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遙かなる恋人に Op.98 [ベートーヴェン 歌曲]

評価
★★★★★★☆☆☆☆

史上初の連作歌曲と言われる。

第一曲 丘の上に登り
 この曲集の白眉がいきなり来る。ピアノの伴奏が段々音数を増していき、それに伴い歌も熱を帯びてくる。非常に美しいメロディを持っており、それが繰り返されるので、いつまでも聴いていたくなる。

第二曲 山々が霧の中から
 こちらもしっとりとした曲。ピアノのもやっとした感じではじまり、歌ももやっとした感じで始まる。本当に霧の中にいるような雰囲気が良く出ている。

第三曲 空高く飛ぶ雲や
 三連のピアノ伴奏が印象的な元気な曲。大自然の鳥たちに何かを語りかけているかのような曲。若干短調で暗くなる部分が良い。

第四曲 高い空の雲
 ピアノが高音で伴奏をつける、明るく前向きな曲。ピアノ伴奏が恐らく高い空の雲を表しているのだろう。次の曲へのつなぎで、ピアノ伴奏が劇的になる部分が良い。

第五曲 五月が来て
 春の訪れを喜ぶかのような曲。解放感に満ちた曲。

第六曲 この歌を受け取って
 最後は再びしっとりとした曲に戻る。一日野原で過ごし疲れた体を家に帰りゆっくり休めながら、恋人たちが語り合っているような感じ。最後に愛の歌を歌っているうちに気持ちが高ぶってしまったような感じになる。そして最後は神を讃えるかのように輝かしく晴れやかに終わる。

物語性が感じられるとても良い曲だと思う。
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