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A Night Out [文学 イギリス Harold Pinter]


Complete Works: One : The Birthday Party/the Room/the Dumb Waiter/a Slight Ache/a Night Out/the Black and White/the Examination

Complete Works: One : The Birthday Party/the Room/the Dumb Waiter/a Slight Ache/a Night Out/the Black and White/the Examination

  • 作者: Harold Pinter
  • 出版社/メーカー: Grove Pr
  • 発売日: 1990/11
  • メディア: ペーパーバック



ピンターのA Night Outを読み終わった。
これで、Complete Works 1に収録されている作品は全部読み終わった。
この作品集の中では最も読みやすく、登場人物も一番多かった。とはいえ、メインはAlbert StokesとMrs.Stokesの2名と言える。

始まりは、Stokes家の場面。パーティーに出かけようとしている28歳のAlbertを母親のMrs.Stokesがなんやかんやと理由を付け引きとめようとしている。父親は10年前になくなっているようだ。
ネクタイのアイロンがけから始まり、何から何までAlbertは母親に面倒を見てもらっているっぽい。そして母親はそれを楽しんでいる。さらに母親はAlbertが女の子に近づかせたくないようである。

その後Albertはパーティーに行き、そこでの参加者に、〈おそらくマザコンであることを)からかわれ喧嘩を始め、そのままパーティーをあとにする。

家に帰り、母親とも喧嘩をし、家を出て行く。街でひとりで佇んでいると、ある女性に声をかけられ彼女の家に入る。いろいろと話すうちに彼女の言葉にかっとなり、彼女にひどいことをし、彼女の家を出、家に帰り、母親に優しく迎え入れられる。

これは現代の日本の若者の姿をまさに表しているといえる。
小さい頃から母親のペットのように育てられ、女性に積極的に近づくことができず、何かあるとすぐにカッとし暴力的になる。

分かりやすいようで結構わかりづらい作品ではあるが、この劇が現代の日本で素晴らしい演出で上演されたらかなりの反響があるのではないだろうか。
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