SSブログ

The Homecoming [文学 イギリス Harold Pinter]


Complete Works: Three : The Homecoming, Tea Party, the Basement, Landscape, Silence, Revue Sketches

Complete Works: Three : The Homecoming, Tea Party, the Basement, Landscape, Silence, Revue Sketches

  • 作者: Harold Pinter
  • 出版社/メーカー: Grove Pr
  • 発売日: 1990/11
  • メディア: ペーパーバック



Harold Pinterの全集3巻を読み始めた。
最近、疲れがひどく、電車の行き帰り、3~4割くらい寝てしまうので、読書の進みが遅い。
complete3の一作目The HomecomingはPinter作品としては長めの100ページ近くある作品ではあるが、戯曲で間が多いので、なんとか3日くらいで読みきることができた。

Pinter作品としては珍しく登場人物の人間関係は初めから明確に提示されており非常にわかりやすい。
Max:父親
Sam:Maxの弟
Teddy:Maxの長男
Lenny:Maxの次男
Joey:Maxの三男
Ruth:長男Teddyの妻

Maxは精肉業者、SamはおそらくTaxiドライバー、Teddyは哲学の博士号を持っておりアメリカの大学で教えている。Lennyはよくわからないが危ない仕事をしていそう。Joeyはプロボクサーを目指している。

同じ家に住むMax, Lenny, Sam, Joeyが順番に登場し、何気ない会話を交わす。その中でMaxの妻Jessieはもう亡くなっていることがわかる。SamはJessieに恋をしていたと思わせるような描写もある。さらに物語の途中、後半で、このJessieは他の男とも恋愛関係にあったかのような描写もある。そして私の英語力不足でいまいちよくわからないのだが、LennyとJessieが一緒にいるところをMaxが見つけた、といったような描写があるのだが、これは近親相姦?と思ったのだが・・・、結局よくわからない。
そんな中、アメリカからTeddyとRuthがこの家にやってくる。Teddyは知的階級であり、その妻なのでRuthもかなりまともな人間なのかと思いきや、LennyとJoeyが現れると二人とかなり親密な状態になる。しかも夫Teddyがいるのにである。
そんなこんなで、TeddyはRuthをつれてアメリカへ帰ろうとするが、ほかの家族がRuthをこの家に引きとめようとする。しかも、売春(?)のようなことをさせ、お金を稼がせようとしているのだ。さらに男たちはRuthと性的関係を持とうとしていることが見え見えの会話をする。しかもしかも夫Teddyはそういった会話を全て聞いている(のだと思う)。それにもかかわらず、夫TeddyはRuthをこの家に残し、一人アメリカへ帰るのである。

正直、凄すぎてよくわからない。フランスの自然主義文学を読んでいた時もそうだったのだが、性に奔放な話を読むのがあまり得意ではない。

後半はひたすら「何故?」が頭の中にこだましていた。そして読後もひたすらこだましている。ひたすら思考を強要し続けることができるPinter劇。流石である。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0