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The First Four Years [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


The First Four Years (Little House)

The First Four Years (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック




大草原シリーズの最終巻(と呼ぶべきかどうかは微妙だが)、The First Four Yearsを読み終わった。140ページ弱と短い本だったのであっという間に読み終わった。
この本は、LauraとAlmanzoの結婚後4年間を描いた作品で、娘のRoseもそのあいだに生まれる。
作者のLauraも娘のRoseも亡くなったあとに、この本は出版されたようなので作者が望んで出版されたものではない。
日記の延長のようなものなので小説としてはもう一歩。正直、シリーズの中に入れるにはあまりにも質が違いすぎる気がする。前巻で終わっていればなんとなくHappy Endで気持ちよく終われたのに、少し読後感がわるい。
Almanzoは病気の後遺症で脚が不自由になるし、最後の方で家は全焼してしまうしと、新婚なのにHappyな感じではない。
まあ、1月から4ヶ月かけて全巻を読みきったが、子供に是非とも薦めたいかと言われたらそんなこともない作品ではある。
有名なシリーズだけに結構期待していたのだが、若干残念な結果だった。

These Happy Golden Years [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


These Happy Golden Years (Little House)

These Happy Golden Years (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



大草原シリーズ第8巻These Happy Golden Yearsを読み終わった。ついに教員資格を得て教職に就くLaura。初めて赴任した学校ではじめは苦労するものの、Almanzoが週末必ず迎えに来てくれることで心の平静を保つとともに、PaやMaのAdviceのおかげで、段々とうまくいくようになり、最後は感謝されるまでになる。その後3つの学校では問題なく仕事を進めていく。姉のMaryも盲学校で一生懸命学び様々なことができるようになる。そんな中、LauraはAlmanzoと急接近していき、最後に二人は結婚する。この巻は全体的に幸せなトーンに支配されていて、すんなり読めた。
大草原シリーズだから読んだものの、ひとつの小説としてはなんということはない作品かもしれない。
とはいえ、赤毛のアンシリーズも後半になると結構だれてくるので、こういったシリーズもので最後まで緊張感ある作品は珍しいのかもしれない。

Little Town on the Prairie [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


Little House on the Prairie

Little House on the Prairie

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



大草原シリーズLittle Town on the Prairieを読み終わった。長女のMaryは盲者のための大学に行き、Lauraも無事学校を終え、教員資格を取得する。将来旦那さんになるAlmanzoとも接近していく。Lauraが成長するにつれ彼女の内面が深く描かれるようになり、かなり面白く読むことができた。特にMaryが盲学校に旅立つ前、MaryとLauraが二人で散歩している時の二人の会話がとても感動的だった。
LauraはMaryに向かって「何故そんなに良い子でいられるのか。昔、あまりにもMaryが良い子すぎたのでひっぱたきたくなったくらいだった」と言う。
それに対してMaryは「私はそんなに良い子じゃない。良い子に見せようとしていただけだ」という。このあとMaryは神に対して心を向け、自分もより良い人間になっていこうと心に誓う。
本当に素晴らしい場面だと思う。
Lauraの教員としての就職が決まり、Paが彼女に伝える最後の言葉も印象的だ。
「行動する前に考えなさい。」
彼女はこの言葉を胸に旅立っていくことになる。

とにかく、Lauraの行動、言動一つ一つが深みを増していき、人間的に成長していく様子が手に取るようにわかる。この巻は本当に面白かった。


The Long Winter [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


The Long Winter (Little House)

The Long Winter (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



Laura Ingalls WilderのThe Long Winterを読み終わった。表紙の絵や題名から長い冬を家族や周りの人々、学校の友人と楽しむ話なのかと思っていたが、真逆の話だった。

冬になる前、天候が若干おかしいことに気づいたPaはMaに今年の冬は厳しくなることを伝えるが、Maは相手にしない。その後町の人々が集まっているところへ、Native Americanの長老がやってきて、この冬は非常に長く厳しいものになることを予言して去っていく。PaとAlmanzo以外は全く相手にしない。
が、そのうち、何度もBlizzardに街が襲われるようになり、本当に長く厳しい冬がやってくる。初めのうちは寒く外に出られないだけであったが、それが長く続くようになると、街からやってくるはずの電車も来なくなってしまい、食料や家を温めるものが不足し始める。
本当に町中が困窮していく中、Almanzoの活躍により、皆救われ、最後は暖かい春がやってきてめでたしめでたしという話だ。

しかし、前にも書いたかもしれないが、家族だけで周りに家がない状態で住んでいた時は食べ物や暖をとることに困っていなかったのに、集落に住むことで逆に困ってしまうということが皮肉な感じがした。そしてこの巻でも資本主義社会の萌芽が見て取れる。

ひたすら長い冬を耐え忍ぶ話で暗いトーンに満たされているので結構飽きてくるが、最後が明るく終わるのでまあ、良いかな。

このシリーズも後3冊。ちょっと飽きてきたが、せっかくなので完読しようと思う。


By the Shores of Silver Lake [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


By the Shores of Silver Lake (Little House)

By the Shores of Silver Lake (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



大草原シリーズの5作目By the Shores of Silver Lakeを読み終わった。この作品は全体が暗いイメージで覆われている。前作で、せっかく家を作ったなのにも関わらず、またもや物語が始まったばかりで移住することになる。しかも物語の始まりが、LauraとPaを除いて家族全員、Scarlet Fever(猩紅熱?)にかかっているのだ。しかも、そのせいでお姉さんのMaryは目が見えなくなってしまう。さらに移住の直前にずっと可愛がってきた愛犬であり番犬のJackが亡くなってしまうのだ。
物語とは全く関係ないが、うちにはGuinnessという黒白の猫がいる。この猫、気分が乗ったときはスリスリしてくるが、ほかはほとんど寝ている。冬は布団の中に入ってきてぬくぬくと寝ており、人間が起きたあとも布団を占領して寝たりしている。そんななんの役にも立ちそうにない猫なのだが、我が家はこの猫にいろいろと助けられている。かなり古い家に住んでいるせいもあって、雨漏りがしたことがあり、我々は全く気づかなかったのだが、ギネスがひたすらニャーニャー泣いているのでなんだろうと思って見てみたら雨がもっていたり、もう一匹の飼い猫や息子が大変な事態に陥っている時に必ず知らせに来てくれるのだ。
本当に全く関係ない話をしてしまったが、そんな普段はあまり立たないGuinnessでも亡くなった時は悲しくてしょうがないんだろうから、Jackの死はLauraにとってかなり衝撃的なものだったんだろうなあと読みながら思ってしまった。

いままでずっと馬で移動してきた家族がこの巻では、電車という近代的乗り物を使い人の多く住む場所へと移動する。その後Paは親戚に雇われて中間管理職的な職に就くのだが、ここで労働者たちといざこざがあったり、新しい家の登記をしに行ったら、その土地を狙っている人がほかにもいてその人と喧嘩になりそうになったり、とにかく様々なことが次から次へと起こってくる。

このシリーズの第1巻は本当に森の中で自分達だけで自給自足しながら住んでいた家族が、時代の流れとともに様々な人々や物事と関わるようになっていく。アメリカの家族愛を描いた作品であるとともに、原始共同体から近代の共同体へと移行してく中での、周りの状況の変化や心の葛藤を描いた、社会的作品とも言える。
何度も書いているが、普通の小説ほど深い心理描写や面白いプロットがあるわけではないので、小説としてはたいした作品ではないが、角度を変えてみるといろいろなものが見えてくる作品ではあると思った。

On the Banks of Plum Creek [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


On the Banks of Plum Creek (Little House)

On the Banks of Plum Creek (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



大草原シリーズの第4巻On the Banks of Plum Creekを読み終わった。主人公のLauraが成長するにつれ、行動範囲や感情、人間関係の幅が広がり俄然面白くなってきた。
まずは、いままで良い子そのものだったLauraがいろいろな危険を犯すようになってきたこと。
そして、学校へ行くことにより、友人同士のトラブルなどで自分の様々な感情と向き合うようになってきたこと。
そして、grasshopperの大群の災害にあったり、平原で火災が起こったり、大雪の被害にあったりと、いままである程度順風満帆に来た一日の生活が結構大変な状況に陥ることが多くなってきたこと。
とにかく、ストーリーが起伏に飛んでいて、読んでいて面白い。
さらに成長していくであろう次巻からはさらに話が膨らんでいくかなあと楽しみではあるが、若干飽きてきた。

Little House on the Prairie [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


Little House on the Prairie

Little House on the Prairie

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



Wilderの「小さな家」シリーズ第3弾、有名なLittle House on the Prairieを読み終わった。
さすがにシリーズで最も有名で、人気のある作品だけあって、今までの2作とは比べ物にならないくらい面白かった。
もとの森のなか家の周りに人が増えてきてしまい、居心地の悪さを感じた一家は、西へ移住することを決めるところから物語は始まる。
幌馬車にのってインディアン(Native American)が多く住む土地へと移動する。
その途中で、ものすごい川を渡らなければならない場面があり、その時今までいつも一緒だった番犬と離れ離れになってしまう。犬は死んでしまったものと皆が諦めていたが、数日後ボロボロになった犬が家族のもとへと現れる。
しかも、はじめは家族に狼と間違われ、お父さんには銃を向けられる始末。このあとの家族との再開の場面は非常に感動的だった。
隣人にも手伝ってもらい、家を一から建てていく様子、お父さんが狼の大群やパンサーに出会う場面など、非常に面白い描写が数多く出てくる。
この巻にはIndian(Native American)がかなり多く登場する。お父さんがいないあいだに、勝手に家に上がり込んできて、食べ物を要求する者、白人の集落を襲おうとする者たち、など基本的には野蛮人という捉え方で描かれる。最終的には白人との争いを止める良いNative Americanが出てきて終わるのではあるが、その当時のある意味善良な白人がNative Americanをどのように見ていたのかが垣間見えて面白い。
政府がこの白人の居住地を取り壊すというような噂が流れ、一家は一年ほどでこの家をまたもや出て行く場面で物語は終わる。
せっかく苦労してあれだけの家を建てたのにもったいないなあと思ってしまった。

Farmer Boy [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


Farmer Boy (Little House)

Farmer Boy (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



Laura Ingalls WilderのFarmer Boyを読んだ。大草原シリーズの主人公Lauraの旦那さんになるAlmanzoの小さい頃のお話。
Almanzoは4人兄弟姉妹(男・女・女・男)の末っ子。物語はこの4人が雪の中を学校へ向かう場面から始まる。Lauraの話では学校は出てこなかったので話に広がりがあるのかなあと思いながら読み始めた。
新任の先生と高学年の悪ガキたちとの争いがメインテーマとなり話は進んでいく。結局Almanzoのお父さんのアイデアにより、新任の先生が悪ガキたちを懲らしめてこの話は終わる。この後も学校でのエピソードがどんどん出てくるのかと思いきや、学校での場面はこのあと、一切出てこない。結局Almanzoのお父さんは凄かったということを示すためのエピソードに過ぎなかったのかなと思う。
このあとは、基本的にFarmでのAlmanzoの生活が中心となる。まだ小さいので動物たちの世話などいろいろなことをお父さんに任せてもらえない。
最後の方で、街の商売店の見習いにならないかと話を持ちかけられる。お金に困らない生活ができるので良いのではと少し考えるお父さんと、大反対のお母さん。結局はAlmanzoの選択に委ねることに。Almanzoは迷うことなくFarmerになることを選ぶ。お父さんはにっこりして終わる。
それなりに面白い物語ではあった。


Little House in the Big Woods [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


Little House in the Big Woods

Little House in the Big Woods

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



Laura Ingalls Wilder作Little House in the Big Woodsを読み終わった。字が大きいので240ページほどあるが、3日で読み終わった。
大きな森の中にあるログハウスで暮らす、父、母、娘三人の物語。まだまだ未開拓の北米の話で、彼らが住む家の周りには店もなければ家もないので、本当に自給自足で生活しなければならない家族の話。
クマやパンサー、うさぎや鹿、狼などが普通にウロウロしており、夜などは用心していなければ、そういった野生の動物に出くわし、殺されてしまいかねない状況で彼らは暮らしている。
しかし、物語にそんな緊張感、緊迫感はなく、自然の中で伸び伸びと暮らす家族5人(末の娘は小さいので、実際は家族4人のような感じ)の幸せな生活が描かれている。
豚をしめる様子、メープルシロップができるようす、はちみつを手に入れる過程、パンプキンパイを作る過程などが事細かに描かれている。それに加え、娘たちのお父さんやおじいさんが子供の頃経験した、動物との触れ合いや教会での様子が、父が娘に語るお話という形で挿入されている。
ほのぼのして良い物語ではあるのだが、主人公のLauraがまだ幼く、内面があまり描かれていないので、読んでいて物語に入り込んでいくことができない。よく児童文学の傑作として『赤毛のアン』と並べられて紹介されるが、天と地の差があるように思われる。
とはいえ、Lauraはこれからまた成長していくようなので、続巻に期待!


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