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アンネ・フランクの記憶 エッセイ② [文学 日本 小川洋子 エッセイ]


アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)

アンネ・フランクの記憶 (角川文庫)

  • 作者: 洋子, 小川
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 1998/11/01
  • メディア: 文庫



小川洋子さんが、敬愛してやまないアンネ・フランクの足跡を実際に現地に行って辿った旅をまとめた本。

成田空港から出発するところから始まり、アムステルダムで泊まったホテルの様子、アンネの親友ジャクリーヌさんとの対話、アンネの隠れ家生活を献身的に支えたミープ・ヒースさんとの対話、アンネの隠れ家の様子、フランクフルトのアンネの生家への旅の様子、ポーランドへの苦しい旅の様子、アウシュビッツの息の詰まるような様子、最後にウィーンで出会ったふたりのユダヤ人との対話、などなど結構濃い内容となっている。最後の『アンネの日記』の訳者、深町眞理子さんの解説も結構良い。

小川洋子さんのアンネへの愛情がたっぷり詰め込まれており、彼女が『アンネの日記』を読み込んでいたこともよくわかる内容となっている。

p133
「どんな時代にあっても、人間として当然なことを、ちゃんと見抜けるかどうか、それが問題なのだ」
本当にその通りだと思う。

『アンネの日記』、小川洋子、両者のファンの私としてはかなり楽しめる内容だったが、普通の人が読んだらどうなのかな、と少し思った。
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