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ヴァイオリン協奏曲 Op.15 [ブリテン 協奏曲]

I. モデラート・コン・モート
★★★★★★★☆☆☆
打楽器の短い前奏のあと、ヴァイオリンが息の長い若干憂いをおびた美しい旋律を奏でる。オーケストラはゆったりとした、力強い伴奏を奏でる。
第二主題はキレのよい鋭いメロディ。伴奏も少し現代的な感じで鋭角的に進む。
展開部?は、叙情的な夜の音楽のような感じになる。初めはヴァイオリンのソロ、オーケストラがメロディを奏でると、ヴァイオリンがキレの良いメロディを途中途中に入れていく。その後再びヴァイオリンのソロのむせび泣くようなメロディが奏でられる。そのまま静かに終わる。

II. ヴィヴァーチェ
★★★★★★★☆☆☆
攻撃的な激しい雰囲気で始まる。途中ヴァイオリンが落ち着いた若干東洋風のメロディを奏でるが、オーケストラが追い立てるように激しい音を投げかける。ヴァイオリンが静かに超高音の鳥の鳴き声のような音を奏でた後、再び曲は活気を取り戻す。途中から不穏な空気が流れ出した後、静かなヴァイオリンのソロが始まる。様々な技巧を駆使した部分で叙情的ながら激しい。最後は静かに終わる。

III. アンダンテ・レント
★★★★★★☆☆☆☆
静かで暗く陰鬱な雰囲気で始まる。ヴァイオリンが高音でメロディを奏で、同じメロディをオーケストラが奏でる。途中荒涼とした雰囲気となるが段々と熱を帯びてくる。勝利感に向かおうとするヴァイオリンとそれを暗い方向へ向けようとする伴奏の争いの後、ヴァイオリンが勝ち?、静かに穏やかにメロディを奏でる。最後はヴァイオリンとオケが静かに対話をし、ヴァイオリンがむせび泣くように静かにメロディを奏で終わる。

全体を通してヴァイオリンの美しい音色が生かされている部分が多く、それなりに聴き応えがある曲。
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