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噂の彼女も家庭科部! [文学 日本 児童書]


噂の彼女も家庭科部! (ポケット・ショコラ)

噂の彼女も家庭科部! (ポケット・ショコラ)

  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2019/03/08
  • メディア: 単行本



『噂のあいつは家庭科部!』の続編を読み終わった。
初めは、甘々で、正直読んでいて恥ずかしいくらいだったが、読んでいくうちにシリアスな部分もあり、それぞれの登場人物の心の葛藤なども細かく描かれていてとても興味深く読めた。

どんなに完璧に見える人でも、やはりどこかに自分の足りない部分があり、そんなことは人から見ると大したことじゃないかもしれないけれど、本人にとっては大きな問題で、そんな思いをひとそれぞれ抱えて生きている。そしてそんな中途半端な人間がお互い支えあって生きている、ということを温かい物語に包んで届けているこの本。とても読後感が良かった。

最近の小説の傾向なのかもしれないが、登場人物がそれぞれの視点で語っていくスタイルも面白い。正直、主人公さやかのような女の子がいたら、あまりにも良い人過ぎて、自分は近づけないかもと思ってしまう。少年少女向けに書かれた小説は、読後感がとても良くて私は好きだ。
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噂のあいつは家庭科部! [文学 日本 児童書]


噂のあいつは家庭科部! (ポケット・ショコラ)

噂のあいつは家庭科部! (ポケット・ショコラ)

  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2018/03/08
  • メディア: 単行本



市宮早記という作家の『たんぽぽ書店へようこそ』という作品が結構面白かったので、同作者の別の作品(一応デビュー作というのか、本という形ある物を世に出したはじめの作品)を読んでみた。

筆者のあとがきにもあるが、とにかく主人公の二人が真っ直ぐすぎるとともに、優しすぎる。現代のおとぎ話を書きたかったとあるのだが、全くその通りだと思う。主人公のような、相手を常に思いやり、真っ直ぐで、いつも自分の感情を押し殺しながら前向きに生きている女の子を見たら、好きになってしまうだろう。読んでいて、昔読んだ藤岡陽子さんの小説『手のひらの音符』を思い出してしまった。私はやはり、このように前向きに、真面目に生き、相手を思いやった行動ができ、そうした人たちが最後に幸せになれる小説が好きだ。

『たんぽぽ書店へようこそ』でも、感じたが、この作者、恐らく小林深雪さんの『ないちゃいそうだよ』シリーズに影響を受けているのではないだろうか。

一点だけ、非常に気になったことがある。
姉:さやか 高校二年生 03月12日生まれ
妹:ひかる 高校一年生 07月12日生まれ
さやかが留年、もしくは、ひかるが飛び級、もしくは二人が腹違いの子供でもない限りこの生まれはありえない気がするのだが・・・。

何にしろ心が優しくなる良い作品だった。
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ようこそ!たんぽぽ書店へ [文学 日本 児童書]


ようこそ!たんぽぽ書店へ (ポプラキミノベル)

ようこそ!たんぽぽ書店へ (ポプラキミノベル)

  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2021/03/17
  • メディア: Kindle版



本屋をぶらぶらしていたら、ポプラ社から若者向けの新書大サイズの文庫が創刊されるということで、10冊くらい並んでおり、その中で見つけた本。

まずは、小説の題名の中に、「図書館」「書店」「古書店」などが含まれる本に私は惹きつけられやすい。試し読みのような小さなパンフレットのようなものがあったので、それをもらい少し読んだら面白かったので、1週間後に購入してしまい、昨日一気に読んでしまった。

にかいどう青さんの『ふしぎ古書店』と、小林深雪さんの『作家になりたい』を足して二で割った感じの本。小学校の頃に若干いじめに合っていた、本が大好きな中学一年生の女のコが、となりに越してきた双子の兄弟とのふれあいを通して、自分を開いていく物語。とにかく読みやすく、主人公の純真で、恋愛感情までは行かない「すき」「すてき」という気持ちをはっきりと言葉に出して言えてしまうところが素晴らしすぎる。

テーマはかなり暗いのだが、登場人物たちの真っ直ぐさが、読後感を相当さわやかなものにしてくれる。

非常におススメの本だ。

二巻以降も出版されるっぽいので楽しみに待ちたい。
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クリスマス物語集 [文学 日本 児童書]


クリスマス物語集

クリスマス物語集

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2020/12/06
  • メディア: 単行本



友人との会話で、ある少女の「サンタクロースって いるんでしょうか?」という質問に答えた新聞の本がとても良いということを知り、いろいろ探して見つけ出した本。

クリスマスにまつわる西洋の物語を14作品収録した作品。
編訳者の中村妙子さんという人がそういう人なのだろうが、どれもこれも、素朴で暖かい話に満ち溢れている。どれもこれも素晴らしかった。

多くの作品が、貧しくても心の底から人のことを考え、行動することで、神の祝福を得る話となっているなか、有名な作家ディケンズの「ベツレヘムの夜」という三人の博士がイエス様のところへ行く話が収録されているのだが、これだけ普通のクリスマス物語となっており、この本の中では逆に浮いてしまっている気がする。

「サンタクロース」という存在が何故生まれたか、のネタ本みたいな話もありとても面白かった。

すごく、地味でゆっくりじんわりと味わう作品ばかりなので、おそらく現在の日本では受けない作品なのだろうと思う。

だが、このような良書が多く市場に出回り、後世に残っていくことを望む。
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ともだちは海のにおい [文学 日本 児童書]


ともだちは海のにおい (きみとぼくの本)

ともだちは海のにおい (きみとぼくの本)

  • 出版社/メーカー: 理論社
  • 発売日: 2020/07/28
  • メディア: 単行本



むかし、朗読教室のようなものに通っていた。小学校一年生くらいから4年生くらいまでだったと思う。その時使用していたテキストが、工藤直子作の『のはらうた』。だから工藤直子という詩人は小さい頃から慣れ親しんでいた。その後、彼女の『哲学のライオン』などを知り、妻も結構工藤直子にはまっていた。

今年の春、にかいどう青さんの作品にはまっていた。『ふしぎ古書店』と『すみっこ★読書クラブ』である。そのどちらのシリーズの本だったかもう忘れてしまったのだが、この『ともだちは海のにおい』が紹介されていた。かなり興味を惹かれ購入していた本。

1ヶ月くらい前から読み始めたのだが、なかなか読み進めることができず、遂に今日読み終わった。
ビール好きのくじらと、お茶が好きないるかの友情物語。確かにとてもほんわかしており、ところどころ詩も挟み込まれ悪くない作品なのだが、なにしろにかいどう青が薦める本ということでかなり期待感を持って読んだだけに、なんか拍子抜けした感じだった。

理論社の本の表紙はとても暖かい感じで素敵な本なのだが、何となく残念な感じだった。
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魔女の宅急便 [文学 日本 児童書]


魔女の宅急便 (角川文庫)

魔女の宅急便 (角川文庫)

  • 作者: 角野 栄子
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2013/04/25
  • メディア: 文庫


『魔女の宅急便』を読み終わった。
映画は好きで、10数回見ているが、ジブリの中ではそんなに好きな作品ではない。

はじめのほうは、結構映画と似たような構成になっているし、映画に出てくる登場人物は、原作の中にも何となく出てくるのだが、エピソードや人物像は結構変わっている。なので、映画とは全く違った作品で読めるし、原作は原作で面白い。

マニュアル感というか、生の人間の交流こそが大事なんだ、ということが通底するテーマとしてあり、読んでいてとても温かい雰囲気が物語全体にずっとあり、読んでいてとても心地よかった。

最後の場面で主人公キキが母親にいう次の言葉がとても印象に残った。
「かあさん、あたしちょっと考えたんだけどね、魔女はね、ほうきにばかり乗って飛んでちゃいけないんじゃないかって思うのよ。 ー中略ー だってほら、歩くといろんな人といやでも話すことになるじゃない? -中略ー 魔女を近くで見れば、鼻がとんがって口がさけてるんじゃないってわかるでしょ。それにお話もできるし、おたがいわかりあえると思うの・・・・・・」

携帯メール、Lineがコミュニケーションツールの主流となった今、あらためて考えてみても良い視点なのではないか。

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