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武家の女性 [哲学書]


武家の女性 (岩波文庫 青 162-1)

武家の女性 (岩波文庫 青 162-1)

  • 作者: 山川 菊栄
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1983/04/16
  • メディア: 文庫



女性運動で有名な山川菊栄著、『武家の女性』を読み終わった。
『武家の女性』と銘打たれているが、山川菊栄の母と祖母の時代の、彼女の水戸藩の実家を描いた作品となっている。彼女の祖父が寺子屋のようなものをやっていたこと、武士と使用人の関係性なども描かれている。

彼女が非常にリベラルな環境で育ったことがこの本を読むと分かる。
そして、江戸時代の女性たちが、男性よりも下に見られていた、ということが本当によくわかる。女は仮名文字さえ読めれば良い、食べるものも男はしっかりとしたもの、真ん中を食べ、女性は端っこを食べるという、冗談のような話も、本当だったこともわかる。

江戸から明治に変わる当時の、社会の混乱も描かれており、多くの女性・子どもも牢屋に入れられ処刑されたこともわかる。

教科書や英雄視点の歴史書からは決してわからない、民衆の、女性の生活がよくわかった。

ものすごい面白い作品か、というとそうでもないかもしれないが、それなりに勉強になる作品だ。

彼女のほか作品も読んでみたいが、とくに評論集、時間がなかなか取れなそうだ。

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