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私たちのサスティナビリティ [その他 本]


私たちのサステイナビリティ: まもり,つくり,次世代につなげる (岩波ジュニア新書 948)

私たちのサステイナビリティ: まもり,つくり,次世代につなげる (岩波ジュニア新書 948)

  • 作者: 工藤 尚悟
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2022/02/21
  • メディア: 新書



これも長男が読むと良いかと思って図書館で借りた本。
「サスティナビリティ」「SDGs」など、普段よく耳にするが、あまり理解されていない、というか意味が共有されていない言葉たちが、なぜこんなに使われているのに、共有されないのかを説明したもの。

結局、環境・社会・経済といった複合的な観点で考えなければならない問題であり、国境を越えた問題で有り、自分たちの日頃の生活の便利さを失いたくない人が実感を持ってこの言葉の意味を考え、色々実践するのはむずかしい、といったような内容か?

もう一歩だった。
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何のために「学ぶ」のか [その他 本]


何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉1 (ちくまプリマー新書)

何のために「学ぶ」のか:〈中学生からの大学講義〉1 (ちくまプリマー新書)

  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2015/01/08
  • メディア: 新書



長男が小学校5年生になり、そろそろ中学受験のことを真剣に考えなければ、と思い始め、とりあえず中学入試に頻出の本とかあるのかなあ、と思い調べていたところで見つけた本。面白そうなので借りてみた。

恐らく桐光学園で、東大教授が講演したものをまとめた本だと思われる。それぞれの専門家がそれぞれの観点で「学ぶ」ということについて語っており結構興味深かった。

○外山滋比古
p.24
「もちろん知識は必要である。何も知らなければただの無為で終わってしまう。ただ、知識は多ければ多いほどいいと喜ぶのがいけない。良い知識を適量、しっかり頭の中に入れて、それを基にしながら自分の頭でひとが考えないことを考える力を身につける。
 ところが、である。ふり廻されないためには、よけいな知識はほどよく忘れなけれなならない。しかし、この「忘れる」ことが以外に難しい。
 学校の生徒で、勉強において「忘れてもいい」と言われたことはあるだろうか?」

p.34
「では、人間が自分の頭で考えるようになるためには何が必要か。
 まず体を動かすということ。そしてもうひとつは、不幸とか、貧困とか、失敗とか、そういう辛い境遇から逃げないことだ。
 困難な状況の中にいないと、頭は必死になって考えることをしない。美味しいものを食べ、快適な生活をして、いい学校に通って、いい成績を上げているうちは、ものを考えるチャンスが少ない。」

p.36
「苦しいこと、つらいことが人間を育てるということが今は忘れられている。」

この人、睡眠の重要性も訴えており、文武両道も含め私の「学ぶ」観と似ているところが多かった気がする。


○前田英樹
p.50
「生涯愛読して悔いのない本を持ち、生涯尊敬して悔いのない古人を心に持つ。これほど強いことはないのではないかと、私などは思っている。こういうものは、独学によってでなければ得られない。これを持つことのできない人は、どんなにたくさんのことを知っていたってつまらない。独学の覚悟がない人はつまらない。
 皆さんがこれから社会に出て、どのような仕事に就くのかはわからないが、そこで必要なこともやっぱり独学する心ではないか。そういう心を持った人は、どこにいても、何をしても強い。愚痴を言ったり、恨んだり、不運を嘆いたりはしない。」

生涯の愛読書
『星の王子さま』『国家』『ソクラテスの弁明』
生涯尊敬する故人
チェ・ゲバラ、シモーヌ・ヴェーユ

p.53
「言葉で教えられたものは、すぐに忘れてしまう。それはただの知識だから。自分の体を使って発見したものは忘れない。そういうものは知識じゃなく、身についた自分の技になっている。」

自学自習をし、自分で考え法則を見つけ出すこともこれに通じていると思うのだ。

p.56
「(大工である)高橋さんはこんなことも言う。「仕事にはできることとできねえこととがある。素人はそこんところがわからねえから困るんだ。」」

科学を信奉しすぎて人知を超えたものを考えて生きることができない人々に対する警告でもあると思うのだ。

p.58
「教員は専門的な知識をたくさん持っている。それぱっかりやっているのだから、当然である。そしてそういうものは、すぐに古くなる。君たちが教員から学ぶべきなのは専門知識ではなく、彼らがものを考えろときの身ぶりや型なのだ。そこにその人の本当の力が表れている。もし、君たちが「ちょっといいな」と思う先生に出会うとする。そこで君たちが惹かれているのは、そういう身振りや型だ。」

「ちょっといいな」と思われる先生が少ないのはこのせいだろう。教員は知識を詰め込むことに汲々としておりものを考えて新しいものをつくりだそうとしていないからだ。


○本川達雄
p.135
「だから、職業を選ぶ際は、「好きなことをする」ではなく「世の中で大切なことをする」と考えたほうがよい。」

これも私が普段から考えることだ。そもそも好きなことを仕事にできる人など限られているし、好きなことを仕事にすると、好きじゃなくなってしまうかもしれないからだ。


○鷲田清一
社会の専門化が進んだことによる帰結を説明した言葉。
p.189
「そんな私たちが今の社会でできること、それはクレームをつけることだけ。行政にも会社にも、少しでも不満があれば文句を言う。これだけは自信を持ってできる。なぜか?お金を払っている、義務を果たしている、と主張できるからだ。」

これは確かに、と思った。あらゆることを専門家に任せ、全体像を見ない代わりに、部分部分で不満があればとことんクレームをつける。最低な人間たちだ。

p.191
「あるとき、精神科医の香山リカさんがおもしろいことを言っていた。「あなたはうつ的な状態です」と診断しても、今の患者さんは受け入れず、「違います、私はうつ病なんです」と、言い張るそうだ。つまり病気にしてもらわないと困る、というわけだ。理由は簡単だ。病気であれば、「私のせいではない」からだ。病気なのだから、自分は治癒されるべき対象になり、困難な状態を引き受ける必要がなくなるからだ。」

これもかなり納得。私も数年前、同じようなことを書いたことがある。

p.200
「世界を的確に掴む(中略)とき大事なことは、大きく三つあると思っています。ひとつは、自分の現在を、歴史の文脈の中で見ること、そして自分を超えたものに照らし合わせてみることです。二つ目は、「よく生きる」ために、ということをものを考えるときの軸とすること。最後は、わからないことをすぐにわかろうとしないで、わからないまま大切にすることです。」

結局古典をしっかりとよみ、深く考え、より善く生きようと考え、無知の知を自覚すること、つまりはソクラテスープラトンの教えを心に刻めということだ(笑)。

この本はかなり普通に生きている人間たちには厳しいことばかりだろう。だが、私にはかなり共感できる主張が多かった。
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故国 Op.92 [シベリウス 合唱曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



評価
★★★★★☆☆☆☆☆
懐かしい感じのメロディが合唱によって歌われる。宇宙的広がりを感じさせる伴奏が後ろで静かに流れている。途中若干フーガ風になる。後半清廉な感じとなり、天国へ吸い込まれていくように終わる。

10分を超える大作で若干飽きる。
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Op.91 [シベリウス 合唱曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



Op.91-a フィンランド・イェーガー隊の行進曲
★★★★★☆☆☆☆☆
勇ましく始まる。少し哀愁漂うメロディが男声合唱によって歌われる。格好良く悪くないのだが、若干安っぽい。

Op.91-b 偵察隊行進曲
★★★★★★☆☆☆☆
フィンランディアに似た雰囲気の壮大な雰囲気の混声合唱曲。
本当にこういう壮大で感動的な曲がシベリウスは非常に得意だなあと思う。
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三月の雪の上のダイヤモンド Op.36-6 [シベリウス 声楽曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



評価
★★★★★★☆☆☆☆
バリトンとオーケストラのための曲。
氷の結晶が太陽と恋に落ちるが、大洋の熱に溶けてしまう様を歌った歌。
ハープも混じった短い前奏の後、ゆったりとした歌が流れる。静かにそっと支えるかのようなオケの伴奏が綺麗。のどかで綺麗な曲。後奏も短いが綺麗。
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春は急ぎ過ぎ行く Op.13-4 [シベリウス 声楽曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



評価
★★★★★☆☆☆☆☆
ソプラノとオーケストラのための曲。
題名から明るく軽やかな曲を想像したが、結構暗く下向きな感じので始まる。最後は明るく終わる。
季節は過ぎ行く、思い出が喜ばせてくれるから今愛し合おう、と歌う曲。
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日の出 Op.37-3 [シベリウス 声楽曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



評価
★★★★★☆☆☆☆☆
ソプラノとオーケストラのための曲。
ある騎士が日の出に向かって何かを決意している様子を歌った歌。
ゆっくりとしたどこか幻想的な半音階的なメロディで始まる。
段々と暖かい雰囲気となっていく。
再び幻想的な雰囲気になり静かに終わる。
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マグヌス公爵 Op.57-6 [シベリウス 声楽曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



評価
★★★★★★☆☆☆☆
ソプラノとオーケストラのための曲。
マグヌス侯爵を歌った歌。歌詞はよくわからない。
悲劇的な感じで始まる。
中間部、突然ハープのアルペジオが流れ優美な透明感のある感じになる。最後は優雅に終わる。
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アリオーソ Op.3 [シベリウス 声楽曲]


The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra

  • 出版社/メーカー: BIS
  • 発売日: 2007/12/31
  • メディア: CD



管弦楽伴奏Version
★★★★★★☆☆☆☆
少女がある朝出かけ、枯れてしまった花に向かって
「泣くな、泣くな、愛しい花よ、お前の素晴らしい時が過ぎ去ってしまったからといって」
と歌う。
ソプラノのゆったりとした若干悲しげな曲。

ピアノ伴奏Version
★★★★★★☆☆☆☆
やさしいピアノ伴奏で始まる。少し悲しげな優しい旋律は変わらない。途中感情が高まる部分はとても良い。綺麗な曲。
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