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Thinking, Fast and Slow Part Ⅰ~Ⅲ [学術書]


Thinking, Fast and Slow

Thinking, Fast and Slow

  • 作者: Daniel Kahneman
  • 出版社/メーカー: Penguin
  • 発売日: 2012/05/10
  • メディア: ペーパーバック



ノーベル経済学賞を受賞者Daniel KahnemanのThinking, Fast and Slowを読んでいる。
Amazonのオススメ機能で知ったこの本。私の読書・検索履歴からオススメしているのだろうが、やはりコンピューターというのは恐ろしい。次々に出されるオススメ本を見ているとどんどん買いたくなってしまう。家からテレビを排除することで、ある程度企業の広告から自分を遠ざけることが出来てはいるが、新聞などに掲載される広告、折り込みチラシ、電車内のつり革広告、とにかく数限りない広告に日々さらされ、自分の欲望をコントロールされている気がする。

まあ、それはそれとして、この本の内容を簡単に言えば、「論理的に考え、物事を決定しているようでいて、人間実は直感的に決定してしまっている」というもの。
論理的に考えること= System 2, 直感的に考えること= System 1として定義している。
我々は普段、System 2で考えているように思われるが、System 2で考えることも習慣化してしまうと、意思決定の際、System 2まで回路が行かずSystem 1、つまり直感で意思決定してしまうというもの。
この本、普通に読んでいると気がつかないかもしれないが、System 1を使って一見すると論理的な意思決定をするためには、そもそもSystem 2を使って答えを出すことが習慣化しているだけの、論理的思考能力・文化的背景・教養などが必要になってくる。様々な設問や具体例を提示することにより我々が以下にSystem 2の回路まで行くことなく、System 1のみで意思決定をしてしまっているのか、ということを示してくれているのだが、そもそもこれはかなり知的な人間でないとそもそも判断できないだろう、というものが多い。読者設定をどこに置くのか、ということとも関係してくるのであろうが、かなり知的な人間達をターゲットにしたものといえるのではないだろうか。

とはいえ、経済学の本にありがちな、様々な計算式等はあまり出て来ず、英語で読んでもかなり内容を理解することが出来る。そして一つ一つが説得力があり面白い。

が、個人的には、私は普通の人よりおそらく悲観的かつ批判的にものごとを見ることが多く、パッと示された数的データなどに対する分析もあまり信用しない、という性質があるので、PartⅡ、Ⅲあたりの話はあまり自分には当てはまらないかな、とおもったりしながら読んでいた。

残りはPartⅣ、Ⅴ。若干専門的な感じになりつつあるので、読みづらくなってくるかなあ、とは思うが、頑張って読みきりたい。
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