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Gone with the Wind Part One [文学 アメリカ]


Gone with the Wind

Gone with the Wind

  • 作者: Margaret Mitchell
  • 出版社/メーカー: Pan Books
  • 発売日: 2014/02/13
  • メディア: ペーパーバック



何年か前に、紀伊国屋の洋書セールでGone with the Windを購入していた。購入する前からずっと読みたいと思ってAmazonなどで探していたのだが、紙ベースの本はあまりなく、あっても何故か高額だった。なので、ずっと買わずにいたのだが、紀伊国屋で450円と安かったのでようやく買った。

しかし、中を開けてみると何と全部で1448ページ。文字量が違うとはいえ、聖書並みの厚さ。ということで、今まで読まずに来たが、いろいろな洋書・和書がとりあえず一段落したので、行きも帰りもこの本に取り組もうということで、この9月の中旬から読み始めた。

中身は思っていた通り読みやすい。かなり難易度の高い単語や、黒人の話す英語を文字化したものなど、一部読みづらい部分もあるが、話の流れがつかめなくなるほどではない。

第一部は南北戦争前のアメリカ南部が舞台となっており、男達の会話は戦争のことばかり。そしていざ戦争が開始されたという報が入ると、みなこぞって戦地に向かう準備を始める。様々な悲惨な戦争、世界大戦を経験した今、戦争は恐ろしいもの、できれば行いたくないもの、というのが、老若男女問わず、人々の間である程度共通しているものだと思う。その現代の感覚からすると戦争に興奮しているこの男達の感覚はわからないが、当時、戦争というものはそういうものだったのだろう。さらに言えば、戦地と市民が普段生活している土地というものは乖離しており、一般の人々にとって戦争というものは現実味のあまりないものであったのであろう。ヨーロッパの小説なんかを読んでいても、戦争が行われている一方で、平気で晩餐会、舞踏会が行われている。そして女性達は、軍人達をもてはやす。本当に戦争一つ取っても現代と数百年前の感覚は大きく違うのだなあと実感させられた。

主人公Scarlett O'Haraは自分が好きだったAshleyが別の人と結婚してしまうので、その腹いせにそのAshleyの結婚相手のお兄さんと結婚する、という信じられない暴挙にでる。しかし、ここには伏線があり、Scarlettのお母さんEllen、聖女のようなひとなのだが、も周りから見れば明らかに信じられない身分違いの結婚をする。もちろんEllenの方が高貴な出身(フランス系)。Ellenは自分の好きだった人が、突然死んでしまい、いきなり、アイルランド系の身分もよく分からないScarlettの父と結婚するのだ。

出だしがとても面白い。

Scarlett O'Hara was not bueatiful, but men seldom realized it when caught by her charm ・・・

スカーレットは見た目はそんなに綺麗ではないが、何故か男性を虜にしてしまう。
それはやはり内面から出てくる何かなのだろう。私は、人々が「あのひと綺麗」という人をあまり綺麗に感じないことが多い。逆に、何かに一生懸命な人に美しさ、綺麗さを感じる。やはり私は内面が外面に自然と出てくると思うのだ。とはいえ、スカーレットはそこまで心の美しい人ではない。

このスカーレットと対照的な人物として、Ashleyの結婚相手Melanieがいる。彼女はひたすら心が綺麗で、教養も豊かだ。日本の小説などではこちらのMelanieが耐える女性の鑑のような形で、理想化された主人公となるのだろうが、自由奔放なScarlettが主人公なのも面白い。

ちなみに、Anne Of Green Gablesの主人公Anneの名前は最後にeがつく。アンも間違われないようにそこを何度も強調する。このScarlettも最後にttが二つ続く。結構珍しいスペリングだと個人的には思う。この名前の付け方なども非常に面白いなあと思った。

まだまだ1000ページ以上。気合を入れて読みたいと思う。
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