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ロボット イン・ザ・ガーデン [文学 イギリス]


ロボット・イン・ザ・ガーデン ロボット・イン・ザ・シリーズ (小学館文庫)

ロボット・イン・ザ・ガーデン ロボット・イン・ザ・シリーズ (小学館文庫)

  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2016/06/24
  • メディア: Kindle版



数年前、この本が原作の演劇を紹介され、結局その作品は観には行かなかったのだが、その後、劇団四季がミュージカルで公演したり、映画化されたりと色々話題となり、ブックオフで100円で売っていたこともあり、買って読んでみた。

高校・大学生くらいの少年とロボットの触れ合いを描いた作品なのかと思っていたが、主人公は32歳の結婚している男性。獣医師を目指していたが、結局なれず、今は法廷弁護士の妻に養ってもらっている。養ってもらっているとは書いたが、両親がかなり金持ちだったらしく、その遺産で悠々自適に暮らしている感じだ。

だが、今まで挫折続きで何一つ成し遂げてこなかったという劣等感のようなものをかかえ、妻と喧嘩が絶えない。

そんなある日、庭にロボットが座っている。主人公ベンはこのロボットを気に入り、面倒を見ようとするが、妻のエイミーはそれを快く思わない。結局二人はこのロボットをきっかけに行き違い離婚することに。しかしあとでわかるのだが、これは二人の気持ちの行き違いだけではなく、妻エイミーには・・・。

このロボットは壊れかけており、この壊れかけのロボットを直してあげようと、製作者を探す旅に出るベン。その旅を通じて、精神的に大きく成長するベン。

ロボットのタングもベンも共に成長していく様子がとても心地よく読める。旅の途中で出会う、リジー・キャッツとベンのロマンスも良い。妻エミリーも帰ってきた二人の成長をみて変わっていくのが良いのだが、ベンとの離婚寸前の彼女の行動がやはり私は・・・。

女性作家だからこそいやらしくない感じでストーリーが進んでいくが、これを男性作家が書いたらもっといやらしい感じになり、読んでいて嫌な気分になるのだろうなあ、などと思いながら読んだ。

ロード・ムービー的な感じで、それなりに楽しめたし、舞台化映像化されるのもよくわかった。
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