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勝手にふるえてろ [文学 日本 綿矢りさ]


勝手にふるえてろ (文春文庫)

勝手にふるえてろ (文春文庫)

  • 作者: 綿矢 りさ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2012/11/16
  • メディア: Kindle版



綿矢りさの映画化もされている作品『勝手にふるえてろ』を読み終わった。
基本的には主人公の頭の中をただ文字化しただけの作品。この一人語りに近いような作品でここまで読者を読ませ、情景をイメージさせてしまう、筆者の力量には脱帽する。

そして何となく受動的で人となるべくかかわらず争いを起こさず無難に生きているような気がする主人公が、SNSで同級生になりすまし同窓会を開いたり、妊娠したと嘘をついて会社を休んだりと、二人の人物との恋愛を通して、自分を成長させていく物語となっており、とても興味深く読める。

綿矢りさ作品の女性は、臆病でありながらも強い芯を持っており、いざという時に行動が起こせる人物が多く、あまり性に奔放ではないのも、すごく読んでいて心地よい。

読みやすい作品とは言えないがとても興味深く面白い作品だった。
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