SSブログ

弦楽五重奏曲 ハ長調 op.29 [ベートーヴェン 室内楽曲]

評価
★★★★★★★★☆☆

オリジナルの弦楽五重奏曲というのは、この曲しかないらしい。かなりの名曲。ハ長調ということだが、まったくハ長調らしさのない、緊張感に富んだ素晴らしい曲。

第一楽章 印象的なスピード感のあるかなりとがった感じの出だしで始まる。流麗な美しい長調のメロディが流れるが、すぐに陰影を持った緊張感のあるメロディが入る。長調と短調が絶妙に絡み合いながら曲が進んでいく。対話的であるし、物語性もあり素晴らしい楽章だ。10分近いが全く長さを感じない。

第二楽章 アダージョ楽章。この楽章も素晴らしい。非常に柔らかな美しいメロディが流れる。恋人たちが優しく語り合っているような感じ。時折使用されるピッチカートが優しい感じを増幅させている。一瞬暗い場面を作ってみたりと、この楽章も10分近くあるが、全く長さを感じない。

第三楽章 スケルツォ楽章。非常に前向きで明るい未来へ進んでいく意志を感じる曲。1,2楽章に比べ短い楽章だが、こちらも素晴らしい。

第四楽章 伴奏が弦をかなり細かく激しく弾いている。そこに切り込んでいくかのようなヴァイオリンのメロディ。そのメロディを追いかけるような部分も素晴らしい。とにかく疾走感のある、美しい曲。

有名な弦楽四重奏曲よりもはるかにメロディも美しく、聴いていて楽しい。
本当にこれは名曲だ。
nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。