アンデルセン童話集 4 [文学 その他]
『アンデルセン童話集』を4巻まで読み終わった。
今まで何度も、一巻の途中で挫折してきたので、今回はかなり頑張っている。
今までの巻よりある程度充実した作品が多く、それなりに楽しく読めた。とはいえ、やはり幻想的な作品が多く、すこしでもぼんやりすると話の筋がよくわからなくなる。アンデルセン作品は、クラシック音楽の「幻想曲」に近く、なんとなく心地よさげで、それなりに美しいメロディも出てくるのだが、全体の構成が見えにくく、本質が掴みづらいという感じだ。
この巻もあまり有名作は入っていないが、以下の作品はそれなりに読んで面白いのではないだろうか。
「まぬけのハンス」
トルストイの「イワンのばか」に近い作品で、馬鹿な三男が結局は成功するという話。
「ユダヤ娘」
すごく心の優しいキリスト教精神を持ったユダヤ教の娘の話。親の言いつけを守りキリスト教には改宗しないがとても美しい心を持って昇天していった女性を描いている。この描き方自体がユダヤ差別だとは思うのだが、とてもいい話。
「びんの首」
これも、アンデルセン童話のパターンの一つ。いろいろと流された結果、元の場所に戻るというお話。
「沼の王の娘」
アンデルセンにしてはかなりの長編。「家族愛」がテーマなのか・・・。
全体的にはキリスト教色がかなり強く、最後は死んでいく場面が多いのだが、すべてがハッピーな感じではない。
あと、三冊。頑張って読み切りたい。
2019-12-21 06:51
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