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ジャレットのきらきら魔法 [文学 日本 児童書 魔法の庭シリーズ]


魔法の庭ものがたり17 ジャレットのきらきら魔法 (ポプラ物語館)

魔法の庭ものがたり17 ジャレットのきらきら魔法 (ポプラ物語館)

  • 作者: あんびる やすこ
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2015/07/01
  • メディア: 単行本



「魔法の庭ものがたり」17巻を読み終わった。

今回は非常に良かった。
トパーズ荘を、世界的に活躍するプラントハンター(体に効く新しい植物を探す人)ケリーが訪れる。
世界中を飛び回るケリーをみて、日々トパーズ荘にいて働いている自分がとても小さな人間に思えてしまい、ジャレットは非常に気落ちしてしまう。しかしエルダーフラワーの木の精に『いつもどおり』でいることこそが、『奇跡や魔法』のようにすばらしいころなのだと教えてもらう。そのことがしっかりとわかった時のジャレットの言葉が美しい。

p.116
「心の中には、どんなものもかがやかせる『きらきら魔法』があるんだわ。そのつかい方はかんたん。いろいろなことを『すばらしい』と思えば、『きらきら魔法』は働き出すのよ。」

そして日々自分が町の人々のために薬を作っていることが彼らのためになっていることがわかったジャレットが言った言葉。

p.147
「「いつもどおり」が「奇跡のようにすばらしい」ことも、今いるこの場所でコツコツがんばることが、色々な人の役に立つことも。」

最近、日本人の内向き思想、若者が留学したがらない、などが問題とされる。私には何が問題なのか全くわからない。海外で活躍することが素晴らしいことなのか、日々、同じことを繰り返し、そのことで人々を助けることが、世界で働くことよりも劣っているのか。とにかく、派手なこと・お祭り騒ぎ(東京オリンピック狂騒・令和狂騒)、グローバルという言葉が日本人は好きなようだが、そろそろ日々穏やかに、ふとした日々の変化などを大切にする心をもっと重視しても良いのではないだろうか。

ケリーがジャレットに、トパーズ荘での暮らしは、日々同じで、退屈しないか、と聞いたときに、ジャレットが答えた言葉。

p.113
「「あら、ケリー。おなじように見えても、毎日少しずつちがうのよ。日がのぼる時間も庭のようすも、だんだんにかわっていくわ」
 そして季節をおいながら魔法の庭がどんなにうつくしく変化するかを話しました。」

世界・地球全体のつながりを意識して、日々の自分の生活や社会のことを考えることは重要だ。しかし、ひとつひとつの行動が必ずしも国外で行われる必要はない。小さな一つ一つの行動こそが、大きな世界を変えることなのだということを意識して行動することが何より大切なのではないだろうか。
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