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パリの家族たち [映画]

近所のおじさんから、映画のチケットを鑑賞券をもらったので観に行ってきた。

「パリの家族たち」という、「働く女性」と「こども」をテーマにした映画だった。
はじめは、いろんな登場人物が細切れに出てきて、誰が誰だか分からず、話も飛び飛びなのでよくわからなかったが、段々だんだんと色々な人々・話が収斂していって大団円を迎えるという感じのストーリーになっている。すべての登場人物がすべてひとつになるといったシェイクスピア的な感じではないのだが、様々な登場人物たちが、自分では意識しないで、出会っているといった感じになっている。

「母の日」というものをストーリーの柱にしながら、各個人の「自分と母親」「自分と子供」という関係性から生まれる苦悩・葛藤を非常に丁寧に描いている。特に女性大統領の葛藤、そしてその葛藤を乗り越えた(葛藤を経験して一歩成長した)時の清々しさがとても印象的で気持ちが良い。ジャーナリストが大統領にインタビューする場面があり、それがテレビで映し出され、多くの人がそれを目にしているという場面があるのだが、あの場面はもう少し突っ込んで細かく映像化しても良かったのではないだろうか。

彼女の言葉で非常によかった言葉、映像で見ただけなので正確な言葉ではないが・・・

ジャーナリスト「今度の選挙にも出馬なさいますか?」
女性大統領  「4年前、フランス国民は大統領に女性を選んだ、そして今度は母親を選びことになる」

母親になったことで、自分に自身をなくし、それが意思決定にも影響を及ぼし、支持率が落ちている中での言葉だけに、この確信に満ちた言葉が心の響き、観ていて涙が出そうになってしまった。

ちなみに、同性愛や娼婦、結婚前妊娠などもストーリーの中に組み込まれており、徹底した弱者に対する視点がとても印象的で力強い作品だった。
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