ラ・マンチャの男 [ミュージカル]
Story: ★★★★★★★★☆☆
Music:★★★★☆☆☆☆☆☆
ミュージカル映画『ラ・マンチャの男』を観た。
『ドン・キホーテ』の作者セルバンテスの宗教裁判とドン・キホーテの物語はうまく組み合わせて作られたミュージカルとなっている。
はじめの方は暗く、なんとなく退屈な感じであったが、観ているうちにどんどん惹きこまれた。
人生にまっすぐ、自分の思想にまっすぐ生きようとする人間は、周りの人間から狂人・異端者扱いされる。
しかし本当に狂っているのは誰なのか。「いわさきちひろ」について読んだ時も思ったことなのだが、どんな時代においても真に誠実であろうとすると、周りの人間から迫害されることになる。
ソクラテス、イエス・キリスト、ジャンヌ・ダルク、共産主義者、シモーヌ・ヴェーユ。こういった人間たちの周りにいた人間は自分が狂っているとはまったく思っていない。自分は正常であり、普通であると思っている。しかしそうした自分の考え方に批判的な目を向けることができず、自分を批判する人間に対して圧力を加え、迫害しようとする。
時代は進歩し、どんどん便利になった。しかし人間の愚かさ、集団の愚かさは未来永劫変化しないのであろうか。
とても考えさせられる良い映画だった。
2019-09-22 03:13
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