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月の光 [文学 日本 安房直子 た行]


夢の果て: 安房直子十七の物語

夢の果て: 安房直子十七の物語

  • 出版社/メーカー: 瑞雲舎
  • 発売日: 2005/12/10
  • メディア: 単行本



病気で長いあいだ入院している少女がいる。

ある日彼女に小包みが届く。差出人のところには「月の光」としか書いてない。
中には、色とりどりの糸の束と糸巻きのような道具と銀の編み棒。

これは「リリヤン」というものを作るためのものだと少女はすぐに気がつく。リリヤンとは簡単に編める一本の棒。

さっそく編み始めると、看護師さんに、細かい仕事は体に毒だからと止められてしまう。

そこでみんなが寝静まった夜、月の光でリリヤンをあむ。数ヶ月過ぎて5m近くなった頃、「おいで、おいで」と誰かに呼ばれる。窓から外を見ると月の光がさしており、窓の下には白く美しい若者がいる。

窓にリリヤンをくくりつけ、ひもをつたって下へおり、少女と若者は二人で走っていき、月が沈む頃ふたりは消えてしまう。

幻想的で美しくも儚く悲しい話。
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つきよに [文学 日本 安房直子]


つきよに [教科書にでてくる日本の名作童話(第1期)]

つきよに [教科書にでてくる日本の名作童話(第1期)]

  • 出版社/メーカー: 岩崎書店
  • 発売日: 1995/04/20
  • メディア: 単行本




おそらくこの本でしか読めない作品。
何故こういった良作が絶版になってしまうのかよくわからない。

つきよに、ねずみのこどもがふしぎなものを拾う。白くて四角くていい匂いのするもの。
家に持って帰るとおやねずみが「これは、せっけんというものですよ」と教えてくれる。

部屋の真ん中におくと、部屋が花の香りでいっぱいになる。
すこし使って手と顔を洗うとみんなもいい匂いになる。

幸せな気持ちになって窓の月をみんなで見る。

数ページしかない作品だが、心がほっこりする良い話。
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夏の庭 [文学 日本 Modern]


夏の庭―The Friends (新潮文庫)

夏の庭―The Friends (新潮文庫)

  • 作者: 香樹実, 湯本
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1994/03/01
  • メディア: 文庫



なんでこの本を読むことになったのか。よくわからない。
ネットで、オススメ現代小説みたいなものをみていたら必ず出てくる作品だったのか。
まあ、とにかく、毎年新潮文庫夏の100冊に入っているし、一度読んでみても良いかな、と思い図書館で借りて読んでみた。

初めは結構ゆっくりとした展開。
小六の仲良し三人組、デブの山下、眼鏡でじゃっかん頭は悪いが運動神経は良い河辺、語り手である、恐らく頭はそこそこ良く、運動神経もそこそこ良く、ある程度何でも無難にこなす木山。山下のおばあさんがなくなり、葬式に出た山下と話しているうちに、「死」とは何か、ということを三人が考え始め、目の前で「死」というものを見てみようということになり、近所に住む死にそうなおじいさんが死なないかと見張り始まる。

結構見張っていることがバレ、掃除させられたり、ゴミ出しをさせらりたり、庭の雑草抜きをさせられたりするのだが、そのうちおじいさんと子どもたちに心の交流が生まれ・・・。という話。

正直そこまで期待していなかったし、とちゅう若干ダレた部分もなくはないが、お互いの心の距離が縮まってからの話の展開はスピーディーで面白く、最後の死の場面、さらにその後の三人の爽やかな旅立ちは若干感動した。

藤岡陽子作品のような圧倒的な感動や、小川洋子作品のような読後も考えさせられ心が穏やかになる、といった感じはないが、確かに小学校の高学年くらいの子が読むと色々考えさせられる作品なのかもしれない。
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スカラムーシュ Op.71 [シベリウス 劇音楽]


The Sibelius Edition: Theatre Music

The Sibelius Edition: Theatre Music

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2008/07/28
  • メディア: CD



第一幕
01番 レント・アッサイ
★★★★★★☆☆☆☆
森の中、鳥の声が聞こえてくる、といった趣の短い曲。少し不穏な空気が流れ出して終わる。

02番 レント・アッサイ続き
★★★★★☆☆☆☆☆
その不穏な空気が段々と明るくなっていく。30秒弱の曲。

03番 レント・アッサイ続き
★★★★★★☆☆☆☆
妖精たちが静かに話し合いをしている感じ。浮遊感があり、不思議な雰囲気の曲。結構間を意識したゆったりとした静かな曲。

04番 テンポ・ディ・ボレロ
★★★★★★☆☆☆☆
オーボエの音が印象的な牧歌的な曲。たまに鳴るタンバリンの音がエキゾチックな雰囲気を作り出している。

05番 テンポ・ディ・ボレロ続き
★★★★★☆☆☆☆☆
少し不穏な空気で始まり、フルートとヴィオラ?の掛け合いとなる。その後も各楽器が短いパッセージを弾き対話的に音楽は進んでいく。中間部は幻想的な浮遊感のある雰囲気。後半は若干不穏な雰囲気になり、ピアノの低音が鳴り響く場面もある。最後は堂々と荘厳に終わる。7分近い大作。

06番 テンポ・ディ・ワルツ
★★★★★★★☆☆☆
美しい朝の爽快さを表したかのような曲。後半スピードが上がる。

07番 ポコ・モデラート
★★★★★★☆☆☆☆
前曲からアタッカで入る。躍動感のある30秒強の曲。

08番 ポコ・モデラート続き
★★★★★★☆☆☆☆
段々とゆったりとした感じになり、物悲しい雰囲気が流れる。

09番 テンポ・ディ・ワルツ
★★★★★☆☆☆☆☆
急速に始まり、段々とゆったりとしてくる。30秒強の曲。

10番 アダージョ~アレグロ~モルト・トランクイッロ
★★★★★★☆☆☆☆
物悲しい雰囲気で始まり、そのまま息の長い悲しげな旋律が奏でられる。途中少し力強い雰囲気となる。最後は静かに終わる。

第二幕
11番 メノ・トランクイッロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
弦のピチカートによる20秒足らずの曲。

12番 アレグレット
★★★★☆☆☆☆☆☆
少し優雅な20秒足らずの曲。

13番 アンダンティーノ
★★★★★★★☆☆☆
優雅なワルツ。1分半ほどの曲だがかなり綺麗な曲、

14番 アレグレット
★★★★☆☆☆☆☆☆
短い20秒足らずの曲。

15番 アレグレット続き
★★★★★★☆☆☆☆
少し力強い始まり。その後ゆったりとした優雅な雰囲気になる。

16番 トランクイッロ・アッサイ(フルートソロ)
★★★★★★☆☆☆☆
前曲と同じメロディで始まる。その後弦が幻想的な雰囲気を作り出し、前曲に似たメロディをフルートが奏でる。穏やかで心休まる美しい曲。

17番 アダージョ~モデラート~アレグロ・モデラート
★★★★★☆☆☆☆☆
浮遊感のある、どこかの森に迷い込んだかのような始まり。途中少しだけ盛り上がる瞬間はあるが、とにかく静かにゆったりとどこか不安げな感じで進む。7分近い曲で若干飽きる。

18番 アレグレット~アレグロ
★★★★☆☆☆☆☆☆
前曲からアタッカでそのまま入る。不穏な雰囲気。

19番 アレグロ続き
★★★☆☆☆☆☆☆☆
前曲同様不穏な感じ。

20番 アンダンテ~レント・アッサイ~アンダンティーノ
★★★★★★☆☆☆☆
朝の爽やかな感じで始まる。森の中を描いた感じのもやっとした雰囲気で半分位終わる。
中盤から高貴な雰囲気になり、続いてエキゾチックな感じになる。最後は静かに終わる。

21番 グラーヴェ・アッサイ
★★★★☆☆☆☆☆☆
もやっとした感じ。

全体的にもやっとした感じでつかみどころのない曲が多い気がする。
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