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ひめねずみとガラスのストーブ [文学 日本 安房直子]


ひめねずみとガラスのストーブ

ひめねずみとガラスのストーブ

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2011/10/31
  • メディア: 大型本



安房直子さんの絵本を購入して読んだ。
彼女の本をふとした事から読み始め、その作品に惹きつけられるにつれいろいろなさらに読みたくなり、色々と探すうち、彼女の本は一度出版され市場に出ても、結構すぐに品切重版未定状態になってしまうことがわかった。彼女が『安房直子コレクション』の何巻かのエッセイで書いていたが、じっくりと読むことでその良さがわかる本がどんどん市場から消えていってしまう。刺激の強い、その場だけ楽しければ良いという本ばかりがこの世に形として残り、じっくり後まで心に残るような本は物としてこの世に残らなくなってきている。彼女が言うには、宮口しづえ、という作家もそんなじっくり読まれるべき作家らしいのだが、私にはちょっと理解しきれなかったが・・・。

前置きが長くなったが、小学館から出ているこの『ひめねずみとガラスのストーブ」も絶版になってしまっては手遅れだと思い、購入して子供と読んだ。

風の子なのにさむがりのフーが、ガラスのストーブを購入し、みんなにバカにされるのが嫌で森の奥で静かに一人で温まっていると、一匹のひめねずみがやってきて、そこで一緒に暖まり、段々と心通わせるようになり、一緒に生活するようになる。そこへ、北国から風の子オーロラがやってくる。彼女と一緒に旅に出たフーは、すぐに帰れると思っていたが、帰るまでにかなり長い時間が経ってしまっていた。そして元の森へようやく帰ってみると・・・。

表紙には「こころがポッとあたたかくなる」と書かれているが、ラストは結構悲しい感じになっている。安房直子さんの作品は、厳しく・さみしい中に暖かさがある素敵な作品だ。

この作品も非常に色々と考えさせられる良書だと思う。
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