を作り出している。

05番 テンポ・ディ・ボレロ続き
★★★★★☆☆☆☆☆
少し不穏な空気で始まり、フルートとヴィオラ?の掛け合いとなる。その後も各楽器が短いパッセージを弾き対話的に音楽は進んでいく。中間部は幻想的な浮遊感のある雰囲気。後半は若干不穏な雰囲気になり、ピアノの低音が鳴り響く場面もある。最後は堂々と荘厳に終わる。7分近い大作。

06番 テンポ・ディ・ワルツ
★★★★★★★☆☆☆
美しい朝の爽快さを表したかのような曲。後半スピードが上がる。

07番 ポコ・モデラート
★★★★★★☆☆☆☆
前曲からアタッカで入る。躍動感のある30秒強の曲。

08番 ポコ・モデラート続き
★★★★★★☆☆☆☆
段々とゆったりとした感じになり、物悲しい雰囲気が流れる。

09番 テンポ・ディ・ワルツ
★★★★★☆☆☆☆☆
急速に始まり、段々とゆったりとしてくる。30秒強の曲。

10番 アダージョ~アレグロ~モルト・トランクイッロ
★★★★★★☆☆☆☆
物悲しい雰囲気で始まり、そのまま息の長い悲しげな旋律が奏でられる。途中少し力強い雰囲気となる。最後は静かに終わる。

第二幕
11番 メノ・トランクイッロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
弦のピチカートによる20秒足らずの曲。

12番 アレグレット
★★★★☆☆☆☆☆☆
少し優雅な20秒足らずの曲。

13番 アンダンティーノ
★★★★★★★☆☆☆
優雅なワルツ。1分半ほどの曲だがかなり綺麗な曲、

14番 アレグレット
★★★★☆☆☆☆☆☆
短い20秒足らずの曲。

15番 アレグレット続き
★★★★★★☆☆☆☆
少し力強い始まり。その後ゆったりとした優雅な雰囲気になる。

16番 トランクイッロ・アッサイ(フルートソロ)
★★★★★★☆☆☆☆
前曲と同じメロディで始まる。その後弦が幻想的な雰囲気を作り出し、前曲に似たメロディをフルートが奏でる。穏やかで心休まる美しい曲。

17番 アダージョ~モデラート~アレグロ・モデラート
★★★★★☆☆☆☆☆
浮遊感のある、どこかの森に迷い込んだかのような始まり。途中少しだけ盛り上がる瞬間はあるが、とにかく静かにゆったりとどこか不安げな感じで進む。7分近い曲で若干飽きる。

18番 アレグレット~アレグロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
前曲からアタッカでそのまま入る。不穏な雰囲気。

19番 アレグロ続き
★★★☆☆☆☆☆☆☆
前曲同様不穏な感じ。

20番 アンダンテ~レント・アッサイ~アンダンティーノ
★★★★★★☆☆☆☆
朝の爽やかな感じで始まる。森の中を描いた感じのもやっとした雰囲気で半分位終わる。
中盤から高貴な雰囲気になり、続いてエキゾチックな感じになる。最後は静かに終わる。

21番 グラーヴェ・アッサイ
★★★★☆☆☆☆☆☆
もやっとした感じ。

全体的にもやっとした感じでつかみどころのない曲が多い気がする。
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ペレアスとメリザンド 演奏会用組曲 Op. 46 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



ドビュッシーのオペラでも有名なメーテルリンク原作の作品。
フォーレやシェーンベルクも音楽をつけており、なにかしら作曲家を刺激するものを持っているのであろう。

01番 城門にて
★★★★★★★★☆☆
堂々としていて壮大な雰囲気を持っていてメロディも美しい名曲。

02番 メリザンド
★★★★★★★☆☆☆
もやっとした感じで始まる。少し物悲しいメロディがオーボエによって静かにゆったりと奏でられる。途中の弦とオーボエのやり取りも美しい。

02番-a 海辺にて
★★★★★☆☆☆☆☆
こちらも、もやっとした雰囲気で始まる。段々とおどろおどろしい雰囲気となっていく。弦がビームのような音を出す。

03番 庭園の噴水のそばで
★★★★★★☆☆☆☆
少し明るく軽快な雰囲気。若干エキゾチックなメロディで弦のピッチカートの伴奏が印象的。途中若干優雅な雰囲気になり、後半盛り上がって終わる。

04番 目の不自由な三姉妹
★★★★★★☆☆☆☆
ティンパニーの激しい音で始まるが、オーボエののどかな音が鳴り渡り、一気にトーンダウンする。
少し悲しげなしかし勇気づけるようなメロディが奏でられる。元は歌曲だけに結構綺麗。

05番 パストラーレ
★★★★★★☆☆☆☆
弦のピッチカートの伴奏に乗って、のどかで牧歌的なメロディが流れる。平和な雰囲気の曲。

06番 糸を紡ぐメリザンド
★★★★★★☆☆☆☆
少し不安げな悲しいメロディの曲。

07番 幕間
★★★★★★★☆☆☆
明るく楽しげで前向きな曲。最後は壮大に終わる。

08番 メリザンドの死
★★★★★★☆☆☆☆
ゆっくりとした悲しげな雰囲気の曲。この劇音楽の中で一番長く5分以上ある。

そんなに劇付随音楽と変わらない。
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ペルシャザールの饗宴 演奏会用組曲 Op.51 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD




1. (01番) 東洋風の行列
★★★★★★☆☆☆☆
エキゾチックな力強い行進曲風の曲。期待感に満ちた始まり。

2. 孤独 アンダンテ
★★★★★★☆☆☆☆
静かな内省的な曲。メロディは美しい。

3. (02番) a プレリュード:ノクターン、アンダンティーノ
★★★★★★☆☆☆☆
静かなまさにノクターン(夜の音楽)という感じの始まり。フルートの東洋的な響きが綺麗。


4. ガドラの踊り
★★★★★★☆☆☆☆
エキゾチックなメロディの息の長い旋律を持った曲。段々と美しいワルツになっていく。

全体的に悪くない。
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鳥の言葉 結婚行進曲 JS. 62 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



評価
★★★☆☆☆☆☆☆☆
色々な音がなっているだけという感じの曲。
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白鳥姫 演奏会用組曲 Op.54 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



1. 孔雀 アダージョ~アレグロ・コモド
★★★★★★☆☆☆☆
鳥の鳴き声のようなファンファーレで始まり、優雅な美しいメロディが優しく奏でられる。非常に優美で優雅。同じリズムがひたすら繰り返される。弦のベース音が終始響き渡っており結構印象的。

2. ハープ ラルゴ
★★★★★☆☆☆☆☆
ポツポツとしたハープの音で始まり、フルートの東洋風のメロディが入ってくる。非常に幻想的。
途中ハープの流れるようなソロとなる。最後は幻想的に終わる。

3. バラを持った乙女たち レント・アッサイ
★★★★★★★☆☆☆
悲しげな旋律で始まる。「悲しきワルツ」若干似た雰囲気がある曲。

4. 聞いて、コマドリが謳っている ヴィヴァーチェ
★★★★★★☆☆☆☆
少し暗い雰囲気の中に開放感がある感じで始まる。鳥の声がところどころで聞こえる。伸びやかな旋律が流れ始め、森の中の草原をイメージさせる曲調となる。最後はすこし緊張感がある雰囲気となり、暗く終わる。

5. 王子はひとり アンダンテ・ソステナート
★★★★★☆☆☆☆☆
おどろおどろしく悲劇的に始まる。重々しく悲劇的な雰囲気が支配した曲。

6. 白鳥姫と王子 アレグレット
★★★★★★☆☆☆☆
牧歌的なファンファーレの後、平和な静かなメロディが流れる。優雅なワルツ的な感じ。最後は静かに穏やかに終わる。

7. 賛歌 ラルゴ
★★★★★★☆☆☆☆
分厚い弦の音で始まる。非常に清廉な雰囲気。天上の音楽。

演奏会用に曲を厳選してあるだけあり、締まった感じでとても良い。
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小さい金の針 [文学 日本 安房直子 た行]


春の窓 安房直子ファンタジスタ (講談社X文庫)

春の窓 安房直子ファンタジスタ (講談社X文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/11/04
  • メディア: 文庫



日暮れの海の物語

日暮れの海の物語

  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2023/07/23
  • メディア: 単行本



お嫁に来るときに持ってきた、裁縫道具が入ったバスケットを大切にしているおばあさん。裁縫が大好きなおばあさんは裁縫が終わるといつも針さしに刺さった針を数えていた。

小さい針がひいふうみい
大きい針がひいふうみい

ある日、金の針がその針さしに刺さっていた。びっくりしたがそのままにしていると、ある日ねずみの奥さんのものだということがわかる。ねずみは遠くへ引越しするために家族12匹分のくつを縫っているのだという。遂に12足の靴が完成し、針さしに針を刺させてくれたお礼としてねずみはその金の針をプレゼントしてくれた。

おばあさんがその針を使ってみると、ミシンよりも速く縫えてしまう。せっかくなので普段あまり縫わないカーテンを縫う。どんどんぬえてしまうので家中白いカーテンだらけになってしまう。

ある晩おばあさんが目を覚ますとそこは森の中。ねずみの一家とそこで出会う。そこでねずみ一家とトランプ遊びをして次の日目を覚ますと、自分の家に。トランプが一枚あり、裏を見ると「やっぱり金の針を返してください」とある。


ちょっと不思議な愛らしいお話。若干Beatrix Potter的な雰囲気がある。
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英語は10000時間でモノになる [その他 本]


英語は10000時間でモノになる ~ハードワークで挫折しない「日本語断ち」の実践法~

英語は10000時間でモノになる ~ハードワークで挫折しない「日本語断ち」の実践法~

  • 作者: 橋本 大也
  • 出版社/メーカー: 技術評論社
  • 発売日: 2023/04/20
  • メディア: Kindle版



図書館の新刊コーナーで見つけた本。

英語の本を多読し、その書評を英語で書き、ネットの添削サイトやAIを使って英語をブラッシュアップさせ、日々英語で考え、英語のNEWSを聞くなどし、英語に触れる機会を増やし、頭を英語回路にしようというもの。

「聞き流すだけで英語が身につく」などと謳っているどっかのインチキ英語教材とは違いかなり説得力がある本。本気で英語を身に付けようと思っている人には確かにおすすめだが、正直自分はここまでやりたくない。

この人、2022年には140冊を洋書で読んだ、とあるが、普通に日本語でも140冊読める人は少ない。かなりスピードを持って読める私でも簡単な児童書などを混ぜないと100冊は越えられない。

まあ、どういう類の本を読むかにもよるのであろう。

それなりに参考になった。
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ふたりのイーダ [文学 日本 松谷みよ子 直樹とゆう子]


松谷みよ子の本 (第3巻) 直樹とゆう子の物語

松谷みよ子の本 (第3巻) 直樹とゆう子の物語

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1995/12/13
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




ふたりのイーダ (講談社青い鳥文庫 6-6)

ふたりのイーダ (講談社青い鳥文庫 6-6)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1980/11/10
  • メディア: 新書




『松谷みよ子の本』全10巻で未読だった巻。この『直樹とゆう子の物語』全5巻を読みたくてこの全集を買ったようなものだった。なぜかこのシリーズの本は絶版になっているものが多く、さらに講談社と偕成社で出版社が分かれてしまっているのでキレイに揃わない。

分厚い本なのでなかなか気軽に読めず、ここまで来てしまったが、遂に第一巻『ふたりのイーダ』を読み始め、3日で読み終えた。

はじまりは結構平和な感じで始まる。シングルマザーと直樹とゆう子という二人の子どもがお母さんの実家に預けられそこで不思議な体験をし、広島の原爆について知る、という話。

若干ミステリー的な要素もあるし、さすが松谷みよ子という感じの物語のおもしろさもあるし、民話から引っ張ってきたエピソードも入ってくるし、かなり世界に引き込まれる本。
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クリスチャン二世 組曲版 Op.27 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



シベリウス自身が編曲した組曲。
1. (05番) ノクターン
★★★★★☆☆☆☆☆
静かな優しい前奏の後、弦の揺れる伴奏の上を哀愁漂う美しいメロディが流れる。中間部はなんとなく音楽がなっている感じで若干飽きる。タンバリンも鳴り始め力強く壮大になった後、静かになり終わる。

2. (01番) エレジー 
★★★★★★☆☆☆☆
幻想的な美しい雰囲気で始まる。弦の低い音を合図にするかのように若干悲しげな苦しげな雰囲気となっていく。段々と霧が晴れていくように明るくなっていくが、再びモヤが掛かりだし最後は静かに終わる。

3. (02番) ミュゼット
★★★★★★☆☆☆☆
もやっとしたファンファーレの後、快活なメロディが管楽器により元気に奏される。朝が来たことを告げているような感じの曲。管楽器が次々に哀愁漂うメロディを奏で合う中間部分も綺麗。最初の主題に戻り元気に終わる。管楽器が大活躍する曲。

4. (06番) セレナード 
★★★★★★☆☆☆☆
牧歌的に始まり、牧歌的に終わる曲。途中ファンファーレがなったり、後期になったり色々な雰囲気を楽しめる。

5. (07番) バラード
★★★★★★☆☆☆☆
力強い悲壮感漂う雰囲気で始まる。スピード感のあるメロディと堂々としたメロディのせめぎあいがずっと続き、最後は格好良く終わる。


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ペルシャザールの饗宴 オリジナル劇音楽 JS. 48 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



第一幕
01番 アラ・マルチア
★★★★★★☆☆☆☆
エキゾチックな力強い行進曲風の曲。期待感に満ちた始まり。

第二幕
02番 a プレリュード:ノクターン、アンダンティーノ
★★★★★★☆☆☆☆
静かなまさにノクターン(夜の音楽)という感じの始まり。フルートの東洋的な響きが綺麗。

02番 b ユダヤ人の少女の歌「バビロン川のほとりに」
★★★★★★☆☆☆☆
広がりのある美しい伴奏に乗って静かにメゾ・ソプラノが美しく伸びやかなメロディを歌う。

第三幕
03番 アレグレット
★★★★★☆☆☆☆☆
心躍るようなエキゾチックな激しい曲。

04番 生の踊り
★★★★★★☆☆☆☆
短いが美しいワルツ。

05番 死の踊り
★★★★★★☆☆☆☆
暗く重いワルツ。前曲との対比が面白い。

06番 生の踊り:ゆっくりと
★★★★★☆☆☆☆☆
04と基本同じ曲。

第四幕
07番 テンポ・ソステヌート
★★★★★★★☆☆☆
シベリウスの特徴がよく出た、悲しくも美しい劇的な曲。最後はゆったりと静かに終わる。

08番 アレグロ
★★★★★☆☆☆☆☆
快活な始まり。若干不穏な空気が漂っている。

09番 生の踊り(抜粋)
★★★★★★☆☆☆☆
明るく美しい舞曲。04と同じ?

10番 死の踊り
★★★★★☆☆☆☆☆
05と同じ曲。

エキゾチックなメロディに彩られた悪くない曲。
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茶寮かみくらの偽花嫁 [文学 日本 Modern]


茶寮かみくらの偽花嫁 (角川文庫)

茶寮かみくらの偽花嫁 (角川文庫)

  • 作者: あさば みゆき
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2021/01/22
  • メディア: Kindle版



図書館をぶらぶら歩いていたら偶然見つけた本。

ポプラキミノベルで、長男が大好きなシリーズ『歴史ゴーストバスターズ』の著者。息子にと思って借りたが、1ページ目を読んで「つまんなそう」といい読むのをやめてしまった。

正直自分もあまり読む気がなかったのだが、ちょうど昨日飲み会で、飲み会の帰りは相当軽い感じの本じゃないと読めないので、この本を持っていった。

『歴史ゴーストバスターズ』と『不思議古書店』を足して2.5で割った感じの作品。主人公大島小鳥がとても純粋で読んでいて気持ちが良い。さらに彼女と偽装結婚?する坂頼兼も、あっちの世界とこっちの世界をつなぐ危ない感じの人間ではあるが根が優しいのでこちらも安心して読める。

主人公の心の成長物語でもあり、結構楽しく読めた。
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小さいやさしい右手 [文学 日本 安房直子 た行]


北風のわすれたハンカチ (偕成社文庫)

北風のわすれたハンカチ (偕成社文庫)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2015/01/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)




なくしてしまった魔法の時間 (安房直子コレクション)

なくしてしまった魔法の時間 (安房直子コレクション)

  • 作者: 直子, 安房
  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2004/03/01
  • メディア: 単行本




ある森にまものの子どもが住んでいた。おまじないをして右手をひらくと、ほしいものが何でも手の中に入ってくるというまほうを覚えたばかりだった。

この森の入口に母親とふたりの娘が住んでいた。母親は娘ふたりに「ウサギにたべさせる草を刈っておいで。でも草が、かごいっぱいになるまでは、かえってきちゃいけないよ。」といって毎日森に出していた。上のむすめには白パンとよく切れる鎌を、下のむすめには黒パンとさびた鎌を。なぜなら妹は継子だったから。

二人の娘は毎朝そろって出かけるが、鎌がさびている妹はいつも遅くなってから帰ることに・・・。

これを見かねたまもののこどもは、妹むすめにお菓子をあげて、素晴らしい鎌を毎日貸してあげることに。

こうして毎日早く帰れるようになり機嫌よく過ごしていた妹むすめの様子を怪訝に思った母親が姉むすめに聞くと、まものが彼女を助けていることを知る。次の日母親は出かけて言って、むすめに似た声でまものの手を出させ、その右手を切り落としてしまう。

妹むすめに切られてしまったと思い込んだまものは復讐を近い20年間過ごす。
ようやく復讐しに森を抜けていったところ、成長してしまった妹むすめは見つけられない。疲れきっていたところ、お菓子の良い匂い。その匂いに誘われて入っていった家で、まものの子どもはおいしいお菓子をもらう。しかしくれた女性は、妹むすめ。彼女から真実を聞かされどうしようもない気持ちになるが、「ゆるす」ということを知る。涙を流し、ゆるす、ということを知ったまものは、人間にその姿を見られてしまったこともあり、一人前のまものになれない。

何年かたち、森からひとりの白い若者が出てくる・・・。

昔話をアレンジし、非常に感動的なストーリーに仕立て上げた作品。残酷さの中に、優しさが散りばめられている。


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テンペスト JS.182 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



シェイクスピア原作の作品。ベートーヴェンやチャイコフスキーも音楽化しており、(ベートーヴェンは微妙だが・・・)こちらも音楽家を刺激する作品なのだろう。

01番 序曲:船が逆巻く波に飲み込まれる。
★★★★★★☆☆☆☆
題名通りの曲。かなり荒れ狂う波をうまく表していると思う。劇が行われている中でのBGMだからなのだろうが、若干長い。最後は嵐が収まり穏やかになり静かに終わる。

第一幕
02番 ミランダは眠りに想う
★★★★★★☆☆☆☆
バロック的な響きを持った幻想的な始まり。ハルモニウムとハープの音の絡みがとても綺麗。

03番 エアリエルが飛んでいる
★★★★☆☆☆☆☆☆
20秒程度の曲。

04番 風の合唱
★★★★★★☆☆☆☆
確かに風がそよいでいるような雰囲気。シベリウスは非常に描写的な音楽がうまいと思う。

05番 エアリエルを急ぎ去らせる
★★★★★☆☆☆☆☆
おどろおどろしい20秒程度の曲。

06番 エアリエルの第一の歌「きらめく砂浜を訪れて」
★★★★★★☆☆☆☆
牧歌的な美しい前奏で始まる。優美な伴奏に乗って美しい合唱がボカリーズで歌う。
ティンパニーの音が鳴り響き、半音階的な若干不安定なメロディをメゾ・ソプラノが歌う。

07番 エアリエルの第二の歌「深い水底にあなたの父上は眠る」
★★★★★☆☆☆☆☆
おどろおどろしい短い前奏の後、暗く重いメロディをメゾ・ソプラノが歌う。

第二幕
08番 間奏曲 プロスペロー
★★★★★★★☆☆☆
悲しげな旋律で始まる。段々と明るくなりはじめ、壮大な雰囲気となっていく。管楽器の牧歌的でありながらもどこか英雄的なメロディが綺麗で心に残る。最後はしっとりと終わる。

09番 樫の木 エアリエルはフルートを吹く
★★★★★☆☆☆☆☆
夜の暗闇の中を、不気味な動物の鳴き声が鳴り響いているような感じ。幻想的で不安感の強いメロディ。

10番 エアリエルの第三の歌「ここで鼾をかいて寝ていると」
★★★★★☆☆☆☆☆
優しく繊細な前奏で始まる。語りかけるような諭すようなメロディ。「寝ているといたずらされるから起きろ!」と歌っているらしい。

11番 間奏曲 キャリバン
★★★★★★☆☆☆☆
悪い妖精のテーマらしく悪い感じが良く出ている。

12番 ステファノーの歌「二度と海へは行くものか」
★★★★★☆☆☆☆☆
バリトンが力強く叫ぶように歌う。

13番 キャリバンの歌「くたばれプロスペロー」
★★★★★☆☆☆☆☆
悪い感じがよく出ている酔っ払っているかのような歌。

第三幕
14番 間奏曲 ミランダ
★★★★★★☆☆☆☆
美しく流麗な曲。

15番 ユモレスク
★★★★☆☆☆☆☆☆
行進曲風の曲。

16番 カノン 「馬鹿にしてやろう、のぞいてやろう」
★★★★★☆☆☆☆☆
妖精たちの「いたずらしたやろう」とセリフがカノンで楽しく歌われる。後半は歌がなくなり優雅になる。

17番 アントニオ 異様な人物の踊り
★★★★★★☆☆☆☆
劇的な始まり、弦のこするような音が不穏な雰囲気を醸し出している。段々と東洋風のメロディが流れ始めスピードもあがっていく。

18番 エアリエルはハービーのように
★★★★★☆☆☆☆☆
お祭りの始まりを告げるかのようなファンファーレ的なものが流れた後、一気に暗くなり、幻想的な雰囲気に包まれる。

19番 異様な人々は踊りさる
★★★★★★☆☆☆☆
明るく軽快で楽しげな曲。

第四幕
20番 間奏曲 アロンソは嘆く
★★★★★☆☆☆☆☆
静かな幻想的な始まり。そのまま静かに終わる。

21番 エアリエルが飛んでいる
★★★★☆☆☆☆☆☆
ディズニー映画の始まりのような曲。20秒程度。

22番 エアリエルの第四の歌「口を開くやいなや」
★★★★★★☆☆☆☆
物悲しい息の長い旋律の曲。1分弱の短い曲。

23番 虹
★★★★★☆☆☆☆☆
不穏な静かな雰囲気で始まる。そのままもやっと終わる。

24番 イリスのメロドラマ
★★★★★☆☆☆☆☆
三拍子のエキゾチックなメロディの曲。

25番 ジュノーの歌「名誉や富」
★★★★★★☆☆☆☆
大地に感謝を捧げる、少し哀愁漂う感動的なナンバー。

26番 水の精たちの踊り
★★★★★★★☆☆☆
優雅な三拍子で始まる。同じようなメロディが短調で悲しげに奏された後、明るさを取り戻し優雅になる。シベリウスらしい美しいワルツ。

27番 刈り取り夫たちの踊り
★★★★★☆☆☆☆☆
一転して軽快な鄙びた雰囲気の曲。

28番 エアリエルが飛んでいる
★★★★★★★☆☆☆
20秒ほどの曲。

29番 エアリエルを急ぎ去らせる
★★★★☆☆☆☆☆☆
20秒ほどの曲。

30番 エアリエルが飛んでいる
★★★★★☆☆☆☆☆
20秒ほどの曲。

31番 犬たち
★★★★☆☆☆☆☆☆
ファンファーレが鳴り響き、軽快な音楽が続く。

第五幕
31番bis 前奏曲 
★★★★★★☆☆☆☆
軽快で爽快な美しい曲。

32番 エアリエルは敵をプロスペローのもとに連れて行く 
★★★★★☆☆☆☆☆
おどろおどろしい嵐が吹き荒れるようなはじまり。後半は落ち着いて穏やかな雰囲気となる。

33番 エアリエルの第五の歌「ミツバチの吸う花の蜜を吸い」 
★★★★★★★☆☆☆
軽快な行進曲風の前奏の後、伸びやかな美しいメロディが歌われる。若干ヴァイオリン協奏曲の三楽章を彷彿とさせる。

34番 行列
★★★★★★☆☆☆☆
爽快な広がりのある曲。

34番bis エピローグ オッシア 
★★★★★☆☆☆☆☆
最後は穏やかに静かに平和的に終わる。

シェイクスピアの『テンペスト』の雰囲気をよく表している曲だと思う。

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エヴリマン Op.83 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



R・シュトラウスの歌劇台本も書いているホフマンスタールの作品らしい。

01番 ラルゴ
★★★☆☆☆☆☆☆☆
力強いファンファーレ。15秒ほどの曲。

02番 ラルゴ
★★★☆☆☆☆☆☆☆
こちらも力強いファンファーレ。1分強の曲。

03番 アレグロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
遠くからさざ波かやってくるかのような始まり。そのまま静かに曲は流れる。

04番 踊りの歌
★★★★★★☆☆☆☆
美しいワルツ風の前奏で始まる。テノールが楽しげに歌う。ピッチカートによる弦の演奏も楽しそうな雰囲気を作り出している。合唱が入ってきて少し哀愁漂う感じになる。同じようなことが2回繰り返され静かに終わる。

05番 「甘い喜びの中で」
★★★★★☆☆☆☆☆
メゾ・ソプラノがアカペラに近い感じで悲しげなメロディを歌う。10秒程度の曲。

06番 「まあ、雨が降っているときは」
★★★★★☆☆☆☆☆
メゾ・ソプラノがアカペラに近い感じで悲しげなメロディを歌う。10秒にみたない曲。

07番 「森は緑に萌えて」
★★★★★★☆☆☆☆
悲しげな前奏の後、再びメゾ・ソプラノがアカペラに近い感じで歌い、同じメロディをバリトンが歌い、それにメゾが応え、最後はデュエット。1分弱の曲。

08番 「ああ、愛しい人よ!」
★★★★★☆☆☆☆☆
バリトンが力強い歌を歌う。合唱も加わり前向きな雰囲気となる。

09番 「森は緑の萌えて」
★★★★★★★☆☆☆
フーガ風の合唱曲。少し感動的。

10番 アレグロ・モルト
★★★★★☆☆☆☆☆
弦のトレモロによる決然的な感じの雰囲気の曲。途中管楽器が悲しげなメロディを奏でる。

11番 ラルゴ
★★★★☆☆☆☆☆☆
10分近い長大な曲。
弦楽器が高音で幻想的で若干不気味な雰囲気を作りながら始まる。
遠くの方からティンパニの音が静かになり、低音の弦が不気味なメロディを奏でる。ずっともやっとした雰囲気。後半若干盛り上がるが、長いし結構飽きる。

12番 ラルゴ
★★★★★★☆☆☆☆
穏やかなメロディを弦が奏でて始まる。心休まる音楽。

13番 アレグロ
★★★★★★★☆☆☆
前曲からアタッカで入ってくる。オルガンの流麗で悲しげな音が鳴り響く。弦楽器もドラマティックさを演出している。オルガン曲にしては良い曲。

14番 踊りの歌
★★★★☆☆☆☆☆☆
おどろおどろしい前奏で始まる。重い雰囲気のまま曲は流れる。

15番 「甘い喜びの中で」
★★★★★☆☆☆☆☆
期待感に満ちた前奏で始まる。そのままゆったりと音楽は流れ終わる。

16番 「まあ、雨が降っているときは」
★★★★★★☆☆☆☆
アタッカで最終曲へなだれ込み、感動的な合唱となる。

全体的に悪くはないが若干散漫な印象。
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クオレマ(死) Op.44 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD




◎悲しきワルツ
★★★★★★★★★☆
シベリウス屈指の名作。物悲しげな雰囲気で始まり、途中の哀愁漂う高貴な美しいワルツに入るところは絶品。

◎鶴との出会い
★★★★★★☆☆☆☆
弦の高音が鶴が泣いているかのような雰囲気を作り出して始まる。幻想的な感じで少し物悲しい。もやっとした感じで曲は進むが、後半ヴァイオリンの優美な息の長い旋律が奏でられ、静かに終わる。
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