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Beowulf [文学 イギリス]


Beowulf, Dragonslayer (A Puffin Book)

Beowulf, Dragonslayer (A Puffin Book)

  • 作者: Sutcliff, Rosemary
  • 出版社/メーカー: Puffin
  • メディア: ペーパーバック



来年度、英語劇でBeowulfを可能性があるので、とりあえず全体像をざっと把握しようと子供向けのRewrite版と言える、Rosemary Sutcliffのこの本を読んでみた。

以前映画で観た大まかなストーリーは一緒だが、やはり英雄度というか人間性が遥かに文学作品の方が素晴らしかった。映画では「性」をテーマにあまりにも誘惑に弱い人間性がテーマとして描かれており、ヒーローであるはずのBeowulfに対して全く共感できなかったのだが、この作品を読むと、家族が受けた恩をいつまでも忘れず生命を懸けてその恩に報いようとする姿や、王の地位が転がり込んで来そうな時もあくまでもそれを受け入れようとしない(最終的には受け入れざるを得なくなるが)姿がとても騎士道的で共感できた。

アメリカで映画化された文学作品は基本的に「性」を前面に押し出したものが多く、結局アメリカって「性」と「金」で生きているのか、と思わされてしまう。昨日まで読んでいた『東京プリズン』の影響も多少あるのかもしれないが・・・。

入門書としては面白いのではないだろうか。
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