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額田女王 [文学 日本 Classic]


額田女王 (新潮文庫)

額田女王 (新潮文庫)

  • 作者: 靖, 井上
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1972/11/01
  • メディア: 文庫



昔からずっと、百人一首を覚えようと思い続けてきたが、いつも最初の5つくらいで挫折してしまう。今年こそはと思い、今回は百人一首の漫画を買ってみた。


超訳マンガ 百人一首物語 全首収録版

超訳マンガ 百人一首物語 全首収録版

  • 出版社/メーカー: 学研プラス
  • 発売日: 2017/10/24
  • メディア: 単行本



その第一首目
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露に濡れつつ

この首の漫画を読み、額田王に興味を持ち、私の好きな作家である井上靖に『額田女王』という作品があるのを知り購入し、この度読んでみた。

額田女王が、大海人皇子と中大兄皇子の兄弟二人に見初められ二人から言い寄られるはじめの場面に始まり、大海人皇子に梅見をだしに呼び出され、無理矢理連れ去られ関係を持たされるところを通過し、二人の子どもが生まれるところまでは本当に緊張感があり一気に読んでしまった。

その後は、当時の日本の状況を中心に話は進む。朝鮮出兵、白村江の戦い、敗戦、数々の遷都、天皇の死、人身の乱と、様々な事件が、二人の皇子と額田を中心に語られていく。

正直日本史は不得意で、漫画などを何度読んでもよくわからなかったが、やはりこういう物語のある小説を読んだり、古典文学作品を読んだりするといろいろな人物関係がわかり、頭に入ってくる。

井上靖らしい、美しく格調高い文章で、ストーリーも面白い。500ページを超える大作で、現代の軽い小説ほど読みやすくはないが、かなり楽しめた。
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