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Matilda [文学 イギリス]


Matilda

Matilda

  • 作者: Roald Dahl
  • 出版社/メーカー: Puffin Books
  • 発売日: 2007/08/16
  • メディア: ペーパーバック



もう10年くらい前になるだろうか。妻が洋書展でRoald Dahl Boxというダール作品が15冊入った本を購入した。しかしよくあるようにほぼ読まれることなく放っておかれていた。そしていつものようにもったいないので、7年位前に集中してこのBoxの本を読み始めた。それなりに読みやすく、そこまで長くないということもあり、結構ガンガン読み進められたのだが、やはり途中少し飽きてきて、残り5冊くらいを残し、読まなくなっていた。

そして数か月前、新聞の記事だか、ネットのページだか、雑誌の中だかわからないが、このMatildaが非常に面白いという内容のものを読み、興味をもって読み始めた。

初めからかなり魅了された。
なんといっても、4歳数か月の子が、自分一人で図書館まで行き、児童書の本を読んでしまい、司書のMrs. Phelpsの助けを借りて大人の本を熱中して一日中読んでしまうのだ。この図書館や家の中で一日中本を読みふけっているという描写だけでも、読書愛好家は惹かれてしまうのだが、Quentin Blakeのイラストもとても愛らしく、11ページのソファで本を読むMatilda、13ページの家のベッドの横の椅子で本を読みふける彼女のイラストがとても良い。12ページには彼女が読破して作品が並ぶのだが、これが古典大好きな私としては何とも言えないリストとなっている。
ディケンズ、シャルロット・ブロンテ、オースティン、ハーディー、などなど、英米の有名作家の作品が14冊並べて書かれている。そしてこの文字が読み書きできる、ということが、後々の流れにも大きな影響を与える。
さらに言えば、Matildaの才能を見抜き、その才能を伸ばすことに力を入れる担任のMiss Honeyの住む家が、とても質素でこれもまた読書愛好家にはたまらない魅力を放っている。

一点だけ物足りなかったのは、もう少しMatildaと司書のMrs. Phelpsの交流を描いて欲しかった。

とにかく、いろいろとはまるポイントがありすぎのこの本。久しぶりに心の底から楽しめて読めた。読書好き、自然愛好家、教育大好き、正義大好き、という人にはうってつけの一冊といえる。ぜひ、試してみては。
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