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南総里見八犬伝 一 妖刀村雨丸 [文学 日本 Classic]


南総里見八犬伝〈1〉妖刀村雨丸

南総里見八犬伝〈1〉妖刀村雨丸

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2002/03/01
  • メディア: 単行本



小学校の頃、『南総里見八犬伝』なる本があると知り、興味を惹かれたが買ってもらったり、借りたりして読むまでには至らなかった。大学受験の時、古文文学史でこの作品を再び目にし、再度興味を持ち、大学時代など読もうと考えることは少なくなかったが、結局読むには至らなかった。その後も、この作品に対する興味は抱き続けていたものの、岩波の黄色で読むのはちょっと大変だし、今のところ品切れ重版未定だし、他の現代語訳版も中途半端な抄訳が多いみたいだし、と結局読むには至らなかった。

偕成社の『西遊記』を知り、同じシリーズで、この『南総里見八犬伝』も出ていることを知り、巷の評判も良いようなので『西遊記』と共に買っておいた。

西遊記同様こちらも読んですぐに心惹かれた。
人の名前が馴染みのあるものではなく初めは結構誰が誰なのかよくわからないが、児童書ということもあり、登場人物の絵も多数盛り込まれており、ロシア文学を読んでいるような「これ誰だっけ?」といちいち前に戻るということが多いわけではない。

伏姫という女性と、その姫を慕う、八房という犬、その八房に影響を与えている玉梓という殺された妖婦、彼らが全員死んだ後、8つの球が飛び散り、そこからまた物語が始まる。ドラゴンボールの原形のような物語で、一人一人のキャラクターも非常に立っており、主人公たちは皆道徳観にあふれ、正義のために行動する人物たちなので、非常に読んでいて気持ちが良い。しかし、この一巻で早くも、八犬士の一人信乃を慕う一途な女性「浜路」が命を失ってしまうのが残念でならない。

とにかくどんどん読み進められる。
巷の評判通り、とても良い抄訳になっていると思う。
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