エリーザベト・クールマンの詩による7つのリート op.104 [シューマン 歌曲]
エリザベート・クールマンという人は、当時は大変な人気を誇っていた女性詩人だったらしい。彼女はかなり不幸な人生を歩んだ人らしい。曲の前にシューマンが書いた説明が読まれる。
01. Mond,meiner Seele Liebling
★★★★★★☆☆☆☆
「お月さま、わたしが心の底から大好きなお方」
悲しげだけど、どこか懐かしさのあるメロディで始まり、最後は何となく光がさして終わる。
02. Viel Glück zur Reise,Schwalben
★★★★★★☆☆☆☆
「良い旅をね ツバメさんたち」
明るい生き生きとした雰囲気の曲。
03. Du nennst mich armes Mädchen
★★★★★★☆☆☆☆
「あなたはわたしのこと まずしい娘と呼ぶけれど」
自分の貧しさを皆にからかわれることに異議を唱える歌。息の長いオペラのアリアのような若干悲しげな美しい旋律を持った曲。
04. Der Zeisig
★★★★★☆☆☆☆☆
「ヒワ」
春の喜びを歌った曲。跳ねた感じの明るい雰囲気。
05. Reich mir die Hand,o Wolke
★★★★★★☆☆☆☆
「手を差し伸べて、おお雲よ」
死んだ兄たちを思って歌った歌。かなり激しく悲劇的な雰囲気の曲。綺麗なメロディを持った曲。この曲も段々と光が見えてくる曲になっている。
06. Die letzten Blumen starben
★★★★★★☆☆☆☆
「最後の花もしおれ」
死を予感した悲しい歌。悲しげな旋律が非常に印象的な曲。ピアノの左手で奏でられる「ズンチャ、ズンチャ」という一定のリズムが悲劇性を強めている。
07. Gekämpft hat meine Barke
★★★★★★☆☆☆☆
「私は小舟は戦ってきました」
死を前にした覚悟のようなものが感じられる、意志の強さを感じるメロディが付けられている。悲しさの中に前向きさが感じられる曲。最後はこれ以上ない程感情の高まりを見せ、最後は静かに穏やかに終わる。
なめらかな美しいメロディが散りばめられた、一曲一曲が短くかなり聴きやすい曲集。
2022-03-09 07:15
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