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The Basement [文学 イギリス Harold Pinter]


Complete Works: Three : The Homecoming, Tea Party, the Basement, Landscape, Silence, Revue Sketches

Complete Works: Three : The Homecoming, Tea Party, the Basement, Landscape, Silence, Revue Sketches

  • 作者: Harold Pinter
  • 出版社/メーカー: Grove Pr
  • 発売日: 1990/11
  • メディア: ペーパーバック



PinterのThe Basementという作品を読み終わった。この作品は始め、BBCのテレビで放映され、後に舞台で演じられたらしい。
登場人物Stott, Jane, Lawというたったの3名。
豪華なLawの部屋に雨に濡れた、StottがJaneという女性をつれて現れる。
LawとStottは友人らしいが、長いあいだ会っていなくて、連絡も取れなくなっていた様子が会話から伺える。
Stottは今、住む家がない、ということなので、このLawの家にJaneと一緒に住まわせてもらうことになる。
日が経つに連れ、LawとJaneの関係が怪しくなっていく。
そしてある日の海辺での会話で、JaneがLawに向かって次のように言う。
Why don't you tell him to go? We had such a lovely home. We had such a cosy home. It was so warm. Tell him to go. It's your place. Then we could be happy again. Like we used to. In our first blush of love. Then we could be happy again, like we used to.
「Stottに出て行くよう命じろ」と言っているのだが、最後に、「そうすれば、昔みたいに幸せになれるわ。」と言っているのだ。
ということは、かつてLawとJaneは恋人だったということ?
と色々考えながら読み進めるのだが、その後、このことには触れられずに話は進み、そして・・・。

最後に、今度はStottが部屋の中にいて、LawとJaneが部屋の外にいて、始まりの場面とまったく同じ会話をする。しかし今度はStottとLawの台詞が逆になっている。
いわゆるStottとLawの役割が行ったり来たりすれば、ひたすら続けることが出来る構成になっているのだ。
正直何が伝えたいのかすぐには分からないが、バッハの音楽のような計算された作品に出会ったような感じがする。
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