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モーツァルト [作曲家 伝記]


音楽家の伝記 はじめに読む1冊 モーツァルト (音楽家の伝記はじめに読む1冊)

音楽家の伝記 はじめに読む1冊 モーツァルト (音楽家の伝記はじめに読む1冊)

  • 作者: 萩谷 由喜子
  • 出版社/メーカー: ヤマハミュージックメディア
  • 発売日: 2020/09/27
  • メディア: 単行本



音楽家の伝記 はじめに読む1冊シリーズ『モーツァルト』を読み終わった。これでこのシリーズで現在市場に出ているものは全巻読み終わった。

このシリーズは、ひのまどかさんと、萩谷由喜子さんが、それぞれ担当して書いているが、ひのまどかさんの方は、あるテーマに焦点を当てて伝記を完成させているのに対し、こちらの萩谷由喜子さんは、基本的に生まれてから死ぬまで時代順に書いてくれており、私はこういった書き方の方が全体像がみえて好きである。『クララ・シューマン』と『モーツァルト』は萩谷さんが執筆しており、そういった意味でこの二人はとてもよくわかった気がする。

モーツァルトというと音楽以外は、下品でどうしようもない人物だったという印象があったが、妻想いの純粋な人物の側面がよく描かれており、私のイメージしていたモーツァルトと違った人物に会えた気がしてとても良かった。

モーツァルトが父レオポルドとともに若き日、どのように過ごしてきたかもよくわかったし、彼に対してアンビバレントな気持ちを持っていたのもよくわかったし、父と母に孝行出来ずに両親とも天国へ行ってしまったことを後悔している様子なども事細かに描かれており、人間モーツァルトがよくわかる作品だった。

とてもぬくもりに溢れた良い伝記だと思う。
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