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Victoria Station [文学 イギリス Harold Pinter]





このVictoria Stationは最高だった。
タクシー会社の本部にいるControllerがVictoria Stationで待つお客を拾ってCuckfieldまで運んでいって欲しいと、外でタクシーを流している274に無線で話し続けるのだが、274はふざけた答えばかりで一向に話しがかみ合わない。諦めたControllerが、他の運転手を探し始めたため、あせった274は話をあわせ始め、自分の状況をちゃんと説明しだす。そして今乗っけている女性が可愛いので結婚したいと意味の分からないことを言い出すと、Controllerは何故かその話にのりだし、今から祝福のためにそちらに向かうから待っていろと指示を出す。あせった274はVictoria Stationで待つ客はいいのか、と問うがControllerはそんなのはほっとけ、と言い出す。

タクシー会社が客を放っておくのもすごいが、乗せた客が可愛いから結婚したいというのもすごい。そして最終的に不条理なほうへと話しが進んで結末を迎えるというのもすごい。

人間社会って、合理性・理性で何とか社会を回そうとしているが、結局は不条理・非合理なものが勝つことが多い気がする。それをこの短い劇で端的に見せているのではないだろうか。

すばらしい作品だった。
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