すずをならすのはだれ [文学 日本 安房直子 さ行]
北風が、銀のトランペットを吹き鳴らしているなか、一匹のうさぎが「さむうっ」と言いながら森の中に現れる。これから町へ買い物に行くところ。そんなとき、うさぎは白い小さな家を見つける。
家にはすずがついていて、「ごようのかたはすずをならしてください」とある。すずを鳴らすと、中から声がして、仕事をするなら、中であたたまっていってもいいよ、と言われる。しごとは歌を歌うこと。了承したうさぎは中には入り歌を歌うが、うさぎはいつまでたっても家を出てこない。
その後、たぬき・ねずみ・しか・いのしし・くまと次々に家にやってきて、歌を歌うが、みな出てこない。
実はここは春の精の家。はるのじゅんびを みんなで手伝っていた。ついに春がやってきて、みなが外で歌を歌い、花という花がみんなすずをならして、春が来たのを喜ぶ。
はじめはなんとなく暗く、最後は明るく、とても楽しい作品。『緑のスキップ』に通じる作品。
2023-06-05 04:33
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