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ふしぎ古書店⑦ 福の神の弟子卒業します [文学 日本 にかいどう青]


ふしぎ古書店7 福の神の弟子卒業します (講談社青い鳥文庫)

ふしぎ古書店7 福の神の弟子卒業します (講談社青い鳥文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2018/01/12
  • メディア: 文庫



『ふしぎ古書店』を全巻読み終わった。
正直あらすじだけ見るとたいして面白そうではなかったので読もうか読むまいか迷っていたのだが、読んでよかった。

最後の巻は、主人公東堂ひびきと親友秋山絵理乃がちょっとしたことからけんかをしてしまう話と、東堂ひびきが新しい旅立ちをする話。親友とはいえけんかもするのが世の中の常。そうしたこともしっかりとテーマとして取り上げ、心の中を掘り下げ描いていく。とても良い話だった。
そして最後のテーマは旅立ち。人間誰しも、今ある安定した生活を続けたいと思う。新しい世界へと旅立っていくのはとても勇気がいることだ。そして仲間たちとの別れもとても悲しい。しかし、すべてがずっと同じ状態で続いていくことなどありえない。大きな変化を自分から起こしていくべきなのかどうなのか、この葛藤を描いた最後の章は本当に感動的だった。

素晴らしい小説を読むと、ずっとその小説世界に居続けていたいと思う。この作品もずっと彼女たちの中にいたいと思ってしまう。しかし、この世のすべてには終わりがある。非常に非常に残念だったが、結末も非常にポジティブですべてが最高の作品だった。

ぜひ、5年後の東堂ひびきと仲間たちの再開を読んでみたいと思う。
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