子供たちの聖書 [文学 アメリカ]
東京新聞の書評欄のようなところに載っていて興味を持って読んでみた。みすず書房が出しているし、少し値段も高いけど面白そうだから買ってみようかと思ったが、図書館でとりあえず借りてから、と思い読んでみて正解だった。全く面白くなかった。
大学の同級生である親たちが、子供たちの夏休みに合わせ、大きな邸宅を借り、自堕落な生活を送っている。そんな親たちを馬鹿にしながら、ゲーム感覚で楽しむ子どもたち。そんな中ハリケーンが襲いかかりライフラインは遮断され、食べ物にも困る。何も出来ない親たちを残し子どもたちは自分たちで生活場所を探しに行く。浮浪者のような男性に導かれ現在オーナーが住んでいない家に住まわせてもらえることになる。そこで様々なひどい体験をし、最後は何とか救われる、という話。
はじめの自堕落な生活をするところは読んでいて退屈だし、後半ハリケーンに襲われたあとも結構ひどい描写だし、子供たちの親に対する反発心や行動にも共感が持てなかったし、聖書に関する部分も中途半端だしと、すべてがもう一歩。なぜ これがアメリカでベストセラーになり、注目されるのかイマイチわからない。恐らく現代アメリカの苦悩みたいなものは、数百年前の人たちの数千年前の人たちの苦悩よりも、私にとっては共感できないものなのだろう。
とにかくもう一歩だった。
2022-06-15 04:21
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