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David Copperfield Volume2 [文学 イギリス Dickens]


David Copperfield (Wordsworth Classics)

David Copperfield (Wordsworth Classics)

  • 作者: Dickens, Charles
  • 出版社/メーカー: Wordsworth Editions Ltd
  • 発売日: 1997/08/01
  • メディア: ペーパーバック



長い長い小説を読み終わった。
後半はDoraと結婚した後の結構悲劇的なDavidの生活が描かれている。
自分をchild-wifeと名付け、一向にちゃんと家事や家政を行おうとしない妻。そんな妻になかなか強いことを言えないDavid。そんな大変な私生活がある一方で、Davidの旧友Steerforthと逃げたEmily、ユライア・ヒープに乗っ取られそうな、昔学生時代お世話になった弁護士Wickfieldの事務所、そして無理やり結婚させられそうなその娘Agnes。

他にも様々な人物が登場するのだが、雑多で複数の事件が同時進行しているという感じではなく、一つの芯を持って最終的にそれが収斂していくように作られているのはさすがDickensというところ。

さらに、何でこんな人物がいきなり登場するの? 話の大筋に全く関係ないじゃんというMarthであったり、小人の女性であったりする人も、最終的に結構重要な役割を演じ、最後はDavidをいじめた義理の父とその妹のその後も語られる当たりさすがと思わせる。

基本的には主人公Davidの一人称語りのため、彼が立ち会わない場面は描けないという制約の元話を進めていくのもすごい手腕だと思う。しかしこれに限界を感じたがために、後の『荒涼館』では語りが一人称と三人称語りになるのであろう。

確かに面白いが、フィールディングの『トム・ジョーンズ』などと同じく、一人の人間の一生を描いたような作品はあまり惹かれない。
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