子午線の祀り [文学 日本 Classic]
木下順二の『子午線の祀り』を読み終わった。全部で3つの戯曲が収められており
①子午線の祀り
②龍が見える時
③沖縄
の3篇だ。
①は平家物語に題材をとった作品。正直日本史にまったく興味が無く、かなり知識が無いのだが、源氏と平家の争いを描いていることはわかった。元々隆盛を極めていた平家が、源氏にどんどん侵略され、滅びる直前を描いた作品だと思われる。作品中3種の神器等も出てきてそれなりにおもしろいのだが、やはりこの源平合戦にあまり興味がないのでそこまで入り込めなかった。
とはいえ、この作品を読み、やはり日本史を少しは勉強しなくては、と思ったので、きっかけ作りとしてはよい作品だった。
②は非常に短い作品。群読の試みらしい。昔話のような感じで結構面白かった。
③はかなり期待していた。アメリカ占領下の沖縄を描いた作品で、沖縄本島から少し離れた島の話。平和に暮らしていた島に、アメリカがやってくるという噂を聞いた島の人々が、対応をせまられる話。一人ひとりの、沖縄に対する様々な思いが描かれているのだが、もう少し突っ込んだ描写が欲しかった気がする。
『オットーと呼ばれる日本人』がかなり面白かっただけに、若干残念な感じだった。
2017-02-09 07:04
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