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By the Shores of Silver Lake [文学 アメリカ 大草原シリーズ]


By the Shores of Silver Lake (Little House)

By the Shores of Silver Lake (Little House)

  • 作者: Laura Ingalls Wilder
  • 出版社/メーカー: HarperCollins
  • 発売日: 2008/04/08
  • メディア: ペーパーバック



大草原シリーズの5作目By the Shores of Silver Lakeを読み終わった。この作品は全体が暗いイメージで覆われている。前作で、せっかく家を作ったなのにも関わらず、またもや物語が始まったばかりで移住することになる。しかも物語の始まりが、LauraとPaを除いて家族全員、Scarlet Fever(猩紅熱?)にかかっているのだ。しかも、そのせいでお姉さんのMaryは目が見えなくなってしまう。さらに移住の直前にずっと可愛がってきた愛犬であり番犬のJackが亡くなってしまうのだ。
物語とは全く関係ないが、うちにはGuinnessという黒白の猫がいる。この猫、気分が乗ったときはスリスリしてくるが、ほかはほとんど寝ている。冬は布団の中に入ってきてぬくぬくと寝ており、人間が起きたあとも布団を占領して寝たりしている。そんななんの役にも立ちそうにない猫なのだが、我が家はこの猫にいろいろと助けられている。かなり古い家に住んでいるせいもあって、雨漏りがしたことがあり、我々は全く気づかなかったのだが、ギネスがひたすらニャーニャー泣いているのでなんだろうと思って見てみたら雨がもっていたり、もう一匹の飼い猫や息子が大変な事態に陥っている時に必ず知らせに来てくれるのだ。
本当に全く関係ない話をしてしまったが、そんな普段はあまり立たないGuinnessでも亡くなった時は悲しくてしょうがないんだろうから、Jackの死はLauraにとってかなり衝撃的なものだったんだろうなあと読みながら思ってしまった。

いままでずっと馬で移動してきた家族がこの巻では、電車という近代的乗り物を使い人の多く住む場所へと移動する。その後Paは親戚に雇われて中間管理職的な職に就くのだが、ここで労働者たちといざこざがあったり、新しい家の登記をしに行ったら、その土地を狙っている人がほかにもいてその人と喧嘩になりそうになったり、とにかく様々なことが次から次へと起こってくる。

このシリーズの第1巻は本当に森の中で自分達だけで自給自足しながら住んでいた家族が、時代の流れとともに様々な人々や物事と関わるようになっていく。アメリカの家族愛を描いた作品であるとともに、原始共同体から近代の共同体へと移行してく中での、周りの状況の変化や心の葛藤を描いた、社会的作品とも言える。
何度も書いているが、普通の小説ほど深い心理描写や面白いプロットがあるわけではないので、小説としてはたいした作品ではないが、角度を変えてみるといろいろなものが見えてくる作品ではあると思った。

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