ヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲 変ホ長調 K.364 [モーツァルト 協奏曲 ヴァイオリン]
評価
★★★★★★★☆☆☆
第一楽章 結構普通のモーツァルトらしい序奏をオーケストラが奏でた後、華やかな主題をヴァイオリンが奏でる。その後、少し哀愁のあるメロディをヴィオラが奏でる。この二つの楽器の対話が終始繰り広げられ、メロディも美しく10分を超えるかなり長い楽章だがそれなりに楽しんで聴ける。
第二楽章 非常に感傷的で悲劇的雰囲気のある楽章。二人の姉妹が自分たちの不幸を嘆き悲しんでいる内面の様子を二つのソロ楽器が、その様子を外部からオーケストラが描いているかの様なドラマが見える。
第三楽章 第一楽章の対話的な掛け合いに対して、この楽章は二つのソロ楽器のハーモニーが楽しめる。第二楽章で悩んでいたことをなんとか吹っ切りふたりで前向きにやっていこうという感じが出ている。
お父さんが死にそうな状態を知らず楽しんで生活する長女と、それを知り心配しながら生活する次女を描いた第一楽章。
お父さんが死に、これからどうして行ったらいいのか途方に暮れてしまい、嘆き悲しんでいる第二楽章。
お父さんの死を乗り越え、二人で協力して生きていこうとする第三楽章。
といったストーリーの見える名作になっているように思える。結構素晴らしい曲だった。
2021-11-04 04:59
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